ときどき、ドキドキ。ときどき、ふとどき。

曽田修司の備忘録&日々の発見報告集

効率を上げても手を抜かないためには

2006-04-21 06:51:55 | 大学
昨年度まで跡見女子大学マネジメント学部のFD委員長を務めていた関係で、昨年度の大学のFD(ファカルティ・ディベロップメント)活動をまとめた「FDジャーナル」第5号の編集作業をいま行っている。

3人の編集委員(教員)が、それぞれ担当部局分の著者校正をとりまとめて印刷屋さんに戻す作業を分担している。
3人がチェックした校正原稿をさらにとりまとめるのは大学の庶務課のスタッフが担当してくれているのだが、彼女は実際のFD活動の内容について把握しているわけではないから、内容面の最終チェックは教員3人が責任を持たなくてはならない。

ことに、「FDジャーナル」には、学期ごとに行われる「学生による授業評価アンケート」の集計結果データが掲載される。掲載されるのは、大学の全科目について集計したものと、学部と科目の性質(全学共通科目と各学部専門科目、資格科目)によって区分した科目群ごとのデータである。そこで、それがどういう意味を持つのかを示すために、実施概要(アンケートの質問票や回答票の見本を含む)や集計方法についていくつか説明、注意書きをつける必要があり、ある程度細かい目配りが必要だ。

この(データ処理そのものではないが)「データ処理の仕方を説明する」作業がなかなか大変である。だが、このチェック作業の段階で手を抜いてしまうと、印刷が出来上がってきたときに、データをどう読み取ってよいのかわからない、あるいは、間違った読み方をされかねないものにになってしまう恐れがある。そうなっては、データそのものが「使いものにならない」ことになる。

一般に出版物の編集作業は膨大なエネルギーを必要とする。だが、私が関わる仕事全体のバランスの上で、今回のこの作業にあまり多量のエネルギーを投入するわけにもいかない。
そこはジレンマだが、手を抜かないで効率を上げるためには、やや逆説的だが、一度は集中してエネルギーを投入しておくしかない。そのようにして、一度「からだの中を通しておく」ことで、次回から、どこでスピードを上げることができるかを判断出来るようになる。

今回、経験的にそのことを学んだ(というより、以前自分自身が身につけていたコツを思い出したと言うべきか)のは個人的によかったと思う。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 苅谷剛彦他編「創造的コミュ... | トップ | トリエンナーレからシティア... »

コメントを投稿

大学」カテゴリの最新記事