きぼう屋

生きているから生きている

和解と癒し その3

2010年10月05日 | 教会のこと
今週の週報巻頭言です。

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「和解と癒し その3」

世界教会協議会(WCC)の研究「和解と癒し・21世紀における世界の伝道・宣教論」は
今世紀のグローバリゼーションがもたらしたものを次のように分析する。

「経済的なグローバリゼーションは際立った両義性を持つ。
自由貿易と競争はある国々で経済成長をもたらしたが、
富める国の経済政策は、すさまじいダメージを貧しい国々にもたらした。
そこでは利益を得ている人より多くの犠牲者が生まれている。
しかし不公平な貿易法は富める国を守り、貧しい国を排除する。
貧しい国は搾取される。
グローバルなシステムは現地の知恵を顧みない」。

そしてその只中でキリスト者と教会のすべきことを次のように提言する。
「富める者たちの悔い改めと、貧しい者たちに正義をもたらす真実の和解が緊急に必要である」。
 
私たちは富める国のキリスト者として、
富める国での普通の生活が、貧しい国の者たちを犠牲にすることを覚えたい。
私たちはグローバリゼーションに依存してしか生きられない。
だからこの時代に日本に生きる私たちキリスト者と教会は、
他の時代と地域で生きる者とは異なる現実を神から突きつけられている。

それは、

普通に生きることが、
たとえ日本では貧しいほうであっても、
罪である
という現実だ。

本当に私が一人普通に生きるゆえに貧しい国の誰かの命が一人以上犠牲になっている。

だから主イエスが、
犠牲となっている命を抱え、
同時に私たちの罪を抱え、
十字架で苦しみ叫んでいる。

そして主イエスは、
私たちが罪を知り悔い改め、
利益の独占と搾取がなくなり、
全ての者の知恵が分かち合われるために、
キリスト者と教会を用いられる。

主を信じる私たちは、
主と共に、
具体的な活動として、
グローバリゼーションに代わる神の国をつくる。

そう!具体的に!

具体的にAさん、Bさんが経済的犠牲から救われるための神の国をつくる。

世界中の教会のスタイルは今後変化する。
世界規模における私たちと隣人のための教会となる。

「隣人の」が新たに加わる。

そしてそれが私たちの悔い改めであり、
それが私たちの本当の救いとなるのだ。