Sightsong

自縄自縛日記

ジャッキー・マクリーン『The Complete Blue Note 1964-66 Jackie McLean Sessions』

2016-11-15 12:56:40 | アヴァンギャルド・ジャズ

ジャッキー・マクリーン『The Complete Blue Note 1964-66 Jackie McLean Sessions』(Mosaic/Blue Note、1964-66年)は、タイトルの通り、ジャッキー・マクリーンがBlue Noteに1964-66年に吹き込んだセッションを集めたCD4枚組である。

ちょうど入院していて、改めてまとめて聴くかと思い持ち込んだ(もちろん、箱は置いてきた)。以前はこのようなMosaicのボックスセットがいちいち宝箱に見えた。いまではもう流行らないんだろうね。

1-1 to 1-6: 『It's Time!』(1964年)
Charles Tolliver (tp)
Jackie McLean (as)
Herbie Hancock (p)
Cecil McBee (b)
Roy Haynes (ds)

1-7 to 2-3: 『Action』(1964年)
Charles Tolliver (tp)
Jackie McLean (as) 
Bobby Hutcherson (p)
Cecil McBee (b) 
Billy Higgins (ds)

2-4 to 2-8: 『Right Now!』(1965年)
Jackie McLean (as)
Larry Willis (p)
Bob Cranshaw (b)
Clifford Jarvis (ds)

3-1 to 3-5 & 4-4 to 4-8: 『Jacknife』(1965、66年)
Lee Morgan (tp)
Charles Tolliver (tp)
Jackie McLean (as)
Larry Willis (p)
Larry Ridley (b)
Jack DeJohnette (ds)

3-6 to 4-3: 『Consequence』(1965年)
Lee Morgan (tp)
Jackie McLean (as)
Harold Mabern (p)
Herbie Lewis (b)
Billy Higgins (ds)

いや~、このあたりのサウンドは何度聴いても胸が熱くなる。それまでのハードバップから脱却を図ったような鮮烈さがあって、ハービー・ハンコックやジャック・デジョネットやチャールス・トリヴァーらの才能も取り入れ、いつでも再ブーストして飛躍できるぞと言わんばかりである。「Right Now!」のふたつのテイクなんて超カッコいい。

共演者たちの個性も出まくっている。ハービー・ハンコックの目が覚めるようなバッキング。ロイ・ヘインズのタメて斬る感覚。ジャック・デジョネットの空回りドライヴ。セシル・マクビーの重さ。ビリー・ヒギンズも何だかばたばたしていて好きである。

もちろんマクリーンの意気も勢いも素晴らしい。もう、うっとりである。この時期に先立つ『Let Freedom Ring』(1962年)でも、既にフリーキーなハイトーンを使っていたのだが、ここではもう完全に自分の声として駆使している(1966年のセッションの「High Frequency」がとても良い)。 

この感覚のサウンドが、いまでもジョシュ・エヴァンスやフランク・レイシーらに引き継がれていて、そんなわけでまた胸が熱くなるわけである。

●ジャッキー・マクリーン
ジャッキー・マクリーン『Let Freedom Ring』(1962年)
ジャッキー・マクリーンのブルージーな盤(1956、59年)


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