清純blog

本門佛立宗 常住寺住職・高野清純のブログ

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まだか。無事かと。。。

2015年01月21日 | ご法門

開導聖人のご一代記「清風一代記畧圖」におしたためされたご教歌。

わがはは(母)は  いまかへる(帰る)らしい いたはし(板橋)の  いたのうへ(上)つく つえ(杖)のおと(音)する


天保13年3月4日。

開導聖人のご母堂様・国女(くに。「女」は当時の女性に対する敬称。「さん」に同じ。)が帰寂されます。

行年48歳。

このとき、開導聖人は御年・26歳。まだ出家得度なされる前でした。

ご母堂様をお見送りあそばされたのも、出家を志される大きなきっかけであったとお聞きしたことがあります。

当時は人生50年の時代だったのでしょうが、死別は痛烈なお悲しみであったに違いありません。

そして当時の開導聖人は、お母様亡き後お母様の分まで、お祖母様にいっそうの孝養を尽くされたとのことです。


 

このご教歌は、

そんな折り、お祖母さまが、ご母堂・国女の墓参でお出かけになられた。

もうお帰りになってもよい頃だがお戻りにならない。どうしたのだろう。なにもなければ良いのだが、と、

ご心配あそばされていた時、ちょうど外から、門のまえにかかった「板でできた小橋」を、つえでコツコツとつく音が聞こえてきた。

「あぁ。お祖母さまがお帰りになられたのだな。」と、安堵されたお心をお詠みあそばされたご教歌です。


 

みんな。家族や仲の良い方々の安穏をねがっていると思います。

自分が手助けできるならいいのですが、四六時中というワケにはまいりません。

「子は三界の足かせ」と申します。子どもが生まれることはこの上ない喜びですが、

その分、ずっと心配がついてまわるワケです。まぁ、心配するのも幸せなのでしょうが。。。


長い間には、いくつも「人生の一大事」をむかえることがあるでしょう。

そんなとき、「周りはこうやって心配しているんだぞ」ということを伝えるときに、

ボクはよく、このご教歌を頂戴しております。


 

わたしは、あなたが元気になってほしいとねがう。

ねがうから祈る。あなたの幸せは、わたしの願い。

だから、ご宝前に、上行所伝のお題目を唱えかさねてご祈願するのです。

そしてあなたも、あなた自身でご祈願もうしあげる気持ちを起こしてほしい。

あなた自身のことだから。

あなたが「信をおこして。」そして「唱えかさねる。」

そうすれば必ず、仏祖のおはからいがいただけて、運命がひらけるから。

気持ちを、いや、信じる心をおこして、道を求めて、唱えかさねてほしい。。。


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