イギリス/ストックポート日報 《England/ Daily Stockport》

イギリス北西部の歴史ある街、ストックポート Stockportから(ほぼ)日替わりでお送りする、イギリス生活のあれこれ。

先週までとはどこか違う今週の英国、クリスマスへの秒読み開始!(ビジネス限定)

2023年11月17日 06時05分44秒 | 英国の、生活のひとコマ

今週、いっせいに解禁した...

クリスマス飾り!

近所の商店街、ブラモール・ビレッジの教会前のクリスマスツリーに青いライトが灯っていました。

商店街のすべての店の飾り窓や店内にもクリスマス飾りが施されていました。

ブラモール・ビレッジ内の小さなショッピングセンターにあるチャリティショップ、オックスファムで週に2回、ボランティアとしてお手伝いしています。

 

14日(火曜日)に私とマネージャーの2人で飾り付けた店内の豪華絢爛キラキラぶりをご覧ください。

 

11月11日は、第一次世界大戦の休戦記念日 Armistice Dayでした。

休戦記念日のパレスチナへの攻撃停止を求めるプロテスト・マーチ(=デモ)についての前々回のストックポート日報の記事のリンクです☟

休戦記念日の、戦後最大規模のプロテストマーチと内務大臣の恥さらし

休戦記念日の11日と、その日に一番近い11月の日曜日(11月11日がぐうぜん土曜日だったため、今年は翌日の12日)のレッド・ポピーデイ Red Poppy Day (Remembrance Sunday とも言います)には、第一次大戦のみならず、戦争で命を落としたすべての兵士の死を悼む厳粛な追悼儀式をとりおこなうのが英国の晩秋のしきたりです。

本来はその行事が終了するまでは、クリスマス飾りやクリスマスソングは自粛するべき...のムードが蔓延していたのですが...今はあまり気にする人もいないようです。10月31日のハロウィーンが終わり次第、店舗やショッピングセンター、コミュニティなんかがこぞって飾りつけをはじめます。

2週間前のストックポートタウンセンターのマーケット・スクエア Market Square です。目立つ場所にそえ付けられたあまり控えめとは言えないクリスマスツリーですが、さすがにまだ、灯りは灯っていません。☟

9月になれば、プレゼント用の品や、飾り、食品などなど...クリスマス用品が全国一斉に、すごい規模で売り出され始めますし。一般の人々は「まだ早いよ...」とうんざりなその頃、ビジネスにとっては「クリスマス商戦」という戦いが始まったようなものなのです。

ただ、この個人商店が並び地域に密接した昔ながらの商店街では、戦没兵士への追悼と感謝が終わるまでは浮かれた商業主義を抑える抑止力のようなものが働いていたようです。オックスファムでも、今週までは派手な飾りはひかえるよう本部から正式な通達があったようです。

あぁ...うちのオックスファムは10月のはじめ頃から浮かれ出し、ショーウィンドウと天井の一部に紙のバンティング(旗飾り)と私が紐でつないだ松ぼっくりのフェストーン(花づな)を取り付け、かなりの勇み足だったのですが。

ショーウィンドウを飾るバンティングです☟。10月に飾り付けてすぐ撮った写真です。この程度の控えめな飾りで充分なのですが...

 

 

週末明けに、「さあ、解禁だ!」とばかりに、マネージャーが奮い立ち、何年か前に一般の人から寄付された、1970年代ムードたっぷりのキラキラの七夕飾りのような飾りを天井スペースいっぱいにめぐらせました。(実際に、1970年頃からしまわれっぱなしの未使用品のデッドストックでした)

店の備品として毎年出してきて使っている10年モノのキッチュなピンクの卓上クリスマスツリーも善意の寄付品です。ピンクはバービー映画のヒットから爆発的に流行り出した2023年の色だとかで、デイスプレイ台ともマッチしています。

やり始めると、やめられないとまらない....

 

「やりすぎると品がない」のはわかっているのですが「やれるだけやるのはキッチュの美学」(認定;私)でもあります。

ブラモール・ビレッジのはずれにある戦没者慰霊塔です。

日曜日の追悼式で町内会や、学校、ボーイスカウトなど地元の団体や個人が捧げた赤いポピーのリースが並びます。

11月12日(日曜日)、レッドポピー・デイのバカ内務大臣、スエラ・ブラバマン(左)と、外務大臣、ジェームス・クレバリー(右)です。ニュース・サイトから勝手に借りた広く拡散している写真です

 

ロンドン、ホワイトホールのセニタフ(巨大な戦没者慰霊塔)に王室メンバー、軍関係者、政府の要人がひとりずつ赤いポピーのリースを捧げる儀式はいうなれば追悼イベントのハイライトです。

翌日月曜日に失言女王ブラバマンはクビになり、クレバリーが内務大臣を後継しました。

失言女王は内務大臣の職を解任されたものの、まだ議席を持つ国会議員です。大臣からバックベンチャー(後ろのほうに座る役職なしヒラ議員)に格下げされたものの「発言は続けていく」と息巻いています。

けっこう長い軍歴があったらしいクレバリーは、勲章をいっぱいつけていますね。

 

いつまでも枯れない、紙や布の作りもののポピーはたぶん、年明けぐらいまで...でしょうか、しばらく冬枯れの町はずれを鮮やかに彩り、そのうち雨ざらしでみすぼらしくなってきたあたりで、どこかに片付けられるようです。

ショッピングセンター中央の児童公園の囲いにかぎ針編みのポピーで書かれた花文字がかかっていました。

「祖国に命を捧げた戦没兵士の一人一人はすべての国民の心の中で生きている」という意味の決まり文句、WE WILL NEVER FORGET の E と T の文字からポピーが落ちちゃっています。

一般の家庭では、さすがに12月になるまで飾りつけはおあずけです。本来は12月13日(クリスマスの12日前)あるいは12月24日(!クリスマス・イヴ)に飾り付けをするのが正式だと言われています。

ガザ地区への攻撃はまだ続いています。

今週の土曜日もロンドンでのプロテスト・マーチが予定されているはずです。

 

 

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1 コメント

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犬と暮らせば (浅井洋)
2023-11-17 22:19:56
英国の 近況を 肌で 感じるようで
 ありがとう ございます
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