セントの映画・小演劇 150本

観賞数 2024年 映画 79本、 演劇 51本

ダンサー そして私たちは踊った (2019/スウェーデン=ジョージア=仏)(レバン・アキン) 75点

2023-06-10 23:17:40 | 映画遍歴
ジョージア舞踏団に配属するダンサーたちの人生を描いた珍しいジョージア映画です。生活が貧しく、生きるのに精いっぱいの市井の人々。主人公のメラブは愛を知り、そしてそれを乗り越えた先にオリジナルのジョージア舞踏を創り出す。異文化ムードぷんぷん。 . . . 本文を読む
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エル プラネタ (2021/米=スペイン)(アマリア・ウルマン) 80点

2023-06-10 10:33:56 | 映画遍歴
スペインの北ヒオンに戻って来た女の子。家は破産寸前で電気も止められる。そんな母娘のSNSを駆使した現代の波間に浮かぶ危ない生活。でも彼女たちは立派に現代を生きている。生きる哀しみも感ずるが、元気さえもらえる明るい映画です。 . . . 本文を読む
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台北暮色(2017/台湾) (ホァン・シー) 70点

2023-06-09 21:55:22 | 映画遍歴
車が道路でエンコして、それから様々な人たちの孤独感を伝えていくが、それは生きていく上でどうしようもないことなのだった、、。そしてまたラストで同じ車が道路上でエンコする。人生はリフレインする。全体にもっと凝縮できなかったかなあ。 . . . 本文を読む
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ラ・ポワント・クールト (1955/仏)(アニエス・ヴァルダ) 75点

2023-06-09 18:15:14 | 映画遍歴
鬼才アニエス・ヴァルダの処女作。パリ郊外の市井の人々が営む一日を、倦怠期が訪れた夫婦がずっと話しながら歩き続ける光景を通して描く。二人のアムールがなければ1950年代、日本、イタリアのネオレアリズと全く変わらない写真だ。人々の生きる喜び、苦悩をさらりと撮ってしまうヴァルダの才能が垣間見える。 . . . 本文を読む
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僕の巡査 (2022/英=米)(マイケル・グランデージ) 75点

2023-06-09 11:05:29 | 映画遍歴
昔同性愛が犯罪だったころの哀しい話です。現代にでもその感覚が残ってはいるような気もするが、考えさせられます。映像、演出は秀逸。ターナーの絵画のごとく、イギリスの海の風景が登場人物たちの心象を写し取っている。 . . . 本文を読む
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ラストオーダー (2001/英)(フレッド・スケピシ) 70点

2023-06-08 21:28:41 | 映画遍歴
人生の最後を迎え、昔ながらの友人たちが一人の友の遺灰を巻く旅に出る、、キャストがものすごく豪華で俄然自分の青春を振り返ることになる。話が感動的なのになぜか盛り上がらないのはこれぞ演出のなせる業か。情に流れとるよ。 . . . 本文を読む
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私のちいさなお葬式 (2017/露)(ヴラジーミル・コット) 85点

2023-06-08 21:19:43 | 映画遍歴
ロシア映画では珍しい老人ものコメディ。一人で周りに迷惑をかけちゃだめだと自分のお葬式を設える空っとしたほのぼの映画だ。でも、どこかで冷め切った人生への覚醒感も垣間見えるし、エスプリも効いている。全シーン余裕もあるし拾い物の秀作映画です。彼女が起こすてんやわんやに人生のおかしさ、哀しみさえ見える。 . . . 本文を読む
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佐伯祐三展を見て

2023-06-07 21:03:07 | 書きとめ日記
気になっていた展覧会に行く。この中之島美術館は開館1年を経るが、初めて見たい絵画展が来たのだ。佐伯は子供時分からかなり好きな画家で、ユトリロとブラマンクに佐伯はかなり影響されていたらしいが、僕はこの二人が昔から好きで、何度も絵画展に行ったものだ。 佐伯祐三の絵画はこの中之島美術館の前身に、確か心斎橋の東急ハンズの横側にひっそりと佐伯美術館があったのだ。ことあるごとく、僕は通う。だから今回の美術展 . . . 本文を読む
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わたしの叔父さん (2019/デンマーク)(フラレ・ピーダセン) 80点

2023-06-07 20:40:03 | 映画遍歴
私とは何か?という普遍的な命題を持った映画です。何なんでしょうね。私はこの歳になってもまだ分かりません。それが分からないまま、人は誰かと共生することを考える。だって一人は寂しいですから。この「私」は私には長年寄り添った老妻のように思えました。 . . . 本文を読む
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ケイコ 目を澄ませて (2022/日)(三宅唱) 80点

2023-06-07 20:23:06 | 映画遍歴
いい映画だ。少なくとも障碍者の心の襞をここまでじっくり描いた作品もまれだと思う。そして映画は彼女(音のない日常)を通して、実は我々(会長)を映しているのだ。その双璧となす圧倒感は絶品。 . . . 本文を読む
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別れる決心 (2022/韓国)(パク・チャヌク) 80点

2023-06-07 20:14:25 | 映画遍歴
ミステリーとして見ていくとどうももたもた感が気になる。けれど後半彼らは現生を超え、二人だけの涅槃ともいえる世界にまで駆け巡る。これほど強い愛の世界は妄執ともいえる。「嵐が丘」のあの二人を連想す。 . . . 本文を読む
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黒真珠(連城 三紀彦 著)(2022 中公文庫) 80点

2023-06-04 22:13:43 | 読書遍歴
連城がなくなって早20年。その間の未稿等を集めて出版された短編集です。男女の機微をミステリーの主題にすべての作品が力作です。 あまりのドンデンがえしにまさかと思われる作品もあるが、ミステリーというより純文学の感触もあり、読みごたえがある。連城の女性への追及または恋慕は想像を超え、まさに孤高の作品と言えます。素晴らしい。 . . . 本文を読む
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劇団えっぐ「鳥山探偵事務所〜朝起きたら事務所に死体があった件について〜」(作・演出 大谷隆一) at音太小屋 65点

2023-06-04 19:40:18 | 演劇遍歴
若き集団。設定はミステリーで面白いが、、。まだまだけいこ不足の感も見られ、さらなる精進が必要でしょうか、、。 脚本的には、やはりあの時間移動はどうなのかな、ミステリーなんだから、きちんと解答すべきだと思うが。演劇好きなのはわかるが、まだまだ若い。次回期待。 . . . 本文を読む
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波紋 (2022/日) (荻上直子) 75点

2023-06-01 20:41:53 | 映画遍歴
結局「かもめ食堂」の荻上なんだよね、と言われ続け奮起、17年ぶり、荻上が本気で力を込めて作った作品なんだと思います。今までの作品とのイメージの違いにおののきます。なんたって、ブラックグラデーションの波紋なんだから、、。 この映画って、夫婦の嫌なところ、その微妙な空気感が鋭く描かれています。この手法は女性映画って言ってもいいのではないかと思います。あくまで長年夫婦におさまっている絶え絶えの吐息のよ . . . 本文を読む
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