さて、どこもかしこもやなぁの第500回は、
タイトル:帝立愚連隊
著者:水城正太郎
出版社:竹書房 Z文庫
であります。
とうとう竹書房までラノベを出す時代になったのねぇ、と妙な感慨で買ってしまった……。
時代は大正時代、欧米列強に追いつけ追い越せと植民地政策まっしぐらの日本……の時代なのだが、初っぱなはドイツから。
密命を受けた忍者集団、八瀬童子の八瀬藤治はドイツで不可思議な儀式でひとりの男が若返る場面に遭遇する。
自らを救世主と名乗るシリル・クロウリーと、その使徒のウォルフ・シュタイナーによって、日本を舞台に魔術戦を挑むことを、藤治の肉体をもってミカドへと送り届ける。
これにより、ミカド直轄の八瀬童子を擁する天文局に討伐隊が組織され、そこの一員となったのが、ミカドの義理の妹で主人公の柳原風音。
刃のない奇妙な形の刀を扱う剣技と、魔術体質という常人よりも強い体と力を持って生まれた風音と、その侍女(メイド)である鹿嶋瑠衣、ちゃらんぽらんだがお約束でいちばん強い赤木宗一郎、討伐隊に派遣された八瀬童子の八瀬柚奈、赤木の友人の真鳥丈吉の妹の美代、討伐隊のリーダーで日本で随一の西洋魔術研究者の酒井清乃の面々が、シリル、ウォルフとともに行動する北澤光輝と斬った張ったを繰り広げる、いかにもな伝奇アクション小説。
まずはこの作品を評するにこれほどふさわしい者はないだろう一言。
勢い。
とにかく勢いがすべてであろう。
著者があとがきで「荒唐無稽な」と評しているが、まさにそのとおりで、陰陽道を操る忍者の八瀬童子だの、日本に攻めてくるウォルフに対抗するための6メートルはある鎧人形(ちなみに霊で動く)だの、なんじゃそりゃ、と言わんばかりのモノがたくさん出てくる。
だが、そんなことは気にしてはいけない。
また、わけのわからん理論だの解説だのが出てきて、なんだそりゃ、と思うところもないわけではないし、戦闘シーンなどほとんど情景が思い浮かべられない描写などがないわけではないのだが、これもまた気にしてはいけない。
勢いを止めてしまうから(笑)
もちろん、伝奇アクションなのだから当然戦闘シーンがメインになるだろうし、そこに勢いやスピード感などがなければ話にならない。
だが、伝奇アクションのあとに「コメディ」とつけてもいいくらいの風音と赤木、風音と瑠衣のやりとりなど、勢いが収まりがちな戦闘シーン以外でも勢いを持続させられているところはおもしろい。
……とは言え、勢いで読めるぶん、それだけ、とも言えなくもないが……。
まぁでも、伝奇小説らしく(?)派手にひとは死ぬし、死体まみれでどろどろぐちゃぐちゃだけど、ラノベらしい軽いノリもあり、伝奇小説はなんかいまいち……な感じだったので、これはこれでいままで読んだのとは毛色が違ってて楽しめたかな。
好みかどうか?
んなわけないじゃん(笑)
タイトル:帝立愚連隊
著者:水城正太郎
出版社:竹書房 Z文庫
であります。
とうとう竹書房までラノベを出す時代になったのねぇ、と妙な感慨で買ってしまった……。
時代は大正時代、欧米列強に追いつけ追い越せと植民地政策まっしぐらの日本……の時代なのだが、初っぱなはドイツから。
密命を受けた忍者集団、八瀬童子の八瀬藤治はドイツで不可思議な儀式でひとりの男が若返る場面に遭遇する。
自らを救世主と名乗るシリル・クロウリーと、その使徒のウォルフ・シュタイナーによって、日本を舞台に魔術戦を挑むことを、藤治の肉体をもってミカドへと送り届ける。
これにより、ミカド直轄の八瀬童子を擁する天文局に討伐隊が組織され、そこの一員となったのが、ミカドの義理の妹で主人公の柳原風音。
刃のない奇妙な形の刀を扱う剣技と、魔術体質という常人よりも強い体と力を持って生まれた風音と、その侍女(メイド)である鹿嶋瑠衣、ちゃらんぽらんだがお約束でいちばん強い赤木宗一郎、討伐隊に派遣された八瀬童子の八瀬柚奈、赤木の友人の真鳥丈吉の妹の美代、討伐隊のリーダーで日本で随一の西洋魔術研究者の酒井清乃の面々が、シリル、ウォルフとともに行動する北澤光輝と斬った張ったを繰り広げる、いかにもな伝奇アクション小説。
まずはこの作品を評するにこれほどふさわしい者はないだろう一言。
勢い。
とにかく勢いがすべてであろう。
著者があとがきで「荒唐無稽な」と評しているが、まさにそのとおりで、陰陽道を操る忍者の八瀬童子だの、日本に攻めてくるウォルフに対抗するための6メートルはある鎧人形(ちなみに霊で動く)だの、なんじゃそりゃ、と言わんばかりのモノがたくさん出てくる。
だが、そんなことは気にしてはいけない。
また、わけのわからん理論だの解説だのが出てきて、なんだそりゃ、と思うところもないわけではないし、戦闘シーンなどほとんど情景が思い浮かべられない描写などがないわけではないのだが、これもまた気にしてはいけない。
勢いを止めてしまうから(笑)
もちろん、伝奇アクションなのだから当然戦闘シーンがメインになるだろうし、そこに勢いやスピード感などがなければ話にならない。
だが、伝奇アクションのあとに「コメディ」とつけてもいいくらいの風音と赤木、風音と瑠衣のやりとりなど、勢いが収まりがちな戦闘シーン以外でも勢いを持続させられているところはおもしろい。
……とは言え、勢いで読めるぶん、それだけ、とも言えなくもないが……。
まぁでも、伝奇小説らしく(?)派手にひとは死ぬし、死体まみれでどろどろぐちゃぐちゃだけど、ラノベらしい軽いノリもあり、伝奇小説はなんかいまいち……な感じだったので、これはこれでいままで読んだのとは毛色が違ってて楽しめたかな。
好みかどうか?
んなわけないじゃん(笑)