ファラオ・サンダース『Live in San Francisco』(Evidence、1981-82年録画)という中古DVDを見つけた。
Pharoah Sanders (ts)
John Hicks (p) ①②
Walter Booker (b) ①②
Idris Muhammad (ds) ①②
Paul Arslanian (harmonium) ③
何しろ1981-82年の記録であるから、ファラオ・サンダースもジョン・ヒックスも40代になったばかりで若い。それだけで嬉しくなってしまう。
ファラオ・サンダースは音色勝負の人。綺麗な和音から、やたらと多くの周波数をノイズのように混ぜ込んだ音までを、ひたすら繰り返すだけ、なのである。
そしてジョン・ヒックスは、やはり美しい和音やメロディーで、情熱的に何かを追求する。相矛盾するようなふたつの要素の強引なる共存が、ヒックスだといえる。汗まみれになって弾き続ける姿を観ていると、奇妙な感慨にとらわれる。
いちどだけ、新宿ピットインでヒックスのライヴを観たことがある。リチャード・デイヴィスと共演し、言うことをきかないジェームス・カーターを諌めていた。2006年に亡くなる何年か前だった。
●参照
○ソニー・フォーチュン『In the Spirit of John Coltrane』(ヒックス参加)
○ソニー・シモンズ(ヒックス参加)
○チコ・フリーマンの16年(ヒックス参加)