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絵画指導 菅野公夫のブログ

大好きな絵とともに生きてます

ESさんの県展制作 2

2011-04-20 | 絵画指導
ESさんが、ここまで進めてきました。



先日まで、石膏の髪の毛が描けないで悩んでいましたが、漸く理解したようです。
前回、私の家で、描き方を教えた甲斐がありました。

ただ、今回は、首の明暗が分かれる別れ際がきつくなりすぎました。
何かでつまんで、ひっぱられたような切り立った山脈の峰のような感じです。
本当は、もっと丸くて膨らんだ感じがするはずなのです。
それで、そこを直してくださいと言いました。

その他には、細かいところですが、

1、石膏の左側の切り口の形が違うので、直すように。
2、上から下がっている布が石膏の影で暗くなる部分が明るすぎる。
3、床に、もう少し物が写るのではないか。
4、左の植木鉢の底をしっかり描くこと。
5、ビンのラベルがまだ。

などを指摘しました。

この絵も、50号の水彩画です。油絵のように追究できていることをみてください。
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Uさんの県展制作 5

2011-04-20 | 絵画指導
Uさんの県展制作3日目です。

昨日、一部だけやってみせて、それを参考にして、他を描いてみてくださいと話したところ、
家で、ここまで描いて来ました。



さすがに、今まで石膏デッサンなど、デッサン力を磨いただけのことはあります。
きちんと、立体感を感じるように表現されています。

この調子で、今日も頑張って描いてくださいと話して、2時間ほど描いてもらいました。

それが、この状態です。



段々とできて来ましたね。

ここでの問題点は、やや黒くなりすぎています。黒を使い過ぎているようです。
焦げた木材みたいです。しかし、それは、明暗で描いているからで、当然の結果です。
ただ、このままでは、後まで黒さが嫌味になることがあります。
その場合は、乾いてから、青グレーのような色を少し被せて、黒さを和らげます。
薄く水をたっぷりと含ませて、透明な色を被せる程度でも良いのですが、その加減は
口では伝えずらいですね。

やってみたのを、まだ足りないとか、少しやりすぎたとかは、言えますが。

また、やや、質感が足りません。描き込みが足りないので、木ではなく紙でできたものに見えてしまいます。
それには、もっと描き込むことで、重さも質感もでてきます。あっさり薄塗りのお茶漬けのような水彩画では、
そこまで追究ができません。私のやりかたなら、油絵と同じようにとことん描けます。

紙の白さが残っていないことを確認してください。
薄塗りの水彩画は、塗り残しだらけのようなものがあります。
実に、軽くて薄っぺらです。

本格的な水彩画はこのように、どんどん上から描き込んで行きます。

質感と重さの問題は、描き込みによって出て来ますが、それを分かりやすく言えば、
もっと細かい部分までデッサンのように表現してやることです。
例えば、木には、もっと細かい皮があります。苔がついているかもしれません。
雨にぬれているかもしれません。傷ついていたり、何か汚れのような土がついているかもしれません。
いろいろな物が表面にあるはずです。そこまで描こうとすれば、質感も重さも潤いも出て来ます。

それが、描き込むということです。

大きな明暗を崩さないように、注意しながら細部を描き込んでいくのです。

この絵は、スタート時点で、すでに、県展入選レベルを超えています。
後は、この描き込み作業をいかに丁寧に、とことんするかです。

まだ、背景や下の地面の色などには、手を付けていません。ある程度木材が描けたら、それに合わせて
どのくらいの強さで描けば良いかを決めます。
空ももう一度塗り直してから、木材の背景にある木々を空気の中に入れながら描いていくことになります。
空気遠近法を意識した描き方です。



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