外教生活 in 中国山東省濰坊-淄博-泰安-済南 & 北京

~旧タイトル:日本語教師LIFE~

4年制大学への挑戦

2011年02月19日 | 日記
2月18日(金) 晴れ

習慣というものは素晴らしいものですね、今朝5時半にきっちりと目が覚めました。
グラウンドに出ても朝の運動仲間が来ないことは分かっていたのですが、やはり
折角作った習慣は守りたいもの。30分ほど散歩をしました。

学校の食堂と売店はまだ開いていなかったのですが、ちょうど昨日学校に戻ったという
尤が朝食に誘ってくれました。学校から歩いて3分程度の場所にある麺屋でした。
学校の食堂で食べる麺とはまた一味違いましたね。トッピングに卵としいたけ。
美味とは言えませんが、悪くはありませんでした。

その尤なのですが、本科(4年制大学)への編入試験は不合格だったそうで
これから就職活動に入るようです。元々狭き門だということは知っていたのですが
聞いてみると倍率が20倍もあったそうで、例年よりも競争率が高いですね。
残念ですが仕方がありません。

また一方で別の学生から合格の報告がありました。
既にこの学校を卒業した日本語科の学生で、卒業後に一度就職はしたものの
その仕事を辞めてアルバイトをしながら編入試験に備えていたのです。
以前チャットをしていたときに、進学するかどうかの決断を私の後押しで踏み切れた
ということで感謝の報告でした。私は後押しをしただけで特に勉強の面倒は見ていない
のですが、嬉しいものですね。
この彼とは忘れ得ぬ因縁があるのです。

彼のことを知ったのは、この学校に赴任して暫く経ってから。
私の授業にもKさんの授業にも一度も出席しなかったのですね。
ただ高校時代から日本語を勉強しアニメ好きで日本語力は相当なものという噂だけは
他の学生から聞いていました。私の前任者と仲が良かったという話も聞いていました。
他の学生から私とKさんの評判を聴いていたようです。
新学期が始まり暫くして日本語科のスピーチコンテストに出場した彼はほぼ完璧な
スピーチをしました。その流暢さは中国人の先生も聞き取るのが難しかったほどです。
しかし、内容が私も見たことのあるバスケットボールを主題にしたあるアニメ。
大学3年にもなってスピーチでこの程度のアニメを語るのはどうか・・・ということで
私はほぼ0に近い点数をつけたものです。
そしてそのスピーチコンテストの批評で、彼を含め授業に出席してこない学生を名指し
して『おひさしぶりです』というメッセージを送りました。
恐らく、スピーチコンテスト始まって以来でしょうね。教師がそんなメッセージを送るのは。

よほどそのメッセージが効いたのか、彼はKさんの授業には出席をし始めました。
その折、私とKさんの3年生の授業が同じ時間に重なることがあったので、合同授業を
お願いしたことがあったのです。それで彼と漸く同じ教室になったのです。
そして私の最後の授業、既にあるクラスでは私の宿舎の部屋で授業を行っており
彼の所属するクラスも最後は私の部屋でパーティ形式で行いました。
ジャスコで買った日本のお菓子(あられ)を振舞ったところ、私の授業へは初参加の彼が
大いにはまったのですね。
そのときの彼は完全に私の通訳をしており、敬語もかなり使いこなしておりました。
卒業後に日本語能力試験1級を受験するという話だったので激励して送りました。

彼が1級合格の知らせをくれたのが昨年の今頃。
その後も忘れた頃に何かしらのメッセージを送ってくれていたのです。

今私はこちらのQQの日記で、日本語科以外の学生も内容が理解できるように
中国語で書き、そのあと日本語で記しています。
それについても、「どんな参考書よりもためになって面白い」という評価をくれました。
少々お世辞が過ぎますが、有難いものです。

彼が再び学生生活を始めるのは「孔子」の故郷として中国では有名な曲阜という
街にある大学です。中国的レベルで言うと4年制大学の下級クラスなのですが
昨年の編入試験から進学可能な大学がそのレベルだけになってしまったのですね。
あれほど日本語を操っているのに、進学できる大学がそのレベル、勿体無い話ですが
これも山東省の取り決めなので仕方なし。
就職してもなお、一念発起して再度勉強する気持ちを持った彼に心から祝福と
エールを送りたいと思っています。
コメント
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