某ホテルの喫茶室で、セレブの奥様たちが「JALにはもう乗らない、サービスが落ちたのにそれほど搭乗費は安くなっていない、座席が狭いひざが入らない」と話をされていた。20年ほど昔、私が北海道拓殖銀行の仕事で毎月札幌に出張していた時、朝のニュースで羽田行きの飛行機の搭乗状況が放送されていた。当時は航空三社といって、JAL、ANA、JASの三社があった。このうちJALとANAはボーイング747-400が羽田千歳間のドル箱路線で使用されていた。同じ航空機なのに座席数がJALのほうが50席以上多かった。このため前との座席の間隔が狭くひざを入れるのがやっとであった。この当時から、JALは顧客を無視していた。まずANA、JAL、JASの順で座席が埋まっていた。政治家や取引先の子息をコネ入社させたためデキル人間がリストラの対象となっていったと耳にした。
中途半端な再建策では難しいと思われる、大鉈を振るう必要がある。レーガン元大統領は航空関係者が経営再建に反対のストを行った時、すかさず空軍や海軍航空隊のOBたちを採用し、空港業務に穴を開けることがなかった。彼らは飛ぶことが飛行機が大好きな人間である。給与が多少安くても良いのである。
また、航空機の整備も1機種1ライセンスであり、その国単位でのライセンスある。アメリカの整備士ライセンスは世界中の標準であり多くの国でそのまま使用できる、日本でも切り替え可能だ。しかし日本の整備士ライセンスはアメリカや他の国の航空会社所有の航空機の整備を行うことはできない。切り替えもできない。このあたりの政策面からも変更する必要があるのではないか。国内の利権にしがみついても整備士の流動性も必要ではないか。