絵画指導 菅野公夫のブログ

大好きな絵とともに生きてます

通信指導 ランプのある静物2

2011-04-13 | 通信指導
通信指導をしている栃木のTさんから、色塗りに入って初めての写真が送られてきました。
これは、水彩画の40号です。



モデル組みで、かなり時間をかけたので、今回もスムーズに進みそうです。

良い点は、全体的に進めていることです。
空間をしっかり感じさせるためには、物と物との関係が描けないといけません。
全体的に進めるという事は、その関係を意識して進めているからだという事が言えます。

また、全体のバランスや、調和という観点で見ても、全体的に進めるのは良いことです。

それが、分かっている人は、部分的に進めても大丈夫でしょう。
ミケランジェロのフレスコ画などをみると、どうして段々の継ぎ足しなのに、世界が統一できるのかと
すごい、技術だなと感心します。そういう事が出来る人は、部分的に完成させていく方法でも良いのです。
私の生徒さんでは、廃棄物のような機械を描いているYさんが、そういう描き方です。

私は、モデル組みの時、いろいろな形についてバランスやリズムを言いますが、実は色についても
バランスがあるのです。だから、この絵の場合も、茶色のバランス、緑のバランス、青のバランスなどと
見ていただけると、良いかと思います。バランスは良過ぎてもいけないので、崩すという事も出て来ます。

この絵は、やや安定し過ぎの感じもしますが、中心の物に対して、二番手がもっと存在感が出て来た方が、
良いかなと思います。どうも、歌手が真ん中で歌を歌っているような目立ち方なのです。
それを、かなり気を付けてやってくれましたが、また、色でもそうなってしまうかもしれないので、
それを意識しながら、色塗りをすると良いでしょう。





コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

今日の私

2011-04-13 | 日記
今朝は、8時半に起きました。
    病院に入院しているつもりで、今は、病気療養という感覚で、疲れないようにいろいろなことを
    ゆっくりと進めようと思っています。だから、朝飯も9時までに食べれば良いと思っています。

 9時 受験生の指導 
     いま、浪人生を面倒見ています。初めの1時間で英語をやり、後の2時間をデッサンにしています。

11時 県展指導
     県展制作をしているESさんが、メヂチの絵を持ってきました。
     どうも、石膏の描き方がわからないというので、私の家で、私が見ている前で、描いてくださいと
     以前から、話していたので、今日はやってもらいました。
     私は、描いてやることはしませんが、上手くいかない人には、私の眼の前で、描かせて、別の紙に
     そこは、こういう風にするといいですよと、指示しています。だから、私の眼の前で描くと絵が一段と
     良くなります。今日も描いていて「魔法のようだ」と本人が感想を述べました。

12時 昼食
     今日は、ガストへ行きました。ファミレスは、お昼を食べながらパソコンで仕事ができるので、有難いです。
     ここで、今日のブログを書きました。(ゴッホの馬鈴薯を食べる人々についてです)
     あまり、長居をしては申し訳ないので、一応1時間半くらいで、食事と仕事をしてお店を出ました。

14時  ソフトバンクへ
     昨日、教えてもらったアプリケーションの取り方で、パスワードがいくら入れても、違いますと表示が出るので
     なぜ、ダメなのかを教えてもらうために、行きました。
     結論は、パスワードに大文字を入れなければならない部分があって、それが違う事でした。
     その大文字の入れ方を教えてもらいました。
     係の方がとても親切で、ソフトバンクは有難いです。上里のウニクスの二階にあります。

15時  ウニクスのタリーズコーヒーで、アイスコーヒーを飲みながら、読書。
     名画の謎という本を読みました。ギリシャ神話についての本ですが、有名な画家の絵と神話を照らし合わせて
     描いてあるので、とても興味深く読みました。
     この本は、内容が豊富なので、一度に多くを読まない方が良いと決めて、今日は1話だけにしました。
     二つ以上読むと、こんがらがりそうなのです。

16時  英語の勉強
     受験生に英語を教えているので、予習をする必要があります。それで、勉強しました。

17時半 帰宅
     いつもは、母の買い物の運転手、洗濯物を畳むという仕事が私のやることなのですが、
     今日はどちらもありませんでした。 
     それで、二階で寛いでいました。
アイホーンで、アプリケーションを取り入れていました。
     今日は、国語辞書、和英、英和辞典を取りこみました。

    メールの質問に答える 

     沖縄のN先生から、久しぶりのメールが届いたので、返事を書いていました。

18時半 夕食、

19時半 入浴

21時  通信指導
     栃木のTさんから、制作を進めましたと写真が送られてきたので、アドバイスを書きました。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

こんな感じで、一日が過ぎました。

近況としては、いま、美術出版社からの依頼で、美術史のクイズを書いています。
基本的には、私がブログで書いたものを使うという事ですが、足りない問題を追加で原稿依頼があり、
それを書きました。私の原稿はほとんど終わっているのですが、やはり本にするには、それなりの時間がかかるとのことで、
初めは、3月出版予定でしたが、6月の中旬にずれ込むことになりました。
しかし、それは、十分に検討する時間があるということで、良いことでもあるのです。

その校正をしていましたが、もう第二弾が終わりました。まだまだ、終わっていないので、これからも校正の仕事が
何度もあると思います。いまは、それで、忙しいのです。

今日のことを語れば、私の近況がお分かり頂けるかなと思います。
ご無沙汰しているみなさん、申し訳ありません。ブログを見てくださると有難いです。

それでは、また。



     



コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ゴッホの「馬鈴薯を食べる人々」について

2011-04-13 | 絵のこと
ゴッホの初期の作品に、「馬鈴薯を食べる人々」がある。

私は、ゴッホを把握するには、初期のこのような黒い絵も貴重な作品だと思う。
印象も強いので、一度見たときから忘れない作品になった。

しかし、最近見直したとき、あの筆の粗さは素人だなと思った。
きちんと学んだ画家なら、もっと丁寧に描くだろう。

だから、ゴッホが認められなかったことを気の毒だと思いつつ、それは仕方がないことだっただろうと思う。もし、あの絵がまだ誰も描いてない状態で、初めて県展に出されたら、審査員はどのように判断するだろうか。おそらく入選はしても特選にはならないのではないかと思う。

私がよく指導で話す、テーマと構図という点からみると、かなりのハイレベルである。
しかし、その部分の扱いは、あまりにも粗すぎる。

作品の評価が何によって決まるかという点を考えると、テーマと構図に重きを置くことは確かだが、シナリオが良いけれど、役者がいまいちというのは、良い映画になりきれないように、絵も描きこみがいまいちではいけない気がする。

ーーーーーーーーーーーー
まあ、私はゴッホが気の毒でならないという見方で見ているので、今まで一度も批判めいたことは言ったことがなかった。しかし、今回改めて、馬鈴薯を食べる人々を見直してみて、少しだけ、認めなかった人たちの気持ちがわかる気がした。

ーーーーーーーーーーーー
しかし、実際問題、ゴッホはやはり近所の人々からは、迷惑な人だったのかもしれないと思う。人の家の夕食時に食事のテーブルのある部屋に入り込んで、私に構わずお食事をしてくださいと言って、その場所で絵を描いたというのは、本当の話だろうか。
もし、そうなら、その状況を考えてみるといい。迷惑なのは明白である。

ゴッホの映画を見ても、ゴッホはほとんどの絵を現場で描いている。
精神病院にいたときの、星空を描いた絵などは、部屋で想像して描いたようなことが語られるが、それ以外は、その場で見て描いたものだろうと思われる。

だとしたら、やはり「馬鈴薯を食べる人々」は、現場で描いたのか。

ゴッホについて、考えてみたが、よくよく考えると、モネの印象日の出も、同じようなことが言える。当時のきちんとした絵から見たら、やはり、殴り書きの荒っぽい絵だと言われてもしかたがないのではないかと思う。

ただ、そういう作品が、美術史という観点からすると、とても意味のある存在であるのは確かだ。




コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする