クルマで15分ぐらいの、高級住宅街のはずれにある高級目の百貨店、ジョン・ルイス Jhon Lewis に行きました。
毛糸を買いに行ったのですが、ジャヌアリー・セール(クリスマス後のセール)も見てまわりました。特にほしいモノもありません。欲しいモノ、要るモノがあるのならこの時期まで待って買うのが賢明ですが、セールで安くなっているというだけの理由で買うつもりのなかったモノを衝動買いをすればたいてい後悔します。
もともとお値段高めの品ぞろえですから30%から50%引きになっていても衝動買いしたくなるような値段のモノもなく、(とうぜん)毛糸だけ買って帰りました。
今回の話題は、イヌを連れて高級デパートでお買い物、です。
やはり毛糸を買いに来た時のクリスマス前の賑わいについて記事にしたストックポート日報に、段ボール箱の上に座る会計に並ぶ客の飼い犬の写真をのせました。
近頃、はやりらしいイヌ連れで入れるお店だなとその時気が付きました。
ジョン・ルイスのウェッブサイトによれば、2019年からイヌ連れ来店大歓迎だそうです。飼い主がコントロールできるしつけのいいイヌで、常にひきつなにつながれていることが条件です。
この日見たイヌは写真に撮ったこれだけではありません、あと4匹は見かけました。(隠し撮りですので手振れや構図の甘さはご愛嬌)
シマシマのティーシャツを着て飼い主の男性の脇腹に抱きかかえられていたフレンチ・ブルドッグの写真を撮れなかったのが残念です!舌を出しっぱなしのラブラドール・リトリーバ―もいました。他は写真に撮れたのと似たタイプの、はやりの「プードル混」のモコモコした柔和そうな犬種やスパニエル系の抱きイヌだったと記憶しています。
悲し気な顔付きのフレンチブルドッグを除けばクリクリモコモコした毛、あるいは長めの毛の典型的な中流家庭好みの賢そうな犬種ばかり!
私好みの眉間にしわ、細い目、ほっぺたダルダルでガニガニ、どっしりした肢体の、圧倒的に労働者階級に好まれることで知られる闘犬系は全くいません。フレンチブルドッグ(そしてパグ)は悲しい顔つきの頬っぺたダルダルとはいえ、階級を超えて好まれる愛玩犬系...ボーダーラインに位置する犬種ですよね。
さすがに高級百貨店、客筋が見た目からして違えば、連れているイヌの見た目も違う!あ~、こんな話題は「ポリティカル・コレクトネス political correctnes (差別や偏見をなくし公正な社会を実現するために言論や表現に気をつけること)」にぜんぜん適合しませんね!
イヌ連れ歓迎のポリシーは賛否両論あるようです。イヌがうじゃうじゃいる店でゆったり高級品を見てまわる気になれないイヌ嫌いも確かにいるはずです。アレルギーのある人もいるでしょうし、匂いのするイヌもいますし。
ここは、店の「賭け」でもあったと思います。
イヌ連れ歓迎ポリシー以前は、連れてきたイヌをクルマのなかにおいてくる人が多かったのでは?
イヌをクルマにおいてきた買い物客のほとんどは手早く必要なものだけ買ってさっさとクルマに戻ったでしょうね。イヌといっしょなら、すぐには出ないでゆっくり見てまわることができるので特に買う予定のなかったものまで買っちゃう人もたくさんいるでしょう。売上倍増効果、抜群!
それよりも、イヌを連れて出かけられる場所がまた一つ増えた!とばかりにわざわざイヌの屋内散歩の目的地としてやってくる人もいるのでは?集客効果、抜群!
ジョン・ルイスの、かつては売り物だったともいう手芸品売り場が大きく縮小していました。毛糸売り場は何とか存続...布地売り場は消滅していました。1960年代ぐらいまでは最新ファッションの型紙と服地を売る百貨店として評判だったそうなのです。デザイナーと特約でファッションショーをやったりもしたそうですが、時代の流れです。
布地や毛糸のみならずたいていのものはオンラインで買える今、世界中で百貨店業界そのものが苦戦しているようですね。
ジョン・ルイス、大いに健闘しています。イヌ連れ歓迎で、百貨店に足を運ぶ客が少しは増えたのでしょうか。
見て、さわって品物を確認して買う、そして買ったモノをすぐ持って帰れるお店でのショッピング体験に重きをおく人々は今でも一定数いるはずです。
広大な駐車場の日没前の美しい空にはかなり低空で航空機が飛び交います。マンチェスター空港はすぐそばです。