Rainy or Shiny 横濱ラジオ亭日乗

モダンジャズ、ボーカルを流しています。営業日水木金土祝の13時〜19時
横浜市中区麦田町1-5

ヤマモモ酒

2017-07-02 11:04:16 | ラジオ亭便り
七月を迎えた。雨模様で開店休業中の店に北鎌倉の丘に住むDさんが訪ねて来た。植木園丁士の恰好のままスーパーカブを飛ばして来た。70を過ぎても自分の足腰を使って自発的に生きている人は違う。付近の谷戸に湧く天然水を汲み出す日課、造園仕事、台峯里山の自然保護運動、Dさんも第二の人生をビビッドに生きている証しだ。


そのDさんに敷地付近のヤマモモの実の生育具合をつい十日ほど前に尋ねたことがあった。鎌倉の緑地帯に繁殖してしまった台湾リスがヤマモモの実を好むらしい。それじゃおこぼれに預かるのは難しいと諦めていたところへ朝の電話だ。掛川で入手した深蒸し新茶とヤマモモの実を一抱え程度持参するという朗報である。到着したヤマモモは完熟した暗紫色の 大粒だ。2キロくらいの手応えはある。


らっきょうの塩漬けが終わってこれから塩抜きして本漬けでもしようという矢先である。Dさんが帰られて、お客さんがいない時間を見て、麦田界隈から近くに住んでいる妹へ電話をしてみる。3㍑の空き瓶が欲しいといつもの突飛なお願いをする。この前には饂飩用のドンブリを急にくれと言ったのでこの兄貴はトリッキーな人だと妹は感じているようだ。運良く家庭内在庫に恵まれてこれを受け取りがてら氷砂糖、リカーの調達を兼ねて材料は揃った。


実をよく洗い乾かして夜間になってからビン詰めをする。氷砂糖が赤い実に融解していく色彩の模様が素晴らしい。残ったヤマモモは種を取らずに煮込んでみる。一種のジャムみたいなソースで、これには奄美地方の茶色い砂糖を加えてみた。 秋になったらスローフーズの意義というものを身体で分かっていると思える知己にサービスする楽しみが増えた。


今週のご案内
7月3日(月) 休業日 4日〜8日 平常営業日 13時〜19時 5日(水)のみ 10時〜13時30営業
9日(日) 休業日