井の頭動物園には、象のハナ子が健在のはずだ。
中田さんは孫を連れて行って、ハナ子を見せたようだ。
その孫も成人して、一人前になったと喜んでいた。
ところが、息子が定年になるかならないかで急逝してしまった。
本人も病院通いだったのだが、倅の死はたいへんなショックだったと想像する。
後を追うように一ヶ月かそこいらで亡くなってしまったのだから。
彼岸になるからか、
元気な頃の、愉快な中田さんを思い出す。
井の頭動物園には、象のハナ子が健在のはずだ。
中田さんは孫を連れて行って、ハナ子を見せたようだ。
その孫も成人して、一人前になったと喜んでいた。
ところが、息子が定年になるかならないかで急逝してしまった。
本人も病院通いだったのだが、倅の死はたいへんなショックだったと想像する。
後を追うように一ヶ月かそこいらで亡くなってしまったのだから。
彼岸になるからか、
元気な頃の、愉快な中田さんを思い出す。
新宿御苑
とまりぎ
新宿門から新宿御苑へ入る。
いつも東側のイギリス式庭園やフランス式整形庭園を通って、千駄ヶ谷門へ抜けることが多いので、西の縁の道を歩く。
道のすぐ脇に地面から生えているのは、スギ科のラクウショウの根で、呼吸しているようだ。
道の途中で左へ入ると、目の前には池だ。
茶室翔天亭では、お茶を出してくれるようだが、通り過ぎる。
熊笹が一塊に生えている。
ゆるい上り坂を上ると、広い芝生だ。
東側にイギリス風景式庭園からフランス式整形庭園の方へ視界がつながっている。
反対に西側を見ると、ヒマラヤシーダーが高く、右にはモミジバスズカケノキで視界が終っている。
今年7月に急逝した宏さんがよく電話で「新宿御苑へ行こう」と言ってきたものだった。
あるとき、さんしゅゆのことをサンショと言っていたことがあった。
それで黄色い花をかじってみたのだったが、サンショらしい味を全く感じなかったことがあった。
いまでは、そんな断片の記憶もなつかしい思いだ。