なあむ

やどかり和尚の考えたこと

アイヌ語と地名 13 野毛

2010年10月26日 21時45分32秒 | アイヌ語と地名

先日、足利に行った時に、この地方を「両毛」という言い方をするのだと聞きました。JR「両毛線」「両毛新聞」などです。
「両毛」の語源は、「上野毛」と「下野毛」を合わせたという意味で、この「野毛」の由来は諸説あります。
「未踏の不毛地帯、という意味らしい」と地元の和尚さんは言っていました。「ヌケ」は(崩れた所)という意味があるようで、それらしい感じがします。
アイヌ語で読めば、「ノッ・ケイ」(突き出た・頭)で、岬に近くなるようです。
また、「上野」と書いて「コウヅケ」とも読みます。
これはおそらく、「カミノゲ」の「ノ」が「ツ」に変化したものでしょう。ですから、本来は「上野毛」と書いて「カミツケ」「コウヅケ」と読むべきところ、漢字の方が「毛」を省略してしまったものと思われます。
こういう例は他にもあって、名字の「服部」は(ハットリ)と読みますが、何故そう読むのかというと、元は、「服(はた)織り部」という職業の名前であったらしく、「ハタオリベ」の読み方が縮まり「ハットリ」になり、漢字の方は「織」の字が省略されて「服部」になったというのです。
「野毛」が縄文語由来かどうかははっきりしませんが、かなり古い地名であることは違いなく、下って忠臣蔵に登場する名前にもつながっていきます。


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