イギリス/ストックポート日報 《England/ Daily Stockport》

イギリス北西部の歴史ある街、ストックポート Stockportから(ほぼ)日替わりでお送りする、イギリス生活のあれこれ。

欧州でいま実際に起きている市街戦、大国の侵略野望に果敢に抵抗するウクライナ支援を表明するストックポートの市庁舎、ウクライナとマンチェスターの意外なかかわり。

2022年03月12日 07時04分39秒 | 英国の、生活のひとコマ

国道A6沿いのストックポート市庁舎 Stockport Town Hall (旧館)。

 

強い風にあおられて旗竿にはためくのは...

ロシア軍のウクライナ侵略への抵抗と団結のシンボルとしてすっかりおなじみになったウクライナ国旗です。

 

通常は、これよりずうっと大きくて、風がやむと旗竿の半分ぐらいまで垂れ下がる連合国旗、ユニオン・フラッグ Union Flag が上がっています。

(ちなみに...英国外でよく使われる呼称、ユニオン・ジャック Union Jack は海軍由来の俗語だとか、船舶にあがる国旗以外には使われないそうです)

このウクライナ国旗、ずいぶん小さいですね。

何だかパーティや運動会の飾りつけ専門店かなんかで買ってきたんじゃないかと思うようなちゃちな旗なのですが、市を挙げてウクライナの国民を支持する心意気は十分伝わっています!

意外と知られていないことなのですが、ここグレーター・マンチェスター南部にはウクライナ移民がけっこういるそうです。

まず20世紀初頭。新天地を求めてアメリカ合衆国に移住するつもりで出航地のリバプールに集結した移民希望者の中には、アメリカ大陸まで渡航するより就労の機会も多そうなマンチェスターなど周辺の大都市に定住することに決めた人もおおかったとか。

1930年以降もドイツの迫害を逃れたユダヤ系の人たちや社会主義制度がイヤで出てきた人が、ウクライナ系のコミュニティが確立している英国北西部に集まってきたのも納得です。

もちろん全員英国籍だし、見た目も英国「土着の」白人と区別がつかず完全に同化しているはずなのです。それでも集まって文化の継承などの活動をしているとか。

ウクライナ系のコミュニティはチェスにものすごく力を入れているらしく、英語しか話せないウクライナ移民の若者(夫の年代;当時)の数多くの強豪チェス・プレイヤーとうちの夫は対戦したことがあると言っていましたよ。

英国で生まれ育った移民の子孫たちが、おじいちゃんおばあちゃんたちが子供の頃に後にした先祖の祖国の現在の国難をどう思っているのか聞いてみたいところです。

それにしてもロシアの蛮行、許せません。

一般市民を殺傷し都市や市街を壊滅させ、「産科病院の爆撃はフェイクニュースだ」とか「ウクライナは生物兵器を開発しているから成敗されて当然」ってどの口が言う、プーティンとその輩!

ニュースを見るたびにウクライナ国民の艱難を思い、胸がいっぱいになります。

 

日没後に通りかかって、びっくり。

 

ウクライナ国旗の黄色と青に妖しくライトアップされた市庁舎です。

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