なぜ、皇室問題?
自民党憲法改正草案を読む/番外312(情報の読み方)
2020年02月16日の読売新聞(西部版・14版)を見て(読む前に)、驚いてしまった。一面のトップ(見出し)は、
二番手のニュースが「新型肺炎」。「和歌山 院内感染か」と報じている。
日本中が「新型肺炎」を気にしているのに、なぜ「天皇問題」なのか。
どうみても、ここには、安倍擁護の姿勢が見える。新型肺炎患者は急増している。そのひとつの理由に、医療機関が診察を拒否したという問題がある。発熱、咳の症状で医療機関へ行っても、「中国への渡航歴がない」「中国人との接触がない」と新型肺炎かどうか検査しない(検査対象外だと告げられる)ということが、すでにいろいろなところで語られている。検査しないことで、患者と認定しないという方法を、安倍政権は、これまでとってきた。検査に必要なものがそろわない、金がかかるなどを理由に。しかし、医療関係者からは、検査はすぐにできる。体制はすぐに整う、という声も出ている。ようするに、安倍は、新型肺炎問題を「隠蔽」したかっただけなのだ。検査をしないでほうっておけば、そのうちに患者数は減る、と考えていたのだろう。横浜のクルーズ船が、その典型である。即座に全員を検査して、安全な場所で発症しないかどうかを確認すればいいのに、船内に閉じこめておいた。そうすることで、日本国内の感染者数(見かけ)をおさえようとした。(クルーズ船内の感染者数は、日本国内の数にはカウントしない、というめちゃくちゃな「手法」さえ取り入れている。数えなければ、存在しないというわけではないのに、である。)その「クルーズ船」の状態が全国に広がっている。それを明るみに出したのが「屋形船」というのは、なんとも皮肉である。密閉ではなく、開放された船であっても、人の接触(しかも短期間)によって新型コロナウィルスによる感染は起きている。密閉されたクルーズ船内なら、感染拡大はもっと激しいだろう。感染者がいる、ということを「隠蔽」したのが間違いのはじまりだ。
検査を実施すればするほど、感染者数は増えてくる。きっと月曜日には、患者数は急増するだろう。ただ数えてこなかっただけなのだ。数えさせることを拒否してきただけなのだ。死者が出たから、もう、そういう隠蔽工作はできなくなった。そのために安倍は大慌てしている。
安倍以上に、国民は、もっと慌てている。困惑している。どうしていいか、わからないでいる。
脱線したが。
今回の「天皇問題」も、新型肝炎対策から目をそらすための「隠蔽工作(誘導作戦)」のひとつだろう。だいたい「政府方針」というのだから、正式発表でもなんでもない。きょうニュースにする必要はない。そんなことを、わざわざ一面のトップで報道する必要はない。いまの天皇は即位したばかり。後継者に不安があるわけではない。秋篠、悠仁と、天皇がつづいていくこと、天皇制が「維持」されていくことに対する疑問(心配)が表面化しているわけではない。
傑作なのは、つぎの部分だ。
「皇室の安定性」とは、何か。悠仁が天皇になることが「皇室の安定性」か。それは「皇室の安定性」ではなく「男系天皇制の維持」にすぎない。言い換えると、何としても「男尊女卑」をつらぬきたい、悠仁を天皇にしたいということにすぎない。
で、「悠仁を天皇にしたい」ということについてなら、これは、平成の天皇の「強制生前退位」の時からもくろまれていたことである。悠仁天皇を誕生させ、その誕生を推進した人間として権力をふるいつづけることをもくろんでいる人間がいる。もちろん、安倍のことである。悠仁天皇を誕生させ、あやつることで、絶対権力を手に入れようとするもくろみである。
「政府関係者」という「新聞用語」は安倍を指すものではないと考えるのが一般的だろうが、安倍以外のだれが、いま、この時期に「皇室の安定性」を語る必要があるだろう。みんな天皇制(皇室)のことなんか、気にしていない。自分が病気になったらどうしようしか考えない。桜を見る会も、森友も加計も、IR汚職も、もろもろの「隠蔽工作」も関係ない。自分の命が心配。そして、国のトップが一番心配しなければならないのは、国民の命だろう。
国民の命ということを考えるならば。
なぜ、いままで、新型肺炎問題を放置してきたのだ。なぜ、検査体制の確立を急がなかったのか。責任者はだれだ。安倍に決まっている。そういう方向へ、国民の目が向かうのをそらすための記事としか思えない。
ほんとうに聞きたい。
だれが、天皇制(皇位継承順位)を、いま、気にしているだろうか。天皇だって、そんなことを考えてはいないだろう。
#安倍を許さない #憲法改正 #天皇退位
*
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自民党憲法改正草案を読む/番外312(情報の読み方)
2020年02月16日の読売新聞(西部版・14版)を見て(読む前に)、驚いてしまった。一面のトップ(見出し)は、
女性・女系天皇 議論せず/政府方針 皇位継承順位 維持/立皇嗣の礼後に確認
二番手のニュースが「新型肺炎」。「和歌山 院内感染か」と報じている。
日本中が「新型肺炎」を気にしているのに、なぜ「天皇問題」なのか。
どうみても、ここには、安倍擁護の姿勢が見える。新型肺炎患者は急増している。そのひとつの理由に、医療機関が診察を拒否したという問題がある。発熱、咳の症状で医療機関へ行っても、「中国への渡航歴がない」「中国人との接触がない」と新型肺炎かどうか検査しない(検査対象外だと告げられる)ということが、すでにいろいろなところで語られている。検査しないことで、患者と認定しないという方法を、安倍政権は、これまでとってきた。検査に必要なものがそろわない、金がかかるなどを理由に。しかし、医療関係者からは、検査はすぐにできる。体制はすぐに整う、という声も出ている。ようするに、安倍は、新型肺炎問題を「隠蔽」したかっただけなのだ。検査をしないでほうっておけば、そのうちに患者数は減る、と考えていたのだろう。横浜のクルーズ船が、その典型である。即座に全員を検査して、安全な場所で発症しないかどうかを確認すればいいのに、船内に閉じこめておいた。そうすることで、日本国内の感染者数(見かけ)をおさえようとした。(クルーズ船内の感染者数は、日本国内の数にはカウントしない、というめちゃくちゃな「手法」さえ取り入れている。数えなければ、存在しないというわけではないのに、である。)その「クルーズ船」の状態が全国に広がっている。それを明るみに出したのが「屋形船」というのは、なんとも皮肉である。密閉ではなく、開放された船であっても、人の接触(しかも短期間)によって新型コロナウィルスによる感染は起きている。密閉されたクルーズ船内なら、感染拡大はもっと激しいだろう。感染者がいる、ということを「隠蔽」したのが間違いのはじまりだ。
検査を実施すればするほど、感染者数は増えてくる。きっと月曜日には、患者数は急増するだろう。ただ数えてこなかっただけなのだ。数えさせることを拒否してきただけなのだ。死者が出たから、もう、そういう隠蔽工作はできなくなった。そのために安倍は大慌てしている。
安倍以上に、国民は、もっと慌てている。困惑している。どうしていいか、わからないでいる。
脱線したが。
今回の「天皇問題」も、新型肝炎対策から目をそらすための「隠蔽工作(誘導作戦)」のひとつだろう。だいたい「政府方針」というのだから、正式発表でもなんでもない。きょうニュースにする必要はない。そんなことを、わざわざ一面のトップで報道する必要はない。いまの天皇は即位したばかり。後継者に不安があるわけではない。秋篠、悠仁と、天皇がつづいていくこと、天皇制が「維持」されていくことに対する疑問(心配)が表面化しているわけではない。
傑作なのは、つぎの部分だ。
性別に関わらず天皇の直系子孫を優先した場合、皇室継承順位は①愛子さま②秋篠宮さま③真子さま④佳子さま⑤悠仁さま⑥常陸宮さま--の順になる。秋篠宮さまの皇嗣としての地位見直しにつながるだけでなく、悠仁さまが天皇につけない可能性も出てくる。そうなれば、「皇室の安定性を損ないかねない」(政府関係者)と判断した。
「皇室の安定性」とは、何か。悠仁が天皇になることが「皇室の安定性」か。それは「皇室の安定性」ではなく「男系天皇制の維持」にすぎない。言い換えると、何としても「男尊女卑」をつらぬきたい、悠仁を天皇にしたいということにすぎない。
で、「悠仁を天皇にしたい」ということについてなら、これは、平成の天皇の「強制生前退位」の時からもくろまれていたことである。悠仁天皇を誕生させ、その誕生を推進した人間として権力をふるいつづけることをもくろんでいる人間がいる。もちろん、安倍のことである。悠仁天皇を誕生させ、あやつることで、絶対権力を手に入れようとするもくろみである。
「政府関係者」という「新聞用語」は安倍を指すものではないと考えるのが一般的だろうが、安倍以外のだれが、いま、この時期に「皇室の安定性」を語る必要があるだろう。みんな天皇制(皇室)のことなんか、気にしていない。自分が病気になったらどうしようしか考えない。桜を見る会も、森友も加計も、IR汚職も、もろもろの「隠蔽工作」も関係ない。自分の命が心配。そして、国のトップが一番心配しなければならないのは、国民の命だろう。
国民の命ということを考えるならば。
なぜ、いままで、新型肺炎問題を放置してきたのだ。なぜ、検査体制の確立を急がなかったのか。責任者はだれだ。安倍に決まっている。そういう方向へ、国民の目が向かうのをそらすための記事としか思えない。
ほんとうに聞きたい。
だれが、天皇制(皇位継承順位)を、いま、気にしているだろうか。天皇だって、そんなことを考えてはいないだろう。
#安倍を許さない #憲法改正 #天皇退位
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「天皇の悲鳴」(1000円、送料別)はオンデマンド出版です。
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