市街・野 それぞれ草

 802編よりタイトルを「収蔵庫編」から「それぞれ草」に変更。この社会とぼくという仮想の人物の料理した朝食です。

自転車で下北方町の迷路に

2009-04-05 | 日常
本の交換会から一週間、今日、日曜日、小雨、気温16度、無風、サイクリングに絶好の朝であった。朝食を8時に終わると、そのまま「自転車に乗ってくるよ」と妻に挨拶だけはすると、「雨が降ってて、危ないでしょうが」と馬鹿じゃないのと言わんばかりの口調。本から顔もあげずに言葉を投げてよこした。この無風はめったにないのよねと説明しながら、部屋から自転車を庭に運び出した。

 ゴアテックスのレインウェアを着て、これでオーケー、どしゃぶりでも一振りでソファーに掛けられるほど撥水性能があり、湿気がこもらない登山用のノースフェイス社のレインウェアは、着て走って、その性能が堪能できるのだ。こうして霧のような雨が降る赤江大橋をはしりだしたわけだ。自転車の車名は「ESCAPE」かぶった野球帽には「CRAZY」とある。この二つの名詞こそ、まさに年寄りの冷や水をずばりと言いあらわしているではないか。身がいっそう軽くなるのであった。

 ここから10キロちかくを街中を行くわけだが、なんど通ってもこの街道は、圧倒的におもしろい。とくに宮崎大橋から、最終の平和台大橋の取り付け道路に至る2キロほどが、いい。どういえばいいのか、この混迷と乱雑と活力がいい。レストラン、ラーメン店、マンション、郊外大型店、医院、保育園、邸宅、牛飯屋、美容院,寺院、不動産、葬儀社、電機店、建設会社などなど、多種多様の店舗や施設などを道路の両サイドに、恣意的にはしりながら撒き散らして、出来たような通りなのである。もし、この通りにテーマがつけられるとするなら、「やりたいほうだいを、やる」ということだ。

 こんな通りはもう宮崎市街ではどこも消滅してしまった。みんなこぎれいな公園風になって、去勢されエネルギーを奪われてしまっている。なにかを売って生き延びる、これが街の本音あるとすると、必然的にこのようになる。その切実な姿が、快感とナって、ここから伝わってくるのだ。ここを走り抜けると、平和台大橋に自然にすべりこんでしまう。その橋上から、先週の日曜に迷い込んだ下北方町の集落の遠望を望めた。なるほど、あそこは森林の中であったのだ。たしかに・・

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