きぼう屋

生きているから生きている

とっても近いのです!

2009年01月13日 | 教会のこと
今週の週報巻頭言です。


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「とっても近いのです」

先週は三日ほど教会より休暇を頂き、感謝するばかりです。
それを利用して、私たち家族は和歌山の白浜と那智勝浦に行きました。
美しい浜辺と海、美味しい海産物、抜群の温泉と、リフレッシュにはもってこいでした。
そしてなによりこの旅行で、
私は、いろんなことを近く受けることができ、とても嬉しかったです。

まず、家族といつもより近く接しました。
毎度思いますが、
子どもは0歳の長女を含めて、
近く接する機会を経た直後に、急激に成長します。
それは精神のみでなく、身体の成長をも含むと
私は考えるようになっています。

人と人が近く生きることは、
解明されない秘密があふれていると今回も思いました。

そして
「インマヌエル!神われらと共にいます!」
というキリストを受ける私たちは、
「共に」の近さの秘密をここに発見することでしょう。

さらに温泉では、地元の高齢者と近く接しました。
4人の息子を見て、彼らは子どもや孫の話をしてくださり、
とりわけ苦労話を明るくしてくださり、
「今は大変でも必ず将来は幸せだよ」と接したすべての先輩方がおっしゃってくださり、
大きな励みとなりました。

食堂ではスタッフが長女を抱き、息子たちと話してくれて、家庭に加えられた近さを受けました。

また白浜ではアドベンチャーワールドという動物園で動物とふれあい、
那智勝浦では、くじら館という施設で、クジラやシャチ、イルカと触れ合いましたが、
どちらも、動物たちとの距離が近くて驚きました。
動物園では、
ヤギと一緒に歩き、キリンに舐められ、らくだや馬に乗りました。
他の動物も1m未満の距離で見ました。
すると、匂いや感触、細かいしわや目に浮かぶ涙までわかり、
その動物たちが好きになるのを感じました。
これまで行った動物園はいずれも遠くから動物を眺めるというところでしたので、
この近さは衝撃でした。

那智勝浦のくじら館では、
くじらたちのショーを、それを指揮するスタッフの横に立って見たり、
イルカと握手したり、くじらに餌をあげたりするなかで、
動物とスタッフの家族に加えられたような近さを受けることができ、とても感動しました。
また日々イルカやくじらたちと近く接しているスタッフたちの
まさにその近さゆえに起こされている私たちに対する深い表情と対応は、
それはそれは美しいものでした。

ところで、
私たちはキリストを
生々しく近くに覚えているでしょうか。

キリストの目に浮かぶ涙が見えるでしょうか。
キリストの体臭を受けているでしょうか。
キリストの肌の感触を知っているでしょうか。

キリストの体の傷やそこから流れる血液、さらに治りかけてふくらんでいる皮膚を見ているでしょうか。

私たちはこの問いの前でハッとするはずです。
そして多くの場合、この生々しさと出会うことが少ないことを省みると思います。

しかし私たちがそのようにキリストに近くいなくとも、
実にキリストは
今もここでそれぞれみんなの最も近くにおられます。

近いキリストと出会うと、キリストを新しく知ります。
でも遠いキリストを眺めていると、
よくある動物園で遠くから動物を見て、その動物を知った気になるように、
キリストをもそのように知った気になる可能性があります。

これから私たちは
とっても近いキリストを
ぜひともご一緒に頂いてまいりましょう。