さて、昨シーズン振り返りの最後は18-19シーズンFW陣。なんとか19‐20シーズンの公式戦始まる前に間に合った。ジャンパオロ監督は2トップ+トップ下(ラミレスもしくはサポナーラ)の形を1年中採用。基本的に得点王にもなった大黒柱、クアリアレッラの相棒をデフレルかカプラーリが務める。カプラーリは怪我が多く出場機会を減らした。この2人は同時に起用されてどちらかがトップ下を務める変則3トップのような形もオプションとして有った。第4FWのコフナツキは冬に放出され、代わりに冬のメルカートでガッビアディーニと(サウ)が加入した。ガッビアディーニ・マークⅡは、ちょうどデフレルが調子を崩していた時期と言う事も有り何試合か2トップの相棒としてスタメン起用されたが、レギュラーにはなりきれず。最終的にはまたデフレルの方が勝っていた。
ジャンパオロのレギュラー、4-3-1-2
クアリアレッラ デフレル
(カプラーリ) (ガッビアディーニ)(コフナツキ)
(サウ)
ラミレス
(サポナーラ)(カプラーリ)
それでは1人1人の総括を見ていこう↓↓
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FW 27 ファビオ・クアリアレッラ 8.5 35歳にして驚きのキャリアハイを更新。これが去年のセリフ。そして36歳にしてさらにキャリアハイを更新、及びセリエA得点王を獲得!正直、間違いなく成績は絶対落ちると思っていたので、なんとお詫びしてよいのかわからない。レジーニが頼りなかった事も有り完璧にキャプテンとしても振舞うようになり、もはや名実共にミスターサンプと言っても過言では無いだろう。これでサンプに足かけ4年半いる事になり、クアリア自身にとっても最も在籍したクラブになる。 今季もPK9点が有ったとはいえ、26ゴールは立派過ぎる。ナポリ戦とキエーヴォ戦のスーパーヒールボレーは実にクアリアレッラらしいゴールだったし、それに加えてジャンパオロと共に身に付けた狡猾さ。これを存分に生かした武田・インザーギ系のゴールが加わっての得点王と言えよう。しかも前線からのプレスもいとわず、年齢を感じさせない動きとスタミナ。 「ただ、年齢的にもうこれ以上伸びしろが無いのが来季以降は厳しいかもしれない。サンプが強くなるには彼がスーパーサブにいる陣容にならなければ。」 と私は昨年書いて失敗しているが、監督が変わった来季は本当に勝負。この3トップのCFは間違いなく彼にとっては大変になる。マークも当然厳しくなるだろうし。代表レベルでもマンチョも年齢関係なく彼の活躍を評価してイタリア代表に再招集。しかもゴールまで決めてしまった。38歳までバリバリで点を取り続けたディナターレを超える働きを期待!イタリア代表(37試合37先発/26ゴール/8アシスト) FW 92 グレゴワール・デフレル 6.5 ジャンパオロがサパタを切ってまで獲得したデフレル。開幕7試合で5得点と上々の滑り出し。一方のアタランタでのサパタが開幕7試合で無得点だったため、ジャンパオロの選択は当たったように見えた。しかしそこからデフレルは徐々に調子を落として、一方のサパタは大爆発して最終的にアタランタの奇跡のCL出場権=3位に大貢献。正直、比較すると明暗がはっきり分かれてしまった。もちろんデフレルは悪い選手ではなく、仕事をしなかったわけでは無い。DERBYでのゴールも有ったし、ドリアーニの評価も総じて可もなく不可もなくと言った感じ。決定力がやや足りない。左足のシュートが読まれやすい。ドリブルやシュートも中の上ではあるが、スーパーでは無い。そんな感じか。意外とオプションでトップ下でプレーした時はセンスのあるパスを出して、結構良い仕事をしていた。サンプの首脳陣も未だに買い取るか迷ってる節もあるが・・・ここも移籍金が微妙なところで、正直もう少し安ければ買い取っても良いと思うが1800万ユーロは高過ぎる。フランス人(36試合26先発/11ゴール/4アシスト) |
FW 17 ジャンルカ・カプラーリ 6 怪我に泣かされたシーズンとなってしまった。クアリアレッラ、デフレルに次ぐFWの3番手スタート。ただ、彼はセコンダ・プンタ(第2FW)だけでなくトレクアルティスタ(トップ下)でもプレーできるし、前年より順調に出場機会は増えていた。そんな最中、12月に大きな怪我をしてしまう。戦力的にもかなり痛手で、このカプラーリの怪我のお陰でサンプはもう一人、第5のFWサウを獲得する事となった。ジャンパオロも言っていたが、サンプのFW陣の中では1番1対1で抜ける。機動力とドリブルを生かして敵をかき回した後、そこから決定的なパスも出せる。まだまだ決定力は課題だが、最終戦で直接FKを決めたように得点のバリエーションも増えており徐々に成長が見られる。怪我がちな選手にはならないで欲しい。監督が変わった来季はサイドのFWと言う新しいポジションに挑戦。レギュラー取って花開くか!?(21試合12先発/6ゴール/2アシスト) FW 99 ダヴィド・コフナツキ 4 今季も第4FWと言う序列は変わらず。しかもクアリアレッラが絶好調だったり、デフレルやカプラーリもそこそこやっていたのでさらに出場機会が限られてしまった。W杯出場した事がマイナスに作用し、合流及びコンディション調整が遅れてしまった事も出場機会を減らす原因になっていたと思う。残念ながら若いコフナツキはそれに我慢できるタイプの選手ではなく。度々出場機会への不満をもらすようになり、冬のメルカートでブンデスリーガのフォルトゥナ・デュッセルドルフにレンタル移籍。そこではサンプ時代よりは出場していたが、まだブレイクしたとは言い難いが・・・「サンプでは不遇の時期を過ごした」と言うような事をインタビューでぶちまけ、完全移籍を要求。そのままフォルトゥナ・デュッセルドルフに完全移籍となった。ポテンシャル的には残念な選手だが、サンプ愛の無いやつは要らん!また個人的にはセリエAよりはブンデスとかの方が輝ける可能性があると思う。ポーランド代表。(13試合0先発/2ゴール/1アシスト) FW 40 オグニェン・スティエポヴィッチ(Ognjen Stijepović) ND 前年18歳にして早くもセリエAデビューを果たし、キャンプでのトップチームに招集。もしかしたら一気にブレイクを果たすかもと思われたが、結果は逆だった。分厚い選手層と自身の怪我に阻まれて出場したのは練習試合止まり。そのまま行方不明になってしまった。普通ならレンタルで武者修行に出されるところだが、怪我しているのかな?モンテネグロU-21代表。(0試合0先発/0ゴール/0アシスト) FW 23 マノーロ・ガッビアディーニ 5.5 冬のメルカートでプレミアのサウザンプトンから4年半ぶりにサンプに帰還。1200万ユーロとサンプにしてはちゃんと期待しての投資となったが、ガッビアディーニMark Ⅱはここまでの所そこまでの成果は得られていない。特に初代がガッビアディーニを知っている人にとっては物足りなくなってしまうだろう。何というか歳のせいなのか躍動感が無くなった気がする。左足は偏重はもちろん変わらないが、まだ爆発的なFKとかは観ていない。連係の影響も有るかもしれないが球離れの遅さも少し目立った。ただ久しぶりとは言えまだ27歳と全然老け込む歳ではないし、左足と言う絶対的な武器を持っているのだからもう一度サンプで花咲かせてほしい。ジャンPからディフラに監督が変わった事によってポジションも得意の右ウィングに変わる。これがプラスに作用される可能性は高い。元イタリア代表(18試合8先発/4ゴール/3アシスト) FW 20 マリコ・サウ ND かつてのカリアリのエースストライカーがひょんな事からサンプのユニに袖を通す事となった。もともと4人体制のFW。冬のメルカートでコフナツキが放出されて代わりにガッビアディーニを獲得。それでプラマイ0のはずだったが、カプラーリが全治2,3ヶ月の重傷を負った影響で急遽FWを獲得することなった。しかしコパイタリアも敗退してしまったサンプは、そこまで出場機会が無かったのと、カプラーリも予想以上に順調に帰ってきたのでなかなか出番が貰えず。元々速さとドリブルが特徴のFWだったが、さすがに歳による衰えは否めず。出場すればスーパーサブとして可能性は少し感じさせたが。残念ながら来季はセリエBのベネヴェントに旅立った。元イタリア代表(5試合0先発/0ゴール/1アシスト) |
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FW陣はまだ一番流動的なセクション。去年からシステムが変わっている事も有りレギュラーもだいぶ変わるしまだ補強が必要。
残留 = クアリアレッラ、ガッビアディーニ、カプラーリ、ラミレス(MFから)、バーロウリ(ユースから昇格)
新加入 = マローニ、ボナッツォーリ
放出 = デフレル、コフナツキ、サウ
今までの2トップから3トップに変わったので大きな変化が。まずカプラーリとガッビアディーニ、そしてMFだったラミレスが左右のウィングに。新加入のマローニも元々はトップ下専門の選手なので、この左右のウィングは未知数。ユースから昇格したバーロウリにしてもどちらかと言えばトップ下タイプの選手だ。カプラーリやガッビアディーニあたりは、逆にこのポジションの方が生きる可能性は有るので楽しみ。ただ、生粋の本職ウィングは現在のメンツにいないので、ここの補強が必要となる。様々な名前が挙がっては消えを繰り返しているが、現在も一番可能性がありそうなのがボルドーのカマノとレンヌのベンアルファ。その他だとナポリのヴェルディとゼニトのリゴーニだが、この2人に関してはずっと前から名前が挙がってて決まらないので、正直殆ど可能性が無い気がする。逆にいままで全く名前が出てこなかった選手に突然決まる気もするが。いずれにせよ、オスティDSも言っていたし、このポジションは最低1人は獲得するだろう。すでにチームにフィットする時間はかなり失っているので、もう逆に焦らずにお茶を濁すような選手ではなくしっかりした大物を獲って欲しい。1人で良いから。ちなみにそうなった場合には放出の可能性も有る。特にラミレス。
CFは得点王のクアリアレッラが当然いるが、やはりこの歳であまり経験のない1トップ気味のCFと言うのは結構キツイと思う。控えにはレンタルバックのボナッツォーリがキャンプでディフラの信頼を勝ち取って残りそう。ただこのポジションにもフィオレンティーナのシメオネ獲得の噂が挙がっている
ディフランチェスコ監督 3FW ’19-’20
クアリアレッラ(ボナッツォーリ)
カプラーリ(マローニ) ガッビアディーニ(ラミレス)(バーロウリ)
フォワード新加入選手
1.
↑↑©telenordより
Gonzalo Maroni 20ゴンサロ・マローニ
- ポジション:FW
- 1999年3月18日生まれ(20歳)
- アルゼンチン Cordoba出身
- 170cm 66kg
- 昨季:タジェレス(アルゼンチン1部)17試合2得点
2.
↑↑©SerieBnews.comより
Federico Bonazzoli 9 フェデリコ・ボナッツォーリ
- ポジション:FW
- 1997年5月21日生まれ(22歳)
- イタリア Manerbio出身
- 182cm 79kg
- 昨季:パドヴァ(セリエB) 35試合8得点
- イタリアU-21代表 9試合2得点
インテルから17歳の時にサンプが引き抜いた彼。ここ2年はSPAL、そしてパドヴァと武者修行に出されていたが遂に帰還。夏のキャンプでディフランチェスコ監督を今のところ納得させて、クアリアレッラの控えFWとしてサンプに残れそうになっている。ただこのポジションは先程も述べてシメオネなどの補強の可能性もまだ有り、余談は許されない。とにかく彼は結果を出すしかない。タイプとしては左利きのクラシカルなCF。シュートもヘディングもドリブルもそこそこだが、爆発的な特徴はまだ無い。昨季調子が良かったので、イタリアU-21代表には最近も選ばれている。
*これまでのメルカート情報のまとめ、は前号と特に変わらず
プラートの売却が済んだことにより、フェレーロ政権になってからの高額売却イレブンの総額が、ボーナス等を入れると約2億5000万ユーロにも上る。以下が私が選抜したフェレーロ・ドリームマネーチーム。まぁタラレバを言ってもしょうがないが、この中の4人でも留めておける財力があればCL争いの常連になっている可能性は高い。そしてその肝心のサンプの売却に関してはかれこれ1ヶ月ぐらいずっと紙面を賑わせてはいるが、実質の進展が全くない。ティフォージの反フェレーロ態勢はよっぽどの事が無い限り、翻すのは難しい状況だ。いずれにせよこの夏のメルカートが閉まるあたりで1度は結論を出してほしい物だ。
やっとぎりぎり2019-20シーズンの公式戦が始まる5時間前に、昨季の総括が終わった
オフシーズンは本当にセリエA好きな他チームのサポと交流を持つ機会が増え、座談会などの色々な企画に参加させてもらった。
私が本当にセリエA、そしてサンプにはまった1990年代に比べると確かにセリエAは下火かもしれない。しかしいまだにコアで根強いファンはたくさんいる事が再確認出来たし、20年前と違って情報の入手しやすさもかなり違う。そんな中、今後も変わらずサンプやイタリアカルチョを盛り立てていければと思う今日この頃。まぁ自分のBLOGに関しては更新が大変になってきたのと、皆さんが情報を得られる環境が増えてきているので、よりマニアックに知られていない情報だけを配信して、後は手抜きしようかなぁと思っている・・・
そんなこんなで以下が座談会の様子↓↓
http://asromasokuhou.com/【ゆるふわ座談会】セリエa通信簿-2018-2019%e3%80%80第1節
【ゆるふわ座談会】セリエA通信簿 2018-2019 第1節
セリエA激動の2018-19シーズンが終わった。クリスティアーノ・ロナウドの参戦に始まり、ピョンテク、ザニオーロ、モイーズ・キーンといったニ...
ASローマ速報〜ROMANISMO
そしてここに登場してる人たちは皆さん素晴らしいBlogをやられてます。何気にリンクを最近貼りました。敵チームの動向を知りたい方はどうぞ(笑)
- ASローマ速報当blogも紹介していただいた、世田谷在住のロマニスタさんによるぶっちぎりで異端派なローマブログ。通称ろま速。
- 月刊ユベントスセリエAではライバル。飲む時は友人。ニュースと愛と笑いをお届けするWeb月刊誌です。
- アルノ川の畔からセリエA🇮🇹の古豪フィオレンティーナを応援するブログです。
- トリノFC情報局日本からトリノFCを応援するページ
- La Gazzetta dello MILANISTA東京 阿佐ヶ谷にあるSPORT&DARTS BAR MILANISTA の公式ブログ ミラニスタの新聞です
さて、いよいよ5時間後にTIM CUP3回戦、クロトーネ戦がキックオフ。
クロトーネとのクロトーネでの対戦成績は3分け2敗。決して旅行気分で行けるアウェイ戦では無いのだ。
当然現時点でのガチ面子で臨むサンプ。しかし補強も完結しておらず、怪我人もいる。エクダルは間に合いそうだが、カプラーリとガッビアディーニは微妙と言う事でおそらく左FWはヤンクトが務め、右MFに株急上昇中のヴィエイラを起用すると言うのが現地の情報を基にした私の予想。
SAMPDORIA<4-3-3> 監督エウゼビオ・ディフランチェスコ
クアリアレッラ(cap)
ヤンクト(カプラーリ) ラミレス(ガッビアディーニ)
リネッティ ヴィエイラ
エクダル
ムッルー ベレシンスキ
コリー ムリージョ
アウデーロ
Foooooooorza Saaaaaaamp!!
次節:TIM CUP3回戦 2019年 8/18(日) 対クロトーネ@クロトーネ 現地21:00Kick Off(日本時間深夜4:00)
守備は不安ですが攻撃は面白いですね。
マローニが結果を出したのが良かったですが怪我が心配ですね。でもモラレス(懐かしい!確かメノッティの愛弟子で獲ったけどメノッティがすぐクビになって干されたような?)のようにはならない、彼はきっとやってくれるはずです。
某フィレンツェのクラブが最近メルカートを賑わせてますね。まあサンプは派手さは無くても監督の要望に答えた補強をしてほしいですね。
仰る通り、守備は不安。攻撃は昨年とは違いますね。
マローニは全治20日ぐらいみたいです。
間違いなく天才肌の選手で、トップ下なら面白かったと思うのですが、このポジションでも期待したいですね。
ただやはりウィングはディフラサッカーの肝っぽいので現陣容では物足りない・・・
ここにきて決まりそうなのが、結局デフレルっていうのがうれしいような残念なような・・・
補強がチグハグ過ぎます。
2020年も心配です。
いやーほんと散々でした。特にディフラの数試合は、B時代にも感じなかったぐらい、やってるサッカーに絶望感を感じました。
ラニエリはしっかりDERBYと残留を果たしてくれれば良いですが、あくまで繋ぎでしょうから。
来季につながるような何かをみたいですが、今のところ若手もあまり期待できるのはいない気がします・・・
冬のメルカートではリゴーニとかレリスとか間違えたと割り切ってすっぱり売って、若手に投資してほしいですな