さてヨーロッパのサッカー、2015-16シーズンもCL決勝=レアルの優勝と共に終わりを告げた。今年はこの後EURO2016が控え、それが終わると共にカルチョメルカートが本格化するのだが、その前にサンプの失意の2015-16シーズンを、各ポジション別に振り返っていきたい。今後の補強の展望も含めて。第1回はGK&監督編。ちなみにガゼッタ方式の採点は、全く私個人の独断と偏見によるものである。
監督 ワルテル・ゼンガ 4.5 リーグ戦の結果は4勝4分4敗、10位と言う成績で解任された。シーズンの成績はともかく、一番責任が問われたのがEL予備予選での敗退。特にホーム(マラッシが芝の張替えの為、トリノでの試合だったが)での今季初戦、セルヴィアのチーム相手に0-4と言うセンセーショナルな敗戦と言うのが印象悪すぎた。これにより、元々ゼンガ招聘に懐疑的だったサンプティフォージの不満が一気に爆発し、開幕前からゼンガ解任を求める声が多かった。他チームより早くキャンプを始めた貯金を生かして、カンピオナート序盤は少なくとも格下チーム相手にはしっかり結果を残した。しかしサッカーの質、やりたいサッカーはさっぱり見えてこなかった。フィオレンティーナ戦でサッカーの質の面で格の差を見せつけられて敗北すると、フェレーロもついに解任に踏み切った。 フェルナンドをボランチに固定し、前線は絶好調だったエデル&ムリエルの2トップの個人の技術にかける。攻撃はまだ良かったが、昨年のシニサ監督時代との差はとにかく守備。メンバーはさほど変わらなかったが(その一人だけいなくなったロマニョーリも大きかったとは思う)、ただ鬼軍曹ミハイロビッチの時には無かった集中力の欠如、セットプレーでのあっさりした失点が目立ち、とにかく失点が多かった。GK出身監督ながらDF陣を構築できなかったのは謎だ。 ゼンガ解任時点での記事はこれ↓↓ http://blog.goo.ne.jp/shussissi/e/c3e3fe8d41cd9ee482d9d4bdcf7bcc87
↑↑このBlogを見てくれている人にはすでにしつこいと思うが、結局ハゲ監督はダメだったか~
監督 ヴィンチェンツォ・モンテッラ 5 ゼンガの後を引き継ぎ、成績だけ見ると6勝6分14敗。順位も15位にまで下げて、ぎりぎりで残留をなんとか果たした。ティフォージは、現役時代にサンプファンのアイドルであり、しかも監督で他チームで結果をすでに残し始めていたモンテッラさえ来れば一気に強くなると思っていた(私もその1人だ)。しかし現実はそんなに甘くは無かった。結果はゼンガ時代より酷くなり、しかもカンピオナートの終わり方が悪かった。最後の2試合、DERBY0-3、ユーヴェ戦0-5と最悪の形で連敗しシーズンフィニッシュ。ただ、普通の監督ならかなり責められていると思うが、ティフォージの矛先はどちらかと言うと会長のフェッレーロの方に向かっている。ある意味、モンテッラの人望はスゴイ。モンテッラが擁護される点が以下の3つ。 ・元々スペインの様に攻撃的で、パスを良くつなぎスペクタクルなサッカーを好むモンテッラ。彼のサッカーをシーズン途中から実現するのは難しい ・ただでさえ、モンテッラの望んだメンバーで無い所から、冬のメルカートでさらに大量の入れ替えが有った。 ・キャンプインが早かった為に、シーズン終盤でガス欠になっていた選手がいた。 モンテッラはゼンガがぐちゃぐちゃにしたチームの、まず理想の布陣を模索するところから始めた。4-3-3から始まり4-3-1-2を試したりして最終的に3バックに落ち着く。しかしそこで冬のメルカートの大量入れ替え。まぁ難しいシーズンだったのは間違いない。ここら辺は私もある程度同意見で、シーズン最後の方にモンテッラ解任を望む声もちょっとは出ていたが、個人的にはシーズン最初から、ある程度モンテッラが望む選手を集めて1年間見てみたい。それでダメだったらもう言い訳は許されない。 当初モンテッラがイタリア代表の監督になるのでは?と言う噂が多かったが、どうやらモンテッラ留任は確定っぽいので来シーズンに期待!また現時点でミハイロビッチ→トリノ、ヴェントゥーラ→イタリア代表、リッピ→イタリア代表のスーパーアドバイザーがほぼ決まっている。
↑↑サンプの来季はこの2人にかかっている!! GK 2 エミリアーノ・ヴィヴィアーノ 7 今シーズン、サンプ内からMVPを選ぶとしたら彼では無いか?もちろん成績的には全く褒められたもので無いが・・・昨季の29試合30失点より大分失点も多い。ただ今季はザルDF陣の中、ミスらしいミスも無く、どんな試合も集中力を保ってゴールを守ろうとした。154セーブは今季のセリエAでもかなり上位で有り、シュートはかなり撃たれたが、彼がいなかったらさらに失点は増えていただろう。 また、DERBYでジェノアがSUDの下でゴールを決め、喜ぼうとしたのを「向こうへ帰れ!」と追い返す漢気を見せて、ティフォージ受けも良い。次のキャプテンに推す声も多いのだ。アズーリの第3GKを務めていたペリンが怪我したために、ついにヴィヴィアーノに代表の座が回ってくるか?と言われたが残念ながらEURO2016は落選。老けているがまだ30歳。代表のチャンスもまだ有るし、もうしばらくサンプのゴールは任せたい。ちなみにアズーリは結局ブッフォン、シリグ、マルケッティの3人になるみたいだ。まぁゆっくり休んで、来季も頼むぜい!(37試合/56失点)
GK 57 アルベルト・ブリニョーリ ND セリエBのテルナーナでレギュラーを数シーズン務めた後、24歳で2ndキーパーを務める事になったブリニョーリ。今季はヴィヴィアーノが全く怪我しなかった為に、出番が無かった。コパイタリアでさえも、今季は1試合のみ(ミラン戦)でしかも勝ちにこだわった為に出場機会は無く・・・ただ1年間頑張ってサブGKを務めたご褒美に、最終戦の自身の出身クラブであるユーヴェ戦でセリエAデビューのご褒美を貰う。1試合だけ見た感想では、フィオリッロを思い出した。バネは有りそうだがまだ堅実性・安定感に欠けるタイプ。来季はおそらく出場機会を求めて、セリエBかA下位でレギュラーが取れそうなところにユーヴェが貸し出すであろう。1年間お疲れ様でした。また御縁が有れば。(1試合/5失点)
GK 1 クリスチャン・プッジョーニ ND 昨季ジェノアのオファーを断ったサンプ愛に溢れる熱血漢。念願のサンプ帰還を果たした。出場は無かったが、ベンチのムードメーカーとして貢献。彼のような選手が存在する事が、イタリアサッカーの良い所であると思う。どこまでサンプが雇ってくれるかはわからないが、引退したらSUDでDERBY応援したりするんだろうなぁ(0試合/0ゴール)
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*ちなみにまだメルカートは始まっていないが、極小情報だけでも
・ナポリにレンタルで冬に出されたDFヴァスコ・レジーニがひっそり帰還。出場は0だった。そして帰ってくると同時に代理人が変わるらしい。代理人がらみの移籍だったんだろうな
・FWロドリゲスは買い取りオプション行使されずにチェゼーナに帰還。今年一番可哀そうな選手だったかもしれない
・レンタル組の中では、ドドとカルボネーロは更新される可能性が有る。私もこの2人は留めて欲しいが。
*EUROにも選出されなかったラノッキアは現在、日本に観光旅行中らしい。サンプにもインテルにもおそらくいらないと言われるだろう。J-Leagueに売り込みに来たのかもしれないが、今のままじゃ日本でも厳しいんじゃないの!?(笑)
↑↑RanocchiaオフィシャルFacebookより
サンプウルトラ達は集会を開き、フェレーロ及びクラブに対するティフォージ達のスタンスを示したらしい。やはりフェレーロには口だけでは無く、明確なクラブの目標、そしてそれに伴う補強のはっきりした方針を示せと。とりあえずフェレーロのそれに対する回答と、モンテッラの100%の留任。それからいよいよ来シーズンの補強を見守っていきたい。どうやらコレアをトップ下で生かす4-3-1-2にしたいようだが・・・・サンプのメルカートで一番注目選手なソリアーノの去就を含めて、まだ全くどうなるかわからないが。ソリアーノにはインテルやシニサのトリノ、さらにブンデスの噂まで様々な噂が飛び交っている。どんなにフェレーロがでかい事を言おうが、収支バランスをある程度守る補強と言うのは変わらないだろうからなぁ。いずれにせよ、しっかりしたDFの補強は急務!!
Foooooooorza Saaaaaaaamp!!
今日のカッサーノの“アフォリズム(格言)”
numero72:
Non promettermi cose che non potrai mantenere.
Se una cosa non puoi farla,dimmelo.E io capiro'.Forse...
格言72:
守れない約束を、俺に誓うんじゃない、
もし出来ない事が有るならば、それを俺に言え。多分、俺はそれを理解するだろう。多分・・・
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