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小説「新・人間革命」に学ぶ 第26巻

2021年02月03日 | 妙法

小説「新・人間革命」に学ぶ 第26巻 基礎資料編2021年2月3日

  • 連載〈世界広布の大道〉
イラスト・間瀬健治
イラスト・間瀬健治

 今回の「世界広布の大道 小説『新・人間革命』に学ぶ」は第26巻の「基礎資料編」。各章のあらすじ等を紹介する。挿絵は内田健一郎。

【物語の時期】1977年(昭和52年)9月30日~78年3月半ば
「厚田」の章

 1977年(昭和52年)9月30日、山本伸一は、恩師・戸田城聖の故郷である北海道・厚田村(現在の石狩市厚田区)に完成した戸田記念墓地公園へ。それは、恩師を永遠に顕彰し、その精神をとどめる「記念の城」であった。伸一は公園内にある戸田講堂を視察。その夜、戸田の縁者が営む戸田旅館を訪れる。さらに、恩師から世界広宣流布を託された厚田の浜辺に立つ。
 10月1日、戸田講堂の開館記念勤行会で、墓地公園の意義を「永遠の広布旅、師弟旅の象徴」と述べる。祝賀の集いでは、男子部結成式前夜の、戸田との師弟の語らいを青年たちに伝え、広宣流布の大願を常に起こすように訴える。翌2日の開園式では、厚田を“生死不二の永遠の都”に、墓地公園は“人間蘇生の憩いの広場”と語る。
 3日の、北海道広布功労者の追善法要では、御書を拝し、広布に生き抜く人は「生の仏」であり、仏・菩薩の境涯のまま「死の仏」となると指導する。また、友の激励にも奔走。7日の記念勤行会で「人間革命」「地域友好」「信心継承」の3指針を示し、帰京の直前まで指導を続ける。
 

「法旗」の章

 「教学の年」第2年となる1978年(昭和53年)の1月6日の新春本部幹部会で、広布第2章の「支部制」の実施が発表される。それまでの総ブロックを支部とし、草創期の支部のように、弘教の「法旗」を敢然と掲げ、学会伝統の信心錬磨の組織を築き上げていくことになった。
 山本伸一は「支部制」の新しい発展の原動力は婦人部であると考え、14日、第2東京本部の婦人部勤行会に出席。また、15日に行われる教学部の試験に向け、教学部師範会議や教学部大会に臨み、自ら教学運動の先陣を切っていった。
 16日、伸一は愛媛県の松山へ。青年部幹部の家族や、会館管理者とその家族を励まし、学会を陰で黙々と支える友に光を当てる。17日、愛媛県幹部会へ。18日には功労者宅に足を運ぶ。また、松山支部結成18周年記念勤行会では、参加者を会場の愛媛文化会館の玄関前で出迎える。勤行会では、広布の一切のカギは自身の人間革命、人格革命にあると強調した。
 さらに、地元の婦人部幹部の要請を受け、愛媛訪問最終日の19日に勤行会を開催。幹部は会員のためにいるとの精神を行動で示す。
 

「勇将」の章

 1月19日、香川県の四国研修道場を訪問した山本伸一は、源平・屋島の戦いの舞台となった夜の海を眺める。日蓮大聖人の「立正安国」に思いを巡らせ、「新しい創価学会の発迹顕本」といえる戦いの開始を誓う。
 また、方面・県幹部との懇談会では、“会合での指導と個人指導の比率は2対8を目標に”等と指導。
 新支部体制の出発となる本部幹部会が21日、四国研修道場で開催され、支部長の代表に支部証が手渡された。伸一は、幹部の最も大事な信心の基本姿勢は、一同志のために尽くし抜くことであると力説する。
 翌22日は、希望者全員が参加できる勤行指導会を開催し、集った同志に渾身の激励を重ねる。午後は、高松講堂の建設予定地で、寒風のなか、彼を待っていたメンバーを励ます。
 四国から関西に向かった伸一は、25日、明日香文化会館で奈良支部結成17周年記念幹部会に出席。席上、奈良支部の初代支部長・婦人部長夫妻に花束が贈られた。伸一は、広布の「勇将」をたたえ、折伏・弘教にこそ創価学会の使命と精神があることを述べ、わが生命に「信心の王城」を、「広布の師弟城」をと訴えた。
 

「奮迅」の章

 山本伸一は1月27日、全国で行われる支部結成大会の冒頭を飾る、東京・杉並区の方南支部結成大会に出席。「支部は地域における学会本部」と語り、師子奮迅の戦いをと呼びかける。30日には、第2東京支部長会に出席。2月18日の本部幹部会では、幹部は会員の皆さんの成長のために心を砕き、献身するなかに向上があると述べた。19日の信越男子部幹部会では、ホイットマンの詩の一節を通し、悪戦苦闘を覚悟し、「さあ、出発しよう!」と皆の決意を促す。
 伸一は、最前線組織であるブロック強化の流れを埼玉からつくろうと考える。3月6日、首脳幹部との懇談で、若き日の埼玉・川越地区での御書講義について述懐し、真剣勝負の行動の大切さを強調。7日、埼玉婦人部のブロック担当員会で、「自行化他にわたる実践のなかにこそ自身の真実の幸せがある」と指導する。
 伸一の奮闘によって、「支部制」に魂が打ち込まれ、組織の隅々まで、新生の息吹があふれていった。3月の半ば、彼は幹部に、油断を排し、「日々挑戦」をと訴える。この頃、宗門の悪侶らによる誹謗中傷が、激しさを増していたのである。
 

【全国に広がる学会の墓地公園】
北海道・厚田の戸田記念墓地公園(2019年5月)
北海道・厚田の戸田記念墓地公園(2019年5月)
戸田記念墓地公園の開園を祝う集いで、ピアノを奏でる池田先生(1977年10月2日)
戸田記念墓地公園の開園を祝う集いで、ピアノを奏でる池田先生(1977年10月2日)
【山本伸一の激励行】
「流星に 顕本見えたり 庵治研修」。夜空に走る流星の光を見て詠んだ句(1978年1月19日、四国研修道場で)
「流星に 顕本見えたり 庵治研修」。夜空に走る流星の光を見て詠んだ句(1978年1月19日、四国研修道場で)
香川
香川の四国研修道場で同志を激励する池田先生(同年1月22日)
香川の四国研修道場で同志を激励する池田先生(同年1月22日)
愛媛
出発の直前まで愛媛の友に励ましを送る(同年1月19日、愛媛文化会館〈当時〉で)
出発の直前まで愛媛の友に励ましを送る(同年1月19日、愛媛文化会館〈当時〉で)
奈良
奈良支部結成17周年を記念する幹部会に出席(同年1月25日、明日香文化会館で)
奈良支部結成17周年を記念する幹部会に出席(同年1月25日、明日香文化会館で)
【広布第二章の「支部制」】
「おばあちゃん! よくいらっしゃいました」――花束を老婦人に手渡す池田先生(1978年1月27日、東京・杉並の方南支部結成大会で)
「おばあちゃん! よくいらっしゃいました」――花束を老婦人に手渡す池田先生(1978年1月27日、東京・杉並の方南支部結成大会で)

 1978年、広布第2章の「支部制」がスタート。池田先生は、東京・杉並区の方南支部結成大会に出席。全国の同志に訴える思いで語った。
 「広宣流布といっても、どこか遠い、別のところにあると思うのは間違いです。自分自身のなかにあるんです。家庭のなかにあるんです。近隣の人びととの絆のなかにあるんです。創価の法友の輪のなかにあるんです。そこに、模範の広布像をつくるんです。自身の足元を固めよう――これが、最も強調しておきたいことです」(「奮迅」の章、330~332ページ)


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