イギリス/ストックポート日報 《England/ Daily Stockport》

イギリス北西部の歴史ある街、ストックポート Stockportから(ほぼ)日替わりでお送りする、イギリス生活のあれこれ。

出来立てのほやほや犬種、それでも由緒のありそうな犬種名のなんだかちょっとうさん臭い出自のかわいいツブレ顔イヌ!

2022年12月30日 07時11分53秒 | 英国のイヌ

一昨日、近所の郵便局に郵便物を出しに行った道々会った...

オールド・イングリッシュ・ブルドッグ Olde English bulldog のルーナ。生後6か月の仔犬だそうです。かわいい!!(英語の綴りがパブの名前みたいに古風です。例;Ye Olde English Oak)

え、オールド・イングリッシュ・ブルドッグ!?

ずいぶん前に、オールド・アメリカン・ブルドッグ Old American bulldog についてストックポート日報で記事にしました。その時ちょっと調べたら出てきた、「オールド・イングリッシュ・ブルドッグ」という名前に記憶がありました。

知識のおさらいです。えーっと、イングランドで昔、雄牛と闘わせるために作り出されたブルドッグは、その野蛮な「スポーツ」が禁止された後も改良が進んでつぶれた顔、平べったい体、ダブダブの皮膚、ガニガニした脚をもつ現在のような特異な見かけのイングリッシュ・ブルドッグという犬種として定着したのでした。

 

しかし、番犬として役に立ちそうな改良前の原始的なブルドッグ(オールド・イングリッシュ・ブルドッグ)は17世紀に正教徒といっしょにアメリカ大陸に渡りました。

そこで極端な改良を免れて本来の姿にかなり近い犬種として残ったのがオールド・アメリカン・ブルドッグ だということでした。

その時の記事のリンクです☟☟☟。

イングリッシュ・ブルドッグの原種!ブラモールにいたお行儀の悪いアメリカン・ブルドッグ

うちの近所で見かけたオールド・アメリカン・ブルドッグの写真が載っています。

やたらに大きくてビックリです。ルーナもそれぐらい大きくなるようです!!

あれ、オールド・アメリカン・ブルドッグについて調べた知識によるとオールド・イングリッシュ・ブルドッグって、絶滅したんじゃなかったっけ?...そうそう、絶滅していました。

で、このオールド・イングリッシュ・ブルドッグというのは、アメリカ合衆国で1970年代から一個人が趣味で作りだした、合衆国原産の新犬種だということです!

現存のオールド・アメリカン・ブルドッグをもとに、より古い、清教徒といっしょにアメリカにわたる前のイングランドにいた時の姿を再現しようと作り出された復刻版犬種のようです。

ちなみに、英国ではいまだ未認定、アメリカ合衆国のケネル・クラブに登録されたのが2014年だという出来立てのほやほやの犬種でした。

 

たぶん...このルーナは純粋ではないように思います。ちょっと前にストックポート日報に載せたブルドッグのフランクにやたら毛色が似ています!

「公家眉」まであるし、ロットワイラ―まじり?ただのイングリッシュ・ブルドッグとロットワイラ―の掛け合わせなんじゃないの...?と疑いたくなります。

英国では、というか日本以外の国ではいわゆる紙に書かれた「血統書」がついてくる純血犬って本当に珍しいようですよ。飼い主がそう言われて買い取ってそう信じているのならそれでいいように思います。

飼い主親子(ショップモビールに乗った年配のお母さんと、ルーナのひきつなを持った40代ぐらいの女性)は、またまた例によってこの手の闘犬系、悲しい顔の犬種を好む典型的な労働者階級風でしたよ。

ルーナは気立てのいい、フレンドリーなイヌでした。

ゆっくり移動するショップモビールの速度に合わせてゆっくり歩くようにしつけられていましたが、たまに気があせってか(まだ子犬ですし)前脚を宙に浮かせるようにして駆け出し態勢になることが数度ありました。そのたびに飼い主親子にたしなめられて態度を改めていましたよ。

写真を撮らせてもらって、少しおしゃべりした後、ノロノロすすむ飼い主母子と名残惜しそうにしてくれるルーナと別れ、速足で郵便局に向かった私ですが、立ち寄った店から出てきたところでルーナたちに追いつかれました。

飼い主・娘は私と入れ違いに私が出てきた店に入り、ショップモビールの飼い主・母とルーナは外で待っていることに。

落ち着かせるためにひきつなを短くして、ショップモビールに乗るように命令されたルーナはびっくりするほど聞き分けがよく、素直に飼い主・母の脚の間におさまりました。

純粋のオールド・イングリッシュ・ブルドッグだったとしても、ロットワイラ―混だったとしても、大きな闘犬系に育ったルーナを今、聞き分けのよいしつけの行き届いたイヌに育てるのはとても重要なことなのをよくわかっている飼い主です。

この獰猛そうな見かけの犬種をコントロールできなくなったらおおごとです。

ちなみに...オンラインサイトでオールド・イングリッシュ・ブルドッグの仔犬は700ポンドから2、000ポンドで販売されています。たっか~い(2,000ポンドは32万1千円ぐらいですね..)!

この人たちが本物を買ったとはどうしても思えません。どこで手に入れたか聞けばよかった、私も欲しいからとか言って...!

ショップモビールの写真を見たら、ルーナはどう見てもロットワイラ―の仔犬にしか見えないんですけど。

ウィッキぺーディアから勝手に転載したこれが本物のオールド・イングリッシュ・ブルドッグ☟

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3 コメント

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犬と暮らせば (浅井洋)
2022-12-30 10:05:15
オールド・イングリッシュ・ブルドッグの仔犬は700ポンドから2、000ポンドで販売されています。たっか~い(2,000ポンドは32万1千円ぐらいですね..)!

日本の犬の相場も かなり高いですよ
売れ残りの 処分に 困って 動物愛護の団体から 非難されてますが その処理の為にも 高値で 売らざるを得ず 仕方ないのかも
 当家はメス3kg2匹ですがブリーダーさんの 家で 母親を確認して 買って  まず 不妊手術させました その2匹も 30万と20万でした
返信する
Unknown (Unknown)
2022-12-31 09:49:02
英国では、飼えなくなったイヌの引き取り手を探すレスキューセンターで無料でイヌをもらってくるのが主流でしたが、現在ブリーダーから純血の仔犬を買い取るのがブームになっています。レスキューセンターでもらえる人の審査は現在めちゃくちゃ厳しいようです。例えば、夫婦そろって仕事をしていて日中誰もいない家庭では下げ渡してくれないようです。決まった時間の散歩を日常できない人も当然却下。
日本の事情はよく分かりました。情報ありがとうございます。
ささいなことですが気になります。

浅井さんのお宅の2匹、30万と20万は、同じブリードでそのお値段の大きな差はなんなのでしょうか?同じブリーダーさんですよね?
返信する
犬と暮らせば (浅井洋)
2022-12-31 15:49:38
10年経ったけど
  同じ所に 言って お願いして
    分けて貰ったから
何となく 近しく成って
  少し 安く成ったのと
ブリーダーさんが そろそろ
  店じまい したそう だったからです
10年たったら
  犬の数もすくなく
   「私も草臥れたからね」と 言ってました
 
 
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