降版時間だ!原稿を早goo!

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「降版時間」は新聞社整理部の一番イヤな言葉。

★篠山紀信さんの写真力もデカかった!

2012年10月25日 | 新聞
大きけりゃいいってもんじゃないけど、やはり大きいと迫力が違う――。
初台(新宿区)の東京オペラシティで開かれている「篠山紀信展 写真力」(一般1000円、12月24日まで)に行った=写真。

会場に入ったとたん、美空ひばりさん(1989年撮影)と三島由紀夫氏(1970)がドーンと目に飛び込んでくる「GOD/鬼籍に入られた人々」。
微笑む美空さんは縦6、横12メートルぐらいか。細部までくっきり見える。
大きいことはダイナミックだ。カラーより、白黒写真のほうが粒子が粗くなるためか迫力がある。

次のコーナーには、山口百恵さん(1977)ら芸能人がドッカーン。
篠山紀信さん(71)主戦場のポートレート空間。
縦3.4メートル横5.1メートルの百恵さん像は、現役アイドル時代の水着姿で、細部までくっきり見える(立ち止まって見入るのも、変なオジサンだからすぐ歩いた、笑)。
森光子さん(2008)ピンク・レディー(1976)小沢一郎氏(1993)AKB48(2010)大江健三郎氏(1985)吉永小百合さん(1988)らがデカい。

著名人ばかりでなく、東日本大震災被災地で生きる人々の写真もいい。
「写真の神様が舞い降りてくれた」という、瓦礫と化した街(名取市)を背景に、体操着姿の兄妹写真(2011)には胸が熱くなる。
小さな妹(7)を守ろうとする兄は、わずか9歳なのだ――。

1950年代後半から今日まで50年近く第一線を走り続けている紀信さんの、美術館での回顧的大規模展は、とても珍しいという。
なにか心境の変化でもあったのだろうか。

ドーンと引き伸ばし作業も大変だったろうけど、
観るほうも上を向いたままなので疲れたぁ~。


( ̄人 ̄)