6月14日 うす曇から晴れ
小学生の陸上クラブの指導をしていて、1年間で最も大切な大会が今日です!これは全国陸上競技交流会県予選と東海大会の県予選を兼ねた県小学生の最高峰の選手選考会です。1位になれば静岡県代表選手として夏の全国大会に出場できる。リレー種目のみ混合リレーは1~3位、(男女の400mリレー種目は2~4位)が東海大会に出場できるのだ。
思い返せば、今年は2月の第3週目の土曜日から木曜日の夕方夜間も練習日として、寒さに耐えて、強化選手を絞りに絞って、今日のこの日の為に賭けてきた。多くの大会を引率し、選手らには厳しい練習も課して、海に行ったり旅行に行ったりの家族の楽しみをお預けして、ガマンと苦労と努力を重ねてこの日を迎えることになった。今までの大会や記録会の悪天候を思えば、今日は絶好の陸上競技大会日和。暑くもなく寒くもなく、風も弱く、「舞台は整った!」って感じだ。
前日土曜のささやかな壮行会から、選手のみんなはちょっぴり緊張ぎみなのがわかる。監督からしてHiテンション。やることはやった!と言い切る自信と、なんとなく心配な気分が交錯する感じは、私も周りの親も、子供たちもどことなく落ち着かない。
この獏とした緊張感は今朝の草薙陸上競技場のサブグラウンドに行って確かなものとなった。ピリピリした緊張感漂うグラウンドに一杯の選手たちがアップをしている。だけど・・・グラウンド全体がもの静かで声を張り上げる子供が少ない。みんな相当緊張しているのだなってのが手に取るように判った。「・・・これなら勝てる!」なんとなく漠然とだけど、数年来のコーチ家業で判った!
今日の私のコーチとしての役割は、子供たちを平常心にさせて決して場に飲まれたり萎縮させることがないように気持ちと体を解き放つこと!だと思っている。コーチの言葉に耳を傾けて落ち着いた行動が出来た子供はきっと結果が付いてくる。自分の力とチームみんなの力を信じて、「なんの為に走るのか?」「何を思って走るのか?」今までの努力を力に変えて自分を信じた子供はきっと今日が上手くいく。(これはまあ、そんなことが出来れば当然成功するものだと思うけど)、今までの練習と大会を通して私がアップを担当した三島陸上JCの子供たちには、機会あるごとに瞬間的な集中力を高める奥義を教えてきたつもりだ。胸に手を当てて拳をにぎにって目を瞑れば3秒で集中力をガツンと極限に高めることが出来ると思う。(長距離以外)短距離系やジャンプ系の陸上種目は集中力の強さで結果のおおよそが決まることが多い。三島陸上の強さは練習メニューの技術的な強化とともに、長年のそれぞれのコーチが編み出していった精神的な強化鍛錬手法がチームに息づくことにあると個人的に思っている。気負っている他チームを見れば、・・・勝手だけど、勝てるんじゃないかな!って思えてきた。
朝一番の80Mハードルには5名の選手が出場。・・・結果は、なんと全員決勝進出!・・・幸先良好!予選は通過すればOK!そう思えれば順位はさておき、全員決勝は気分よし!
リレーは・・・、(我が子も出た)男女混合リレー。1走⇒2走でドンと詰まり、3走⇒4走が痛恨の引っ張りで大チョンボ。失格こそならなかったのが救いの3~4位?予選通過。監督と私は密かに優勝を狙っているチーム。今まで無難にレースをこなしてきた彼らにも盲点があった!・・・でも、修正点は2箇所。ここを確り修正して実力の走りが出来たら目標の合格点が出そうか?
他のアップなどに時間が割かれて調整は私はノータッチとなった。決勝直前に子供たち&保護者方々から聞くと特別なバトン調整はなかった模様・・・。慌ててグラウンドに走って第2コーナーに出る。やっぱり予選より更に風が上がって1走は強烈な追風。急遽どん詰まった1走⇒2走はマーク位置をちょっと伸ばす指示を子供に与えた。1走にはマーク位置を伸ばしたことも告げて最後に追い込んだ走りに徹するようにも指示。決勝は「勝負」なので攻めの気持ちを子供にドンとあたえてみた。結果はまだ詰まった感はあったが、予選よりは数段ましだった?!と思えるバトンパスで成功。(多分冷静に分析すればもっと攻めることも出来たとも反省。)3走、4走の走りはキレのあって素晴らしいものだった。アンカーの彼は予選の失敗は微塵もない素晴らしい粘りの走りだった。監督が直前に仕組んだ強烈に追い込んだ練習メニューを確り自分のものにしていたことが素晴らしい!結果はアンカーが1人抜いて2位。優勝は逃したものの「東海大会出場ゲット!」よかった!
残念だったのは6年男子。こここそが(コーチの私は心の中で)全国大会に出場できるチームと見込んでいた。予選は合格点。だけど決勝は痛恨のバトンを落として失格。監督じゃないけど、なんでこなるのか?・・・秋まで悩むことになる!
バトンミスの失敗はコーチ指導の失敗。ここ数年前からは私はこんな風に思うようにしている。子供たちはコーチの言うように素直にやっている。ドン臭い子供もいれば感がいいこもいる。しかし県大会の決勝に残る子供たちは「感やセンスがいい」部類の子。彼らが失敗するということは、・・・教えるコーチに力がなかった、失敗の原因や危険な部分を見落としたりしていたことが原因と思う。3走⇒4走は優秀で、練習でのバトンパスは「見事!」と思えるほどギリギリを攻める。冷静に見れば華麗に見えるギリギリの渡しは「危ないゾ!」っていう指導もできたはずだった。この点をバトンJogでは何度か指摘はしていたけど、「直せ!」と言うほどに厳しく言わなかったコーチ陣に原因があるのだと思う。
手の中に一旦入れかけた東海大会は一瞬で魔法にかけられたように消え去ってしまった。
沈んだムードをぶっ飛ばしてくれたのが6年アンカー。彼は個人種目80mハードルでリレーの借りを返して、堂々の優勝。全国大会2年連続出場を成し遂げてくれました!
終ってみれば個人種目でメダル5個。リレーで1個のメダル。なんとか面目を保ってくれた大会になったのじゃないかな!みんな、よくここまで頑張りました!やっぱり陸上競技は楽しいな!