ハチャメチャと言うか風変わりと言うべきか不思議な西部劇へのオマージュ映画である。脚本が練られていないのか、その思いが映像を通じてこちらに伝わってこないのが残念であるが、まじめに見ないでその雰囲気を楽しんで見ていると、結構男の映画だということが分かってくる。
登場人物の空回りは、まさに製作者の思いが画面の中にとどまってしまっていることを物語っているが、観客は最期までそれを見させられていることになる。 . . . 本文を読む
人間が人間としてあるため、思想を語る際に、真実を隠さず、自分に嘘は絶対言わない、妥協は一切しないという当たり前の本源的な姿勢を、ナチスドイツという悪政と対峙した学生たちの自由への闘い、そしてそのいのちを見つめた秀作。
検察官との応答シーンは映画史でも屈指の迫力。この映画の白眉であるとともにすべてであろう。こういう映画を見ると自由にあふれている現代人は真摯に生きているとはいえない気がする。本当のこ . . . 本文を読む
ギリアム、まったく思いも寄らない素材に興味深深だったが、映像に斬新さは感じるも肝心のいつもの面白さからは程遠かったなあ。
どうせやるなら思い切りグリム童話のパロディーでも良かったのに、中途半端な展開でどちらかというと退屈でさえあった。3人の人気俳優の魅力を充分発揮させない脚本にも問題はあると見た。ギリアムはテクニックよりもっと堂々と自分の体臭で勝負してほしい。
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