沖縄の日常

日々変わり行く沖縄と自然とつれづれなるままに

兵士の横顔

2010年02月17日 | 日々のこと

 先日同級生の祝賀会があって、居酒屋へ行った。その居酒屋で私の正面向こう側に座っていたアメリカ人の兵士の横顔があまりにも幼いので、思い出してしまった。

 桜坂劇場でみた「アメリカばんざい」という映画。

 目の前にいる彼らも大学へ無償で行けると夢見て兵士に志願してきたのだろうか?

 映画で観た彼らの将来は暗いものだった。

 戦場に送られて戦死。生き延びて帰還しても、心の病は深く働くことも、日常生活を送ることもできない。なのに何の補償も得られない。収入もないので家も借りられず貧しく、仕方なく森の住人、浮浪者となっている。国の為に働いたのに。かわいそうな若者。震えておびえてうずくまっている。

 この映像を見た時、なんて冷たい仕打ちなのだろう、アメリカという国は。と思ってしまった。一方では、このような若者たちを救おうと活動するボランティアの人々がいた。彼等は、共同の家と毛布と暖かいスープを与えていた。

 運よく五体満足で兵役を終了して、奨学金をもらおうとしても、悲しいかな、彼には気が遠くなるような 何段階もの手続きが待ち受けているという。あまりの煩雑難解な手続きゆえ、途中で投げ出してしまう人も多いという。

 「アメリカばんざい」は、このようなアメリカの除隊後の若者の現状を映し出していた。みてみないふりをしているアメリカの影の部分にスポットを当てていた。

 今、目の前にいる兵士たちを見て そんなことを思った。
 いろんなことが矛盾している。


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする