「HAZAN」に続き日本画家の孤高の闘いを映像化したものだが、2時間強見ごたえのあるドラマになっている。
榎木孝明も比較的若いときの台詞回しは演技っぽくちょい無理しているなあと思ったが、年を経るごとに鬼気迫る迫力を表出している。こういう役は役者冥利に尽きるだろう。
芸術と画壇との距離感、時流に乗る画家と才能はあっても自分の世界に閉じこもらざるを得ない芸術家との対比も良く、2時間強どっぷりすばらしい . . . 本文を読む
横浜メリーが元次郎のコンサートで花を渡すとき観客から大拍手があったのは彼女が元次郎より大スターであったからだ、という逸話はヨコハマの人間の懐の太さを象徴しており、この映画のテーマをストレートに表している。
そこが東京とヨコハマの違いであり、人間味がまだかろうじて残っている街の今様なのであろう。
実態はほとんど白塗りのオバケとまで言われて街を彷徨っていたメリーだが、地元に戻り化粧を落とした素顔の晴れ . . . 本文を読む