最初の30分は説明気味で退屈感も。その後は急速にストーリーは進行するも、どうも人間の醜悪さがクローズアップされ、後味さえ悪し。題材は似ていてもトニー・リチャードソンの「マドモアゼル」と雲泥の違い。 . . . 本文を読む
ある意味、現代のカオスを切り取ることに成功している。2時間強、じっと見続けさせられ、また目を離すことも叶わなかった。それだけ内藤の引力に従い続けたが、観客の視点が被害者にもなり、また加害者にもなり、すなわち現代の汚辱そのものを見る羽目になるのだ。
結局、しかし我々はその現代の置かれている現実を見ても、そこには救いもないし、一歩前に歩く希望さえ見えない。懊悩し、荒野を歩く彼らの姿は、すなわち現代人 . . . 本文を読む