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ダンナのぼやき

あられダンナの日々のぼやきです。
色んな事を思い、考えぼやいてます…。

Show Me How To Live/ROYAL HUNT

2011-12-11 15:29:54 | 音楽
デンマークが生んだ最強のシンフォニック・メタル・バンド、ROYAL HUNT。
その最新作である『Show Me How To Live』を聴いた。
本作はバンドだけでなく日本のファンにとって、非常に重要な意味を持つアルバムだと言える。




何故、重要なのか?
その明確な答えは、かのD.C.クーパーがシンガーとして13年振りにバンドに完全復帰したから。

個人的にはD.C.がバンドを脱退以降、ROYAL HUNTというバンドを全く聴かなくなってしまった。
D.C.が脱退後、バンドはジョン・ウェストとマーク・ボールズというメタル・シーン屈指の最強シンガーを迎えていた。
しかしD.C.という類い希なシンガーの凄まじい歌とパフォーマンスを体感した者として、「あの時」以上の興奮や感動を得られる事が無かった。

本作の最大のポイントはD.C.の“歌”にある。
この声と歌がもたらす“特別な何か”は、間違いなくROYAL HUNTというバンドの最大の武器。



D.C.はROYAL HUNT脱退後、ソロや様々なバンド/プロジェクトに参加してきた。
その超人的な歌唱力に圧倒される事はあっても、以前に聴かれたような煌めきや感動を得る事はなかった。
しかし、このROYAL HUNTというバンドには「この声」なのだ。
以前よりも深みと威厳さが増しながらも、随所で天空を突き抜けるような高音域でのスクリームは全く衰えていない声と歌唱。
D.C.クーパーの歌を聴くだけでも本作の価値は充分にある。

そして天才アンドレ・アンダーセン。
今も枯れる事の無いソングライティングの素晴らしさは、本作の持つ異様な緊張感と完成度の高さに繋がっている。



本作には捨て曲は存在しないし、下手すれば「弾き過ぎ」と思われ気味のプレイも際立っている。
以前のようなコテコテの様式美という訳ではなく、少々プログレッシヴな味付けが効いたシンフォニックでメロディアスなメタルは聴くの魂を震わせる。
アンドレ自身は懐疑的ではあったが、やはりD.C.とのコラボレーションより生み出される絶大な力は魅力的である。

あと個人的に本作の「影の貢献者」として挙げたいのがヨナス・ラーセン(G)の存在。
ROYAL HUNTに加入して、初のアルバムとなったヨナス。



リッチー・ブラックモアより絶大な影響を受けたというヨナス、彼のプレイは実にカッコ良い。
クラシカルでメロディアス、そして聴く側のツボを心得たテクニカルな速弾きと印象的なフレーズ。
個人的には故クリス・オリヴァ(SAVATAGE)を彷彿とさせ、楽曲を更にドラマチックに盛り上げる重要な要素を担っている。

全7曲、約46分。
少し物足りないと言う印象を拭えないのは事実ながらも(苦笑)、このオープニングからラストまで一気に駆け抜けるテンションの高さと疾走感は実に素晴らしい。
ファンには、ROYAL HUNTの新たな傑作として歓迎されるだろう。
そして今までROYAL HUNTを聴いた事がなかったメタル・ファンは、本作をキッカケとしてD.C.在籍時の前2作の傑作も聴いて欲しいと心から願ってしまう。




「コチラは1名負傷!」
僕は翼を広げて耳を傾ける
飛び交う怒号、罵声、そして呪いの言葉
地面に誰かが倒れていく
目を閉じれば「1名負傷」というのが僕だって事に気付いた



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