降版時間だ!原稿を早goo!

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★直木賞はコノ人だ。

2014年07月12日 | 新聞/小説

勝手に、第151回直木賞選考。
芥川賞は関心がないので、おいといて、と.......。

僕は
「あぁ、家族(人間)って素晴らしいわ!」
「どーして、周りは私を分かってくれないのかしら.......あぁ、私って可哀想だわ!」
的小説は好きではない。
だから、
今回はドーンとそれらの人間讃歌的&人間再生&自分探し的小説に背をむけた、
うりゃあー!おりゃー!何か文句あっか的アウトローど迫力ミステリー『破門』を推したい。
ゴールドじゃらじゃら・黒地に金豹トレーナー姿の典型的大阪ミナミ小説家・黒川博行さん(65)の受賞写真も見たいし。

第151回直木賞候補作は下記6作。
勝手に、
◎=僕的最有力、
◯=僕的有力、
▲=僕的圏内、
…=食指うごかず。読んでいません。

....『ミッドナイト・バス』伊吹有喜さん(45)文藝春秋刊、同1,800円
「白鳥さんのバスに乗ると、いいことがある」と、中高年期にさしかかった男女の恋愛話。
もう数作、様子見ではないだろーか。
僕の苦手系だったので、飛ばし読み。ただ、文藝春秋の本だから意外とねぇ……。

◎『破門』黒川博行さん(65)KADOKAWA・角川書店刊、本体1,700円=写真
北朝鮮にも出張った、あの疫病神2人組(桑原・二宮)が再結成し詐欺師を追う最新オラオラ作品。
とても面白いのだけど、たぶん北方謙三、高村薫両選考委員が推さないのではないだろーか........。

◎『男ともだち』千早茜さん(35)文藝春秋刊、同1,550円=写真
たぶん、千早さんが圧倒的多数で受賞すると思う。うまいもん。当確。
僕の好きな京都を舞台に、三十路手前の神名葵(イラストレーター29歳。同棲5年の彼氏あり)と、大学時代の男ともだち・ハセオ(外資系医療会社営業マン。自称・富山の薬売り)との再会を描く。
伊集院静、桐野夏生選考委員が推す系。

◯『私に似た人』貫井徳郎さん(46)朝日新聞出版刊、同1,800円
候補常連なので、功労賞的受賞かも。
『乱反射』(朝日文庫)も長編だったけど、とにかく長ーい。だから分厚ーい。
小さなテロが頻発する近未来の日本が舞台。謎解きに、なんとなく解せないところも(←読解力不足だろ?)。
東野圭吾選考委員が、どう見るか(東野後継者と言われただけに、ねぇ)。

…『本屋さんのダイアナ』柚木麻子さん(32)新潮社刊、同1,300円
現代版・赤毛のアンとか……かなり苦手系。読んでいません。

▲『満願』米沢穂信さん(36)新潮社刊、同1,600円
非日常ミステリー連作集。満願成就なるか(→見出しつけやすい)。
5月に第27回山本周五郎賞を取ったばかりなので、どー響くか(両賞受賞もあるのだけど)。宮部みゆき委員が推す系。


第151回芥川・直木賞(日本文学振興会主催)選考会は17日夕、東京・築地の料亭「新喜楽」で開かれ、同夜に結果発表される。
直木賞選考委員=浅田次郎、伊集院静、北方謙三、桐野夏生、高村薫、林真理子、東野圭吾、宮城谷昌光、宮部みゆき(敬称略)