1月1日元旦 続・・・元旦駅伝
長泉町元旦駅伝大会は監督&コーチの思ったような展開で子ども達皆が走ってくれて、見事な7連覇アベック優勝を達成した。駅伝も無事終ったので今回レースのポイントなどを記してみたい。
快晴の朝、富士山の頂の雪が白く被るところに白い雲が綿菓子のように纏いついていた。こんな日は晴れて風も出る。外は大晦日の寒波が薄れて意外と暖かだった。6時半にはMTBチャリで大会会場にGO!(会場駐車場は狭い)
7時前にはもう三島陸上の団旗やらオレンジシートやらがいつものポジションに敷かれて御父兄が大会ベースキャンプの設置中だった。(子どものイベント、まして元旦の朝早くからの準備には本当に頭が下がります。)子ども達も続々と集まり集合時間20分前には全員集合!監督も真っ赤な上下ウインドブレーカーで気合の入り方が伝わる。子ども達もこの日の為に買ってもらったであろう真新しいウォーミングアップコートを羽織ったりして準備万端。
大会時には三島陸上の流儀があって、どんな大会も練習のときと同じ「いつもの」ウォーミングアップメニュー。ジョグの時間、ストレッチのメニュー、基本ドリルまで変えない。色々といままでやってみたけど緊張する大会前には(子ども達には)いつもと同じことをすることが一番だと考えている。(よく大会だからと何かスペシャルな新しいメニューでアップをするときは期待に反していい結果を出していないもんだ)
さて私のウォーミングアップ担当は1区(スタート区)。大会事務局が準備した選手バスには乗らないで、ご父兄の車でスタート地点に移動した。駅伝では選手移動を大会配置のバスで行うことが多いのだが、このバスにのると普段と違う状況でひどく緊張するもんだ。今回1区の女子は小学校5年生。この子は控えめで人一倍緊張する子だ。粘りと頑張りのど根性は素晴らしいけどトラックレースで積極的でなかったり人に遠慮するところがある。今日の私の課題はこの子が気持ちよく緊張しないでスタートが切れること、スタートからの前半は落ち着いて走り、中間点以降でビルドアップできる走りに徹することができるか!だ。
スタート地点の桃沢運動公園は海抜がちょっとだけ高い山にあるのでかなり冷え込んで寒い。風の来ないグラウンドベンチ横にシートを敷いて場所を確保。いつもの長距離向けのアップメニューで時間を使う。ご父兄の緊張はかなりのもので、オロオロ状態にビックリ。男子のO君は昨年に続きの2度目の1区スタート担当。こちらは6年生ってことで落ち着いた感じは頼もしい。2人のアップは順調にできた。彼らの調子は適度な緊張感があってよさそうだ。
9:40、スタート10分前の最終コール。これが終ればスタート5分前となる。最終コールは小学生の部から始まるのでコール後すぐにジャージやらを脱いでベストなスタートラインに立つことがこの駅伝スタートの鉄則。この大会、私が何度も1区を走ってみて知ったこと。・・・スタート位置でかなりハンディーがあるので、いい場所のスタートラインに立つことが先手必勝。スタート時は大人と子どもが混ざった150人ほどが横一線並ぶ。そして号砲一発でスタート。150MぐらいのU字のカーブを回り込み、幅2Mほどの坂を10Mほど急激に登り道路に出るというコース。このスタートは毎回転倒事故が起きて危険この上ない。以前は直線で一気に上り坂に集まるスタートの状況からは少しは改善された感があるが、コーナーカーブがキツイ分、転倒の危険も多くなった気がする。今も150名が泥濘んだグラウンドの急なカーブになだれ込むので大人の男に押されたり足を踏まれたりして転倒するのだ。
さて子供たち、・・・私のコールが終って慌ててベンチシートに戻るとまだベンチコート&ジャージを着て温まる子ども達ににビックリ。スタート6分前だ。(日大のK又先生にももう6分前だぞ!と激を飛ばされた・・・)子ども達を急かしてスタートラインに・・・。すると元コーチだったKさんが「まだジャージを着てろ・・・」なんて指示。バカ言ってんな!って思って急かしてスタートラインに走らせる。もう既にスタート4分前。スタートラインには全員が集合している。彼らを急かしていると(これに着いてきて「慌てるな、まだ着てろ!」なんて言う。もうぶん殴りたい気分だった・・・。)トラック競技での800Mの決勝ぐらいならスタート位置も決まってギリギリまで暖をとるのも作戦だけど、これは押し合いへし合い駅伝大会スタート。全く大会を判っちゃいないし、今日この瞬間はしゃしゃり出てもらいたくもない。スタートラインに並んで流しをしているくらいが本来だ。
スタートラインに並んだのはスタート2分を切ったとき。思い描いていたベストなポジションは全くとれなくなっていた。このスタートの上手い下手でスタート後の下りで100Mは差が出てしまう。ベストなポジションは陸上の小学生が固まる場所。ライバルの位置もわかるしマークのしやすい。大体素人じゃないのでスタートもお互いに上手く裁けるものなのだ。(申し訳なかったけど、大人の力で「前に入れてください!」と言って、下手をすると混乱に巻き込まれそうな足の遅そうな小学生野球の子供の中に2人を押し込んで並んた。でも遠慮がちなMさんはやっぱり列の2番目に並ぶことになった。この位置では集団の中程度の位置となる。スタートの混乱で中を走るのと自分のラインで先頭を走るのはアドバンテージが大きく違うのだ。スタート後は延々と下るので、スタート時の100Mの差を詰めることは実力が似通ってる場合は難しいし、無駄に入れ込んで最初に走らないといけなくなってしまうのだ。
案の定スタート時、坂を上りきったところで横を走る中学生の女の子が大人に足を踏まれて「ギャー」と言って大転倒(、可哀相だった)。その横をビビッて何とかすり抜けて走る。すごい混乱のヤバイ状況なので、私の『Mの前を引っ張って走る作戦』は止めて、いつもの練習のように斜め後ろに着いて、声を掛けて走ることとした。かなり気負ってぶっ飛ばしぎみのM。「落ち着け~!」の声を掛けながら坂を一気に下る。少しして落ち着きを取り戻したMに安心して後ろを走る。(スピードを出さなかった分、意外と楽に下ることができた)後半も作戦通りの走りに徹してくれて頼もしい。作戦では2段階ラストスパートを指示していた。この展開にも冷静に対応して、後半の加速は素晴らしかった。最後のラストスパートは私も置いていかれた・・・。素晴らしい仕事をしてくれた。感動した!
一方O君はスタート位置が悪く、U字カーブでは混乱の中、だけど冷静に走ってくれた。前半はMの前を走り、ブッ飛ばさない冷静な走りに安心。少しずつ冷静にペースを上げて見えなくなるO君の走りにまたまた安心。O君は小学男子1位で襷木を渡して、見事な走りができた。Mも1位の女子とは数10メートルの距離、大差のない時間で襷渡しができた。素晴らしいスタートの走りができた。彼らの頑張りに2区以降の子供たちが責任感をもって応えてくれて、隙の無い貫徹の走りができた。男子は終始1位で激走。2区では女子中で最も安定感の素晴らしいIさんが作戦通り1位になり、リードを広げる貫徹の走りで7区まで襷をつなぐことができた。
終ってみれば、予定通りの展開でアベック優勝。すばらしい元旦となった。