イギリス/ストックポート日報 《England/ Daily Stockport》

イギリス北西部の歴史ある街、ストックポート Stockportから(ほぼ)日替わりでお送りする、イギリス生活のあれこれ。

モーカムで入ったカフェの数々、絶景カフェ、庶民カフェ、天然レトロカフェ・・・どれもおすすめ

2017年11月05日 22時42分36秒 | イングランド北部

今回は、モーカム Morecombe 番外編、入ったカフェの話です。

海に突き出た突堤の先端近くにあるカフェ、ストーン・ジェッティ・カフェ Stone Jetty Cafe







ケーキのディスプレイケースの中には、ストックポート日報でも取り上げた、イギリス伝統のケーキの人気定番セレクションがずらり。



左から、上段;チョコレートケーキ、フルーツ・ローフ、コーヒー&ウォールナッツ・ケーキ、
    中段;ミリオネラーズ・ショートブレッド(キャラメルショートブレッド)、フラップジャック、えーっと…中段右端は何でしょう?ショートブレッドにアイシングがかかっているようです。
    下段;ヴィクトリア・スポンジ(バタークリ―ムで覆われていないバージョン)、ベーカウェル・スライス、キャロット・ケーキ。

・・・いずれも、イギリスのカフェの定番です。

まだ取り上げていないものもありますね。


夫が食べたのはベーカウェル・スライス。


私が食べたのはキャロット・ケーキ。


ひときれ2ポンド50ペンス(340円)は、観光地では格安です。おいしかったです。
コーヒーもおいしかったです。

小雨の降る、平日の午後、ガラガラです。

わたしたちの他には、上の写真に写っちゃった男性、たった一人。

日持ちのしないケーキをこんなにたくさん並べて、営業していけるのか、ちょっと心配です。

おそらくは、市の観光局の管理下にあると思われるこの建物を、良心的な経営で、定休日とクリスマス以外営業し続けるという厳しい条件に納得した、このカフェに格安の家賃で賃貸しているんじゃないかと思うんです。

家族と思われるスタッフはみなフレンドリーで、とても感じがいい人たちでした。


夏休み中は、眺望スポット、ストーン・ジェッティにただ一軒の名物カフェです、大繁盛したんじゃないかと思います。
秋、冬のロスは十分カバーできるぐらいの儲けがあった、と思いたいです。

小雨の降る平日にも、私たちのような観光客がふらっとやってくることが充分かんがえられます。名物カフェがいつも営業しているのは町全体の観光促進のためにとても重要なことだと思います。


せまいひさしの下に並ぶテーブルは、喫煙する客のため。


夏には突堤の先までテーブルを並べて、大入り大盛況だったのかもしれません。


天気のいい2日目、遅い朝ご飯を食べた、思いっきり庶民的なカフェ、Rita's Cafe


海岸沿いです。

外に並ぶプラスチックの椅子にすわっているのは常連らしい喫煙客。
ビニールの幌のかかった足腰の弱ったお年寄りが乗り回す電動のスクーターがとめてあります。

中。


壁に貼ってあるのは チャリティの基金集めに貢献した経営者リタとスタッフへの感謝状です。ガン関係が多いようです。
サンキューカードもあります。


壁の前の ガラスのタンクに入った赤いものは、溶けかかった かき氷のようなみぞれ状の飲み物、スラッシュ・パピー。

体に悪そうなイギリスのジャンク・ドリンクの決定打。飲むと舌が真っ赤になります。
タンクの中で絶えず攪拌され、盛り上がっては崩れる真紅のドロドロ物体の連続運動をじーっと見ていると心が癒される・・・ような気がします。
まさか、来年の夏まで こうやって 癒やしのディスプレイとして攪拌し続けるのでは!?
夏まで絶対に売れません。

日付が数日遅れの新聞がたくさん置いてありました。すべて、タブロイド紙!



いいなあ、こういうカフェ、昔は マンチェスターの町なかにも たくさんありました。
おしゃれなカフェやティールームに圧倒されてすっかり姿を消しました。

ベーコンとコーヒーの匂いがします。

空気がベタベタしています。
店のスタッフと常連客が大きな声で世間話をしています。

マンチェスター・ユナイテッドの スター選手のサイン入りユニフォームと地元ランカシャーのサッカーチームのユニフォームが額装して飾ってありました。



うっかり 正面から写してしまった この少年は 経営者の家族の一員のようです。気が向いたらテーブルの片づけなど、手伝っていました。

一日中出している、朝食。


手前は、私の少なめポーションのスタンダード・ブレックファースト(ベーコン、卵、ソーセージ、缶詰の煮たトマト)。

奥は夫のベジタリアン・ブレックファースト(乾燥したマッシュルームが主原料のベジタリアン・ソーセージ、卵、ベークト・ビーンズ、ハッシュト・ポテト、缶詰の煮たトマト)。やっぱり 少なめ ポーション・・・

これで 2ポンド80ペンス(570円)は、安すぎです!
食べ放題の白パン トースト(バターを塗って出してくれたのでべちょべちょでした)つき。

普通サイズのポーションをたのむと、卵やソーセージ、ベーコン等が二つづつでてきます。4ポンドだったかな?
もちろん ブラックプディング(豚の血の煮こごりソーセージ)も含めた お値段です。私は ノーサンキューと言いました。
炒めたキノコも欲しければついて来ます。(この値段だと 缶詰めでしょうね)

こういう庶民的な町のカフェ、日本からいらした皆さんにも ぜひ 入ってみてほしいものです。
どこも 明朗会計の細かいメニューを用意していますので、コミュニケーションに苦労することは あまり ないはずです。


最後に・・・・

これも海岸沿いの カフェ、アイスクリーム・パーラー、ブルッチーニ Brucciani


13年前、冷たい風の吹きつける 2月のモーカムに 日帰りでやってきた時に、暖を取るために入ってコーヒーを飲みました。
忘れられずに また 戻ってきました。

外にカウンターがあって(大きなディスプレイ用ソフトクリームの背後)、いろいろな味の オリジナルのアイスクリームを 道行く人に売っているようです。
海を見ながら ベンチでアイスクリーム!夏に ぜひ おすすめします!

内部です。




エスプレッソ・マシーンは最新です。



屋号でもわかるように、創業者はイタリア人、コーヒーは本格的です!

スコーンやバニラ・スライスなど、スナック類は イギリスのティールームの定番がおいてありました。

1939年に Milk Bar という名前でオープンしてから、内装はほとんど変わっていないそうです。





フォーマイカ(合板)張りのテーブルと椅子は1950年代ふうです・・・ポスターも。


  

板のパネルと鏡がアール・デコ!

13年前に、座ったこのテーブルに座ろうと、カウンターで買ったバニラ・アイスクリームを置いたのですが・・・


どーうしても、顔に日光が直接あたる席に座りたいと主張する夫の意見をいれて、反対側の壁際の席に座りました。

店の奥のこの素晴らしい、ベニス風景を刻んだすりガラスからはいる光を正面に受けて夫は大満足のようです。




ついでですが、顔に日光を浴びていたいイギリス人の奇行、私はすっかり慣れました。
半日、天気の良い屋外を歩いてきたのに、屋内に入っても肌に陽の光を感じたいという、西洋人(=白人)の本能にはあらがえません。
もちろんうちの夫に限ったことではありません。

顔面に日光を受けて恍惚状態になっている 白人には 話しかけないのも エチケットの ひとつらしいのも長年の間に習い覚えました・・・。


レトロ趣味をねらってるわけじゃ ないようなんです。

プラスチックの 品のない造花、布でできた観葉植物や蔦の鉢など どう考えても おしゃれな「レトロ・シック」ではありえないダサさ・・・

飾らないところが素晴らしい、天然の生き残り 時代物内装のようです。

店内で 食べられる アイスクリームはヴァニラのみ!2ポンド20ペンス(330円)


レトロ感たっぷり。

アール・デコ調の鏡に彫ってある すりガラス絵のモチーフは すべてイタリアの風景です。

ここで ゆったり コーヒータイムを過ごしたので、モーカム再訪の目的のひとつでもあった「ミッドランド・ホテルで コーヒーを一杯」計画は立ち消えになりました。

残念です。

でも、十分満足です!ブルッチーニでの アイスクリームと コーヒーで、モーカム再訪の目的は果たせました!

  

↓↓おなじみ、昨日までのモーカム連載記事リンクです↓↓

ランカシャーの小さな海辺の町、昔の賑わいは今いずこ、静かで美しい観光地、モーカム


モーカム湾に突き出した、岩ゴロゴロの突堤、かわいいカフェと釣りの名所

静かな海辺の町モーカム、アールデコの傑作建築で町おこし・・・修復なったミッドランド・ホテル


モーカム観光のハイライト、おすすめスポットと恐怖の危険地域、実体験!


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コメント (6)
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