降版時間だ!原稿を早goo!

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「降版時間」は新聞社整理部の一番イヤな言葉。

★霊的体験譚、僕も聞いた( …怖)

2012年10月17日 | 新聞
10月13日付日経新聞夕刊1面コラム「あすへの話題/死者の臨在」(作家・佐伯一麦さん寄稿)=写真。

今夏、僕の親戚宅があった津波被災地区の荒浜(宮城県若林)を訪ねた折、案内してくれたタクシー運転手さんから
「コラム冒頭と、ほとんど同じ話」
を聞いた。

(【以下、佐伯コラム引用です】
「津波の被災地で、霊的な経験をしている人が多いと聞く。
例えば、海を見下ろせる夜道で、人を轢いてしまったと思い、慌てて車から降りてみると、人影は無く、車体に傷や凹みもない。
それでも、不安で警察に通報すると、
ああ、その現場なら、これまでも何度も同じような通報がありまして、
という答えが返ってくる……。」
【引用、終わり】

僕が今夏、地元タクシー運転手さんから聞いた話は下記のとおり。
「荒浜全域は津波に飲み込まれ、畑も住宅街も、ほとんど砂地になりました。
店や家屋も自販機もないから、海岸沿いの道路は、夜間は真っ暗。

深夜、同地区の交差点を、ライトを点灯した同僚タクシーが走り抜けたとき
「ドスン! ドスン!」
と数人の黒い人影にぶつかった、というんです。

同僚の運転手は
「うわぁ、やってしまった!」
と慌てて降車、タクシーの点灯ライトを頼りに周囲をみたが、何もない。誰もいない。
自分のタクシーを見たが、凹みもない。
ザザザザ……ただ、海岸の波の音だけが聞こえたといいます。

運転手は万一に備え、警察パトカー、救急車を呼んで交差点一帯を調べ回ったが、
人影も、ガラスの破片も、流血跡も、何もなかったといいます。
警察・救急とタクシー運転手は
「津波にのまれ、無念の非業死をされた、成仏できなかったかたでしょう」
と言い合ったといいます。

――多くの方々が、体験されたのだ。


(-_☆)