Rainy or Shiny 横濱ラジオ亭日乗

モダンジャズ、ボーカルを流しています。営業日水木金土祝の13時〜19時
横浜市中区麦田町1-5

古いアンプの味わい

2011-02-19 19:14:12 | JAZZ
60年代ころにアメリカで発売されていたレトロなデザインのアンプがやってきた。
うっすらとしたシャンペンゴールドのパネル構成が魅力!
THE FISHERのKX200という真空管プリメインアンプだ。
同時代のマッキントッシュMA230アンプと共通する真空管を使っているせいか、期待の気持が高まってくる。
オーディオの先輩が少し調整してくれたせいか、ノイズ類は乗ってこない。
パネルの真ん中に音符をくわえて羽ばたく鳩のモノクロのロゴマークがその時代のアルテックランシング社の指揮者ロゴ等と共通した郷愁を誘う。

肝心の音はどんなものか?
半世紀の時間を経て伝達回路の塵芥、垢の類もさぞかし堆積と疑心な姿勢でCDを流してみる。
ちょうどジャズ的音力の奔しるアトリエサワノの名を高めたスエーデンのピアニスト、ベント・エゲルプラダの子供ジャケCDを別のパワーアンプで聴いたばかりでこれを流す。
やっぱりミスマッチだ。
隈取のきついダイナミックレンジの過剰が突出してアンプが悲鳴を上げている。
時代考証を間違えたようである。

そこで古い53年頃録ったという女優ジェーン・ラッセルが歌った夜伽のスタンダード集を紐解く。
部屋の明かりを落として夜の静寂に囁く珠玉の歌ばかり。
どうやらぬめりを帯びたジェーン・ラッセルのハスキーボイスでアンプはふさわしい水分を取り戻してくれたようだ。
「今日から100年目」「眠る二人」いつもうっとり聴く曲が生彩を放つ。
しめしめ、明晩はこのアンプでヘレン・カーやスー・レイニイでも聴いてやろうではないか。


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