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日経平均4万円接近 海外勢「日銀ETF売りなら統治期待」 NQNスペシャル 2024年3月2日 4:00

2024-03-02 07:31:48 | 日記
日経平均4万円接近 海外勢「日銀ETF売りなら統治期待」
NQNスペシャル
2024年3月2日 4:00

【NQN香港=福井環】1日の東京株式市場で日経平均株価は4万円の大台に迫った。海外勢からの日本株への視線は熱いままだ。今後、より多くの投資家が日本株買いに動くとの期待が高まっている。また、日銀が保有する上場投資信託(ETF)を売りに転じたとしても、ガバナンス(企業統治)の改善期待につながり、ポジティブに捉えられるとの見方が出ていた。欧米運用会社の担当者の見通しをまとめた。

米国株を圧縮、欧州中小型株と日本株を増やす動き

【米国市況】S&P500種、今年15回目の最高値更新-150円台前半 2024年3月2日 6:57 JSTブルームバーグ

2024-03-02 07:27:07 | 日記

【米国市況】S&P500種、今年15回目の最高値更新-150円台前半
Rita Nazareth
2024年3月2日 6:57 JSTブルームバーグ

ハイテク株が騰勢取り戻す、SOXは4%余り上昇
米国債が上昇、利下げ観測で-ウォラーFRB理事発言で一段高

Traders On Floor Of NYSE As Stocks, Futures Climb
Photographer: Michael Nagle/Bloomberg

1日の米株式相場は続伸。ハイテク株が騰勢を取り戻し、株式相場は勢いを増した。
株式 終値 前営業日比 変化率
S&P500種株価指数 5137.08 40.81 0.80%
ダウ工業株30種平均 39087.38 90.99 0.23%
ナスダック総合指数 16274.94 183.02 1.14%

  S&P500種株価指数は5100を超え、今年15回目の最高値更新。米供給管理協会(ISM)の製造業総合景況指数が予想外に低下し、ミシガン大学消費者マインド指数が悪化したため、早ければ6月にも利下げが実施されるとの観測が広がった。

米ISM製造業景況指数、予想外に低下-受注と生産が縮小圏に (1)

米消費者の景況感、3カ月ぶりに冷え込む-ミシガン大の2月調査 (2)

  ネーションワイドのマーク・ハケット氏は「市場の勢いは依然として強く、一時的に弱い局面となってもすぐに強気派が買いを入れる格好となっている。テクニカルとファンダメンタルズの両方が上昇を支持しているため、弱気シナリオは崩れている。ただ、高いバリュエーションとほぼ支配的な楽観論は逆張りの観点から注意すべきことだ」と指摘した。

  S&P500種は週間で2週連続の上昇。ナスダック100指数はこの日約1.5%高、フィラデルフィラ半導体株指数(SOX)は4%余り上げた。

S&P 500 Tops 5,100


米国債

  米国債相場は上昇。ウォラー連邦準備制度理事会(FRB)理事がFRBの保有資産について、短期米国債の比率を高める方向にシフトさせたい考えを示唆すると、2年債利回りはさらに低下した。

【FRB高官発言】ディスインフレ進行、慎重ながら楽観-クーグラー氏
国債 直近値 前営業日比(bp) 変化率
米30年債利回り 4.33% -5.0 -1.15%
米10年債利回り 4.18% -6.9 -1.61%
米2年債利回り 4.53% -8.9 -1.94%
米東部時間 16時53分

  ISM指数では新規受注と生産が縮小圏に陥り、雇用も縮小圏でさらに落ち込んだ。

  ロンバー・オディエ・アセット・マネジメントのフロリアン・イエルポ氏は「今回のISM指数は決算報告から浮かび上がってきた『驚くべきプラス成長』というシナリオと食い違い、製造業と景気サイクルの堅調さに疑問を投げかけている」と指摘した。

  FHNファイナンシャルのクリス・ロウ氏は「2月のISM製造業景況指数は、ここ数カ月の上昇トレンドの緩慢な動きを強調するものだったが、上昇トレンドは維持されている」と指摘。「アンケート回答で示された将来の受注拡大への期待は、心強い兆候だ。仕入れ価格指数の低下は、投入価格インフレが当面抑制されることを示している」と述べた。

  アトランタ連銀のボスティック総裁は「再び利上げを迫られることは望まない」と述べた。リッチモンド連銀のバーキン総裁は市場が織り込む年内の利下げ回数が減っているのはデータに反応しているためだと指摘。ダラス連銀のローガン総裁は、翌日物リバースレポファシリティーから資金が引き出されるのに伴い、FRBはバランスシート縮小のペースを緩め始めることが適切になる公算が大きいとの考えを示した。シカゴ連銀のグールズビー総裁は1月のインフレデータに「多くのノイズがあったと分かっても意外ではないだろう」と指摘した。

US Two-Year Yield Sinks on Fedspeak, Data



  バンク・オブ・アメリカ(BofA)のマーク・カバナ氏らは1日のリポートで「3月に連邦公開市場委員会(FOMC)参加者が示す経済予測は、2024年の国内総生産(GDP)とインフレ率の見通し上方修正、失業率の下方修正となる可能性が高い」と指摘。「このマクロ予測の変化は、当然ながらFOMCが3月の会合で24年の利下げ幅予想を縮小するリスクを高める」と述べた。
外為

  ニューヨーク外国為替市場では、ドル指数が軟調。2月の米ミシガン大学消費者マインド指数が悪化し、ISM製造業指数が一段の活動縮小を示したため、ドル売りが優勢になった。円は下落。日本銀行の植田和男総裁はマイナス金利解除の時期について明確に示さなかった。円は対ドルで一時、1ドル=150円72銭まで下げた後、150円台前半で推移した。
為替 直近値 前営業日比 変化率
ブルームバーグ・ドル指数 1242.16 -1.62 -0.13%
ドル/円 ¥150.12 ¥0.14 0.09%
ユーロ/ドル $1.0839 $0.0034 0.31%
米東部時間 16時53分
原油

  ニューヨーク原油先物相場は上昇。現物市場での需給タイト化が示唆される中、終値で1バレル=80ドルに迫った。

  ウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物は、日中一時80ドルを上回る場面もあった。需給の重要なバロメーターであるタイムスプレッドは今週急拡大し、需給バランスのタイト化を示唆している。

  CIBCプライベート・ウェルスのシニア・エネルギー・トレーダーのレベッカ・バビン氏は「原油相場では80ドルが心理的な水準となっており、この水準を維持できればトレンドフォロー戦略にとって前向きなモメンタムのシグナルとなる可能性がある」と分析した。

  原油価格の上昇は、イスラエルとイスラム組織ハマスとの戦闘や紅海での商船攻撃といった地政学的な緊張に支えられている部分がある。2月29日には、パレスチナ自治区ガザ北部で人道支援を運ぶトラックを取り囲んだ群衆の混乱が暴力に発展し、ガザ市とその周辺の病院に多数の死傷者が搬送された。石油輸出国機構(OPEC)と非加盟産油国で構成する「OPECプラス」による減産も原油価格の下支え要素だ。市場は、OPECプラスが減産を4-6月(第2四半期)まで延長すると見込んでいる。

ガザで支援物資トラックに群衆押し寄せ、100人余り死亡と保健当局 (1)

OPECプラス、原油減産を4-6月まで延長へ-市場関係者らが予測

US Crude Rises Above $80 a Barrel | Oil's rally accelerates after surpassing key technical level



  ニューヨーク商品取引所(NYMEX)のウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物4月限は前日比1.71ドル(2.2%)高の1バレル=79.97ドルで終了。終値として昨年11月以来の高値となった。ロンドンICEの北海ブレント5月限は1.64ドル(2%)上げて83.55ドル。


  金スポット相場は3日続伸し、9週ぶり高水準となった。ISM製造業景況指数の予想外の低下や消費者のセンチメント悪化を受け、年内に米利下げが実施されるとの見方が強まった。

  米金融当局が政策緩和に軸足を移すとの見方から、金は昨年12月半ば以降、重要な水準である1オンス=2000ドルをおおむね上回って推移している。このところ強弱まちまちなデータが続いたことから利下げの開始時期や大きさの予想にはばらつきがあるが、当局が緩和に軸足を移すとの市場の認識自体は変わっていない。

Gold Rises to Nine-Week High After US Data | Bond yields tumble as data reinforce interest-rate cut bets



  またこの日は、米金融当局者の発言に伴う米国債利回り低下も金を押し上げた。

  金スポット価格はニューヨーク時間午後2時21分現在、前日比41.46ドル(2%)上昇の1オンス=2085.76ドル。週間ベースで2週続伸となった。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物4月限は41ドル(2%)上げて2095.70ドルで引けた。

原題:S&P 500 Posts 15th Record This Year as Tech Roars: Markets Wrap(抜粋)

US Two-Year Yield Slides on Waller’s Remarks, Data: Markets Wrap

Dollar Edges Lower, Yen Lags Peers on Ueda Comments: Inside G-10

Oil Rallies Near $80 as Physical Market Shows Signs of Tightness

Gold Rises to Nine-Week High as US Data Reinforces Rate Cut Bets

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オムロン、ワコール…株価最高値更新でも需要回復進まず老舗が人員削減 一方で好業績企業もリストラ 2024/03/01 17:29産経新聞

2024-03-02 06:58:17 | 日記
オムロン、ワコール…株価最高値更新でも需要回復進まず老舗が人員削減 一方で好業績企業もリストラ
2024/03/01 17:29産経新聞


日経平均株価が史上最高値を更新する一方で、日本企業が業績不振などを背景に希望退職を募集するケースが相次いでいる。直近1週間だけでもオムロンや資生堂、ゲーム事業を手がけるソニーグループ子会社など、大手が大規模な人員削減を発表した。株価の高値更新を日本経済が回復する兆しと見る向きもあるが、製造業を中心に需要の回復が進んでいない状態だ。一方で、好業績でも早期退職を募る企業も増えている。背景にはグローバル化やデジタル化への対応を急がなければならない事情があり、雇用の流動化が加速している。

2月26日、オムロンは国内外で2千人規模の人員削減を行うと発表した。国内は勤続年数が3年以上かつ40歳以上の正社員などを対象に1千人、海外でも1千人程度の人員を削減する。オムロンが大規模な希望退職を募るのは平成14年以来、22年ぶりになる。

その要因となったのは、中国経済の減速に伴う業績の悪化だ。主力の制御機器事業の不振により、令和6年3月期の最終利益は前期比98%減の15億円となる見通しで、人員削減を含む構造改革に踏み切らざるを得なくなった。オンラインで会見した辻永順太社長は「短期的には痛みを伴うが、施策を完遂することでオムロンはより力強く成長する企業へと生まれ変われる」と強調した。

これまで同社はリスキリング(学び直し)による人材育成や副業人材の獲得など人材への投資を積極的に行ってきたが、うまく成果へと結び付けられず、戦略を転換することになった。

資生堂も2月29日、日本事業を担う資生堂ジャパンで約1500人の早期退職を募集すると発表した。5年12月期の最終利益が前期比36・4%減と振るわず、オムロンと同様に構造改革の一環としての人員削減となる。このほか、ソニーグループ傘下のゲーム事業会社もグローバルで約900人の人員削減を発表している。

こうした人員削減の多くは40代以上の社員をターゲットにしており、コストカットによって収益性を向上させる狙いがあるが、人材流出というリスクもはらむ。ワコールは2月、150人程度の予定で募集した希望退職に215人の応募があったと明らかにした。

2年連続で最終利益が赤字となる見通しの同社は昨年11月に不採算店舗の撤退とともに希望退職の募集を発表。販売職を除く45歳以上64歳以下の正社員を対象としたが、予定以上の応募があった。優秀な人材の流出が懸念されるが、同社の担当者は「織り込んだうえで希望退職を実施している」といい、企業側は痛みを覚悟して人員削減を行っているようだ。

ニッセイ基礎研究所の斎藤太郎経済調査部長は「製造業の最終需要は低迷しており、人員削減の動きが出るのはむしろ自然なことだ」と指摘。人員削減というと労働者にとってマイナスのイメージが強いが、「優秀な人材がより条件のいい企業へ移る動きも増え、日本全体の雇用の流動性が高まる」と話す。

その上で、株価の高値更新や賃上げなど日本経済が上向く兆しはあるものの「まだ物価高が賃金上昇を上回っていることなど、さまざまな点で厳しい状況は続いている。今の状況は『生みの苦しみ』といえるだろう」と述べた。

背景にDXやグローバル化

業績が厳しくないのに早期退職を募る企業も増えている。背景には、DX(デジタルトランスフォーメーション)への対応や、グローバル競争で勝ち抜くために企業が求める人材が変化していることがある。多くの企業が終身雇用を転換し、積極的に外部から戦力を調達する方針にかじを切っている。

塩野義製薬は令和5年8月〜9月、50歳以上で勤続5年以上の社員を対象に早期退職を約200人募集した。対して応募し退職した社員は最終的に301人に達した。

同社の5年3月期連結決算は、開発した国産初の新型コロナウイルス感染症の飲み薬「ゾコーバ」などが貢献し、過去最高益を更新していた。担当者は「グローバルな成長や新規事業に向けて人的資本を見直している。中途採用を拡大しなければ人材を確保できない」と説明する。

生産技術や市場の変化が激しい電機メーカーでもリストラが相次ぐ。富士通は4年3月、早期退職に国内グループ会社を含む主に50歳以上の幹部社員3031人が応じたと発表した。重点分野のDX事業の強化に向け、人員構成を見直すことが目的とされた。3年9月には、パナソニック(現パナソニックホールディングス=HD)が国内で募集していた早期退職による退職が1千人を超えた。同社は4年4月の持ち株会社制移行で、事業会社の自主責任経営の徹底などの組織改革を実施し、早期退職募集により人材の新陳代謝を図った。

関西経済同友会の宮部義幸代表幹事(パナソニックHD副社長)は先月28日の記者会見で「日本に求められているところは勇気のあるリストラではないか。それによって新しい産業が生まれていく」と話していた。

(桑島浩任、牛島要平)



「加速する雇用の流動化」 多摩大特別招聘教授・真壁昭夫氏

日本の最大の問題というのは、バブルがはじけたときに雇用を維持するという名目のもと「ヒト・モノ・カネ」を生産性の低いところに塩漬けにしてしまったことにある。本当は生産性の低いところから高いところに移動させないといけない。

日本の経済でもっとも難しかったのは労働市場の改革だが、最近は中途採用が増加するなど雇用の流動化が進んでいる。大手企業が希望退職を募る一方で、中小企業では人手不足による倒産が起きるというような人材のミスマッチによる混乱は短期的には起きるだろう。しかし、長期的に見れば解雇された人はいずれ職に就く。みんな給料が高いところに行きたがるわけだから、生産性の高いところに人材が移動することになる。

バブル崩壊後、日本は政策を間違えたが、現在は外部要因によって物価上昇や賃上げなど経済が成長する方向に向かいつつある。これを維持するには日本企業が技術やマーケティングで実力をつけ、高くても売れるものを作っていくことが重要だ。

米国株、ダウ続伸し90ドル高 金利低下が支え ナスダックは連日で最高値 米国・欧州株概況 2024年3月2日 6:52

2024-03-02 06:54:08 | 日記
米国株、ダウ続伸し90ドル高 金利低下が支え ナスダックは連日で最高値
米国・欧州株概況
2024年3月2日 6:52

【NQNニューヨーク=稲場三奈】1日の米株式市場でダウ工業株30種平均は続伸し、前日比90ドル99セント(0.23%)高の3万9087ドル38セントで終えた。米長期金利の低下(債券価格は上昇)を追い風に大型ハイテク株に買いが入り、相場を支えた。

ダウ平均の構成銘柄では、半導体のインテルや顧客情報管理のセールスフォース、ソフトウエアのマイクロソフトといったハイテク株が買われた。市場では「(2月21日に半導体の)エヌビディアが好決算を発表してから、人工知能(AI)需要に支えられているハイテク株に勢いがある」(インガルズ・アンド・スナイダーのティモシー・グリスキー氏)との見方があった。

午前発表の2月の米サプライマネジメント協会(ISM)製造業景況感指数は47.8と、ダウ・ジョーンズ通信がまとめた市場予想(49.5)を下回った。個別項目では「新規受注」や「雇用」が落ち込んだ。緩やかな景気減速を示す内容だったとの受け止めから、指標発表後には米債券市場で長期金利が低下。前日終値(4.25%)を下回り、4.1%台を付ける場面があった。株式の相対的な割高感が薄れたとみた買いが入りやすかった。

米株式相場が最高値圏にあるなか、取引開始直後には主力株の一角に持ち高調整の売りが出て、ダウ平均は下げる場面があった。

ダウ平均の構成銘柄ではないが、地銀のニューヨーク・コミュニティ・バンコープ(NYCB)が前日に比べ26%弱安で終えた。前日に最高経営責任者(CEO)の後退を発表。米証券取引委員会(SEC)への提出資料で社内のローン審査について「内部統制の重大な脆弱性を特定した」と指摘し、経営先行きへの不安につながった。

ダウ平均の構成銘柄では、バイオ製薬のアムジェンや建機のキャタピラー、クレジットカードのビザが高かった。原油価格の上昇で石油のシェブロンも上げた。一方、スポーツ用品のナイキや化学のダウは売られた。航空機部品のスピリット・エアロシステムズの買収に向けて交渉していると伝わった航空機のボーイングは2%弱下げた。米司法省が反トラスト法(独占禁止法)違反の疑いで調査を始めたと今週伝わった医療保険のユナイテッドヘルス・グループに売りが続き、1%弱下げた。

ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は続伸した。前日比183.020ポイント(1.13%)高の1万6274.942で終え、連日で過去最高値を更新した。交流サイトのメタ・プラットフォームズは2%高、半導体のエヌビディアは4%高となり、終値ベースで初めて時価総額が2兆ドルを超えた。

多くの機関投資家が運用指標とするS&P500種株価指数は続伸した。前日比49.81ポイント(0.80%)高の5137.08と、連日で過去最高値を更新した。

輝き失う円キャリー取引、不透明な方向性-日銀委員発言で警戒感 2024年3月2日 4:19 JSTブルームバーグ

2024-03-02 06:10:10 | 日記

輝き失う円キャリー取引、不透明な方向性-日銀委員発言で警戒感
Anya Andrianova、Carter Johnson
2024年3月2日 4:19 JSTブルームバーグ

円下落見込む資産運用会社のポジション、2022年以降で最大
高田氏の発言で円が一時急伸、キャリー取引や弱気派のリスクを象徴



Japanese 10,000 yen, left, and U.S. 100 dollar banknotes. Photographer: Tomohiro Ohsumi

日本銀行がマイナス金利解除を巡り、一歩踏み込んだ姿勢を示す中、為替市場で特に人気があるキャリー取引が輝きを失いつつある。

  日銀の高田創審議委員は2月29日、2%の物価安定目標の実現が見通せる状況になってきたとし、強力な金融緩和からの出口対応に向けた検討が必要との見解を示した。同氏の発言を政策変更の前兆とみる資産運用会社にとって、円で資金を借り入れて高金利通貨で運用するキャリー取引の魅力は薄れ始めている。昨年はコロンビア、チリ、メキシコの各通貨に対する円キャリー取引のリターンは35%を超えたが、今年はこれまでのところわずか4.5%にとどまっている。

物価目標実現が「見通せる状況」、出口の検討必要-高田日銀委員 (3)

  トレーダーは日本と世界各国・地域との金融政策の差が狭まる可能性を視野に入れている。資産運用会社が円に対するポジションを再考するのもこれが理由だ。

  フィデリティ・インターナショナルのサルマン・アーメド氏は「道筋をどう示唆するのか、その最初の動きが非常に重要だ」と指摘。「ネガティブショックが起きた場合、かなり激しい巻き戻しとなる可能性がある。円下落を見込んだポジションが多いためだ」と続けた。

  日銀が政策路線を変更するとの見方が強まるにつれ、円が上昇する可能性も高まる。高田氏の発言後に円は一時急伸した。

  この円高はキャリー取引トレーダーおよび円弱気派のリスクを象徴している。つまり円が急伸した場合、円下落を見込んでいた投資家がそのポジションを解消することで円高がさらに進む可能性がある。

  2月20日時点の米商品先物取引委員会(CFTC)データによれば、資産運用会社が見込む円下落を見込むポジションが2022年終盤以降で最大だった。

Bearish Yen Bets Pressured as BOJ Risk Escalates | Real money, hedge funds seen boosting yen shorts
円に対する弱気な見方に強まる圧力
出所:CFTC、ブルームバーグ 

原題:Yen’s Carry-Trade Reign Is in Flux as BOJ Hints at Policy Shift(抜粋)

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