Rainy or Shiny 横濱ラジオ亭日乗

モダンジャズ、ボーカルを流しています。営業日水木金土祝の13時〜19時
横浜市中区麦田町1-5

山元町・柏葉付近

2015-07-08 04:15:31 | その他

梅雨のさなかだ。仕事柄、町の表情や匂いを嗅いで歩きまわっている。露地付近に咲きこぼれる草花も「梔子(くちなし)」「ノウゼンカズラ」「芙蓉」「「サルスベリ」といった季節の花が絶好な湿気と高温を養分にしてまじかな「大暑」を彩っている。

先日、雨の横浜保土ヶ谷辺りを歩いていたら、足のリハビリで長期入院している最中の旧友A君から電話があった。A君は今でこそ新興住宅地のシーサイドタウンに住んでいるけど、れっきとした横浜の下町っ子である。その彼が昔、大昔といっても40年前くらいになるだろうか?住んでいた石川町付近の山手側にある自宅場所で貸している店舗がジリ貧で撤退したらしい。和風に外装したこじんまりした寿司店があるな、と彼の住んでいた自宅の商店街から根岸の不動坂を下って磯子方面にクルマで抜けるときに、ときどき眺めていた一角である。寿司店といえばすでに回転寿司の時代で昔からやっている正統店はポツリポツリと消えている。彼によると取り壊しまでには少し時間があるので安い賃料で借りないかという打診である。

去年の春に世田谷・上町の駅前にある古いビルで音楽ブックカフェをしようと思ったが、厨房周りが不具のために途中解約したことを思い出す。話を聞いて仕事の隙間に現地訪問してみた。人は通っているけど日用品の小商いめいた店ばかりが並んでいる。一部はやはり経営者の高齢化乃至はじり貧なのだろうシャッターを下ろしている店もけっこうある。しかし古くダサくなってしまった昭和テイストを逆手にとって、西荻窪や谷中付近と同じようなアマチュアイズムが香る店も芽を出し始めてきている。寿司店の向かい側にあるいつもシャッターが下りていて残念な「ウエストン商会」写真店跡のノージャンル風店舗もそんな典型である。A君の意向を汲んで8月からここを借りることにした。手始めは正系昭和調の外装を変えてみることだ。

幸いにも今の勤務先は年齢をはるかに凌駕したこちらの情報嗅覚とフットワークの軽さを考慮して8月から自由形通勤に変えてくれることになった。朝は座間を9時に出て石川町の急坂を徒歩で現地まで行って、自由形通勤の営業活動を行う。そして週末の三日はキャパ20人の店主となってコーヒーや煎茶を提供しながら好きな音楽をかけるという目論見である。物事は目論見どおりに行かないことは体験で身に沁みているが、「わかっちゃいるけどやめられない。。」のも人生である。


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2 コメント

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Unknown (直立歩行大熊猫)
2015-09-07 14:59:06
ここを読み、先日の電話を理解しました。エネルギッシュですね!
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山元町・柏葉付近 (ナカヤマ)
2015-09-10 18:42:46
秀逸なネームですね!そんな事情で始めます。
採算無視ではできないので、たまに珈琲と
ウチキパンの特厚トーストでも食べに来て
くださいね。
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