美術史クイズ 14
解答
第1問 マルス
第2問 サビニ
第3問 ブルータス
ーーーーー
解説
第1問 ローマの先祖をたどると、トロイ戦争の生き残りの人たちがイタリア半島に流れて来て、ローマを作ったと聞いたことがあります。
ローマが始まる前に、エトルリアがあったらしいので、その辺の歴史がわかりません。
ただ、ある国で、王を弟が追い出して、自分が王になり、王の妻を自分の妻にしたという話がありました。そのときに、前の王の子供たちを全て殺すはずでしたが、幼い女の子がいて、あまりにかわいいので、殺すのがかわいそうになり、巫女にして命を助けたそうです。
巫女にしたのは、子孫を作らせないためです。生まれた子供が男の子だったら、その子たちに復讐されるかもしれないと考えたからです。
その子は、結婚しないで巫女のまま、神に仕えていました。しかし、あるとき水汲みに川に行った時、ある男性に会ってしまいます。そして、その人の子を産みました。それが、ロムルスとレムスだったのです。その相手の男性とは、マルスでした。
マルスは戦いの神です。だから生まれた子供たちは、とても強い男になりました。
ただ、子供を産んだことがばれると、殺されてしまいます。そのため、テベレ川に流しました。それをメスのオオカミが川から引き上げてお乳を飲ませたということになっています。
そのままオオカミに育てられれば、オオカミ少年でしたが、羊飼いが通りかかって、二人を連れて帰り、育てたそうです。
やがて、二人は出生の秘密を知り、復讐を果たします。それで、二人が作った国がローマでした。
後に、ロムルスとレムスは争います。そして、ロムルスがレムスを殺します。だから、国の名前がロムルスの名前からローマになったのだそうです。
だから、ロムルスとレムスの父親はマルスです。
ルーブル美術館に行くと、ミロのビーナスを見学に行く途中、右側の部屋に入ると、マルスの全身像があります。これは、美大受験生がよくデッサンをするマルスです。本来は全身像ですが、石膏は胸像になっています。
第2問 ローマは、若い女の子が少なかったので、サビニの人々を祭に招待しました。祭が盛り上がって来た時、突然ローマの兵隊が現れて、サビニの娘たちを奪って、男たちを追い返しました。
後に、サビニの男たちは奪われた娘たちを救いに来ます。その時に、飛び出して戦いを止めたのがそのサビニの娘たちでした。
娘たちは、実はローマでとても大切にされていたのです。ローマの男と結婚して子供が生まれていました。娘たちにとっては、自分の夫と自分の父や兄弟たちが殺し合いになっている状況でした。
その様子を19世紀の画家、ダビッドが絵に描きましたルーブル美術館にあります。
第3問 ローマは、ロムルス以来王政でした。しかし、王のやりかたに不満を持つ人々は共和政を望みました。そのときに現れたのが、ブルータスでした。私は、ブルータスお前もかで有名なブルータスと勘違いしていました。実は、シーザーの時のブルータスより500年も前の話でした。
これもダビッドが絵に描いています。ルーブル美術館にあります。先ほどのサビニの娘たちと同じ部屋にありました。
しかし、シーザーを殺したブルータスも共和政を維持しようとしたことを考えると、関連して覚えると、頭に入りますね。どちらも共和政を望んだ人でした。
シーザーの事件の後、オクタビアヌスが皇帝になりますから、時代の変換点に二人のブルータスがいたのですね。
ローマは、王政、共和政、帝政と政治形態が変化します。その変換点でした。
解答
第1問 マルス
第2問 サビニ
第3問 ブルータス
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解説
第1問 ローマの先祖をたどると、トロイ戦争の生き残りの人たちがイタリア半島に流れて来て、ローマを作ったと聞いたことがあります。
ローマが始まる前に、エトルリアがあったらしいので、その辺の歴史がわかりません。
ただ、ある国で、王を弟が追い出して、自分が王になり、王の妻を自分の妻にしたという話がありました。そのときに、前の王の子供たちを全て殺すはずでしたが、幼い女の子がいて、あまりにかわいいので、殺すのがかわいそうになり、巫女にして命を助けたそうです。
巫女にしたのは、子孫を作らせないためです。生まれた子供が男の子だったら、その子たちに復讐されるかもしれないと考えたからです。
その子は、結婚しないで巫女のまま、神に仕えていました。しかし、あるとき水汲みに川に行った時、ある男性に会ってしまいます。そして、その人の子を産みました。それが、ロムルスとレムスだったのです。その相手の男性とは、マルスでした。
マルスは戦いの神です。だから生まれた子供たちは、とても強い男になりました。
ただ、子供を産んだことがばれると、殺されてしまいます。そのため、テベレ川に流しました。それをメスのオオカミが川から引き上げてお乳を飲ませたということになっています。
そのままオオカミに育てられれば、オオカミ少年でしたが、羊飼いが通りかかって、二人を連れて帰り、育てたそうです。
やがて、二人は出生の秘密を知り、復讐を果たします。それで、二人が作った国がローマでした。
後に、ロムルスとレムスは争います。そして、ロムルスがレムスを殺します。だから、国の名前がロムルスの名前からローマになったのだそうです。
だから、ロムルスとレムスの父親はマルスです。
ルーブル美術館に行くと、ミロのビーナスを見学に行く途中、右側の部屋に入ると、マルスの全身像があります。これは、美大受験生がよくデッサンをするマルスです。本来は全身像ですが、石膏は胸像になっています。
第2問 ローマは、若い女の子が少なかったので、サビニの人々を祭に招待しました。祭が盛り上がって来た時、突然ローマの兵隊が現れて、サビニの娘たちを奪って、男たちを追い返しました。
後に、サビニの男たちは奪われた娘たちを救いに来ます。その時に、飛び出して戦いを止めたのがそのサビニの娘たちでした。
娘たちは、実はローマでとても大切にされていたのです。ローマの男と結婚して子供が生まれていました。娘たちにとっては、自分の夫と自分の父や兄弟たちが殺し合いになっている状況でした。
その様子を19世紀の画家、ダビッドが絵に描きましたルーブル美術館にあります。
第3問 ローマは、ロムルス以来王政でした。しかし、王のやりかたに不満を持つ人々は共和政を望みました。そのときに現れたのが、ブルータスでした。私は、ブルータスお前もかで有名なブルータスと勘違いしていました。実は、シーザーの時のブルータスより500年も前の話でした。
これもダビッドが絵に描いています。ルーブル美術館にあります。先ほどのサビニの娘たちと同じ部屋にありました。
しかし、シーザーを殺したブルータスも共和政を維持しようとしたことを考えると、関連して覚えると、頭に入りますね。どちらも共和政を望んだ人でした。
シーザーの事件の後、オクタビアヌスが皇帝になりますから、時代の変換点に二人のブルータスがいたのですね。
ローマは、王政、共和政、帝政と政治形態が変化します。その変換点でした。