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「苦しみ、私たちだけで」  原爆で家族、希望奪われ…

2021-08-09 19:04:18 | 人権、環境

「苦しみ、私たちだけで」  原爆で家族、希望奪われ…それでも絶望の淵からはい上がる
(長崎新聞記事から抜粋)

「苦しみ、私たちだけで」  原爆で家族、希望奪われ…それでも絶望の淵からはい上がる | 長崎新聞

76年前のきょう。長崎市松山町の上空でさく裂した原子爆弾が、多くの人々の営みを焼き尽くした。ある11...

長崎新聞

 

「この苦しみは、私たちだけで終わりに」-。長崎市の被爆者、荒川佐代子さん(87)の声に耳を傾けたい。

 1945年夏。山里国民学校(現在の長崎市立山里小)の6年生だった。その数年前、ひとり親の母親は佐代子さんと姉を連れ、3人の子がいる男性と再婚。さらに弟と妹も生まれていた。継父の母親も含め、にぎやかな10人家族だった。
 疎開先の諫早から長崎に戻って間もない8月9日。高尾町の母の実家で、幼い弟を抱き、縁側にいた。
 午前11時2分。「ピカーっとした」。光は覚えている。気が付くと倒れた家の下敷き。近くにいた伯父に助け出されたが、背中や右腕は熱線で焼けただれた。弟は家の中で見つかり、畑仕事をしていた母も無事。爆心地から約1.2キロだったが、より爆心地に近い橋口町の自宅にいた実姉ら4人は、このとき爆死した。
 数日を防空壕(ごう)で過ごし、母や継父、弟と共に諫早の親類宅に身を寄せた。母は毎日のように長崎へ通い、姉たちの骨を探したが、「体がきつい」と漏らして1カ月ほどで急死。弟が原因も分からず亡くなったのも同じころだ。
 血のつながった家族は、みんな逝った。「その瞬間ね、なーんも思っとらんとですよ。『なんで死んだとかな』くらい。でも後から…寂しかった」。うつむく佐代子さんの声が震えた。
 その後、一人残された佐代子さんを異変が襲う。髪は抜け、「喉が腐る」ような症状が現れた。喉は異臭を放ち、声が出ず、痛かった。諫早の親類宅では一室に隔離され、ときどき食事が運ばれてくるだけ。守ってくれる母も、姉も、もういない。孤独だった。
 翌春、長崎の伯父夫妻の養子に迎えられた。新しい父と母、9歳下の妹ができた。家業は製材・建築業で食事に困ることもなく「とても良くしてくれた」。
 それでも消えない孤独感。母や姉が眠る高尾町の墓地に何度も足を運んだ。「どうして私を独り残して逝ったの」-。何度も何度も墓石をたたいて、泣いた。
 24歳で結婚。夫の勇さんも被爆者だった。佐代子さんは右腕、勇さんは左腕にやけどの痕があった。「とても優しい人」。何もかも奪われた「あの日」から、初めて幸せを感じた。
 佐代子さんは50代のころ、相次いで左右の乳がん手術を受けた。勇さんは仕事帰りに毎晩、病院を見舞ってくれた。原爆の記憶を背負う2人は寄り添い、共に生きた。2012年。84歳で生涯を閉じる勇さんに、感謝を伝えた。「良くしてくれたね、ありがとう」
 佐代子さんは今、長崎市内の老人ホームで静かに暮らす。

 

 

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JOCが弁護費用2億円負担 五輪招致で疑惑の元会長に

2021-08-09 18:50:37 | オリンピック

JOCが弁護費用2億円負担 五輪招致で疑惑の元会長に

(朝日新聞デジタルの記事より抜粋)

JOCが弁護費用2億円負担 五輪招致で疑惑の元会長に:朝日新聞デジタル

 東京オリンピック(五輪)・パラリンピック招致をめぐる贈賄疑惑でフランス司法当局の捜査を受けている竹田恒和・元招致委員会理事長の弁護費用が2...

朝日新聞デジタル

 

 東京オリンピック(五輪)・パラリンピック招致をめぐる贈賄疑惑でフランス司法当局の捜査を受けている竹田恒和・元招致委員会理事長の弁護費用が2020年度までの3年間で約2億円に上り、その全額を竹田氏が19年6月まで会長を務めていた日本オリンピック委員会(JOC)が負担していることがわかった。JOCは19年3月の理事会で費用負担を決議しており、今年度以降も、捜査終結まで負担するという。

 仏当局は招致委がシンガポールのコンサルタント会社、ブラック・タイディングズ(BT)社に支払った約2億3千万円が、開催都市決定の投票権を持つ国際オリンピック委員会(IOC)委員側への贈賄に使われた疑いがあるとして捜査している。竹田氏は招致委理事長として、BT社との契約書にサインしていた。JOCは違法性はないと結論づけている。

JOC竹田会長を訴追手続き 仏当局、五輪招致汚職容疑:朝日新聞デジタル

 

 

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