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小田博志研究室

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熊野とレラ・チセ(5/16)

2005-05-16 | 霊性・宗教

 北海道はここしばらく寒くて、桜も咲くべきか咲かざるべきか足踏みしているようでした。今日は気持のいい晴天に恵まれて、北海道大学中央ローンの桜がようやく満開になりました。それに誘い出されるように、たくさんの人びとが集まってきていました。
 このホームページのカウンターが今日10000に達しました。ありがとうございます。
 ゴールデン・ウィークは熊野に行ってきました。古道を歩き通すことはできませんでしたが、本宮、速玉、那智の熊野三山を巡ることが出来ました。部分的に歩いた古道は魅力的でした。道を尋ねると、自販機で買ったばかりのお茶を差し出してくれるおばあさんと出会ったり、「ゴトビキ岩」に登ってくるまで荷物を快く看てくれるおじいさんたちがいたり、地元の人たちの客人歓待の心に感動。記紀神話や神仏習合などの歴史で彩られた熊野信仰、現地に行ってみると、その根元には岩や海や滝や山に神の力を感じ取るという”普遍的な”感性があることに気づきます。それは例えばヨーロッパでも沖縄でも出会う感性です。さらに印象に残ったのは、「日本」の源流に位置するはずの熊野のいたるところに「外部」が刻み込まれていること。新宮は秦から渡ってきた徐福上陸の地であり、那智は遠く印度から漂着した裸形上人が滝壺の中に観世音菩薩を見出した所とされます。「日本」を遡って行けば「日本にあらざるもの」と出会うということでしょうか。
 それから東京で念願の「レラ・チセ」に立ち寄りました。レラ・チセ(風の家)は中野にあるアイヌ・レストランです。チェプ(鮭)、オハウ(汁)、キトピロ(行者ニンニク)などをいただきました。ここは料理がおいしいだけでなく、アイヌの言葉や文化と接することができる場所でもあります。ただのレストランではなく、魂のこもったレストランだと感じました。札幌にもこういう場所が欲しい!
 アイヌについて今知りたいのはアイヌの聖地の文化です。和人の神社、琉球のウタキに当たるような場所がきっとアイヌにもあるはず。今度二風谷に行ったとき教えていただきましょう。


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