最近のCMでしたか、「あなたは国家のために死ねますか?」というインタビューがある。この映画を見ていて常にそのことを考えていました。勿論、CMではほとんど否定するのだが、一人だけ初老の人だが、家族のためならそうするかもしれないと言ってる。
この映画の主人公は息子に明るい国家を見せたいがためにスパイ行為を続けている。だから通常よく行われる金銭の授受は全くない。不思議と思う人もいるかもしれないが、日本 . . . 本文を読む
ミステリーなんだろうけれど、ミステリーの体をなしてはいない。なるほどリスベットのおぞましい過去は開梱されるが、この映画はその説明と最終作へのつなぎとしての構成をしつらっただけだ。少なくとも天才ハッカーとしての見どころは皆無であった。 . . . 本文を読む
今かろうじてその日を耐え、生きている人たち。底辺を支える肉体労働者の若者。叔父の経営する解体作業を黙々とこなす。家に帰れば離れたところにある風呂場へ寒いのに裸のままで移動するしょぼい家屋。そして、祖母との質素な夕食。祖父を想う気持ちも強いいい青年なのだ。
でも彼には空白がある。心はさまよっている。両親がいない。自分を見捨てた母親の存在も後で分かってくる。物心ついて偶然居たところは、経済的にも家族 . . . 本文を読む