私は中学の時、有吉佐和子の「海暗」という小説を読んで、小説の面白さを知りました。東京伊豆七島のひとつ「御蔵島」を舞台に、ある事件をめぐるオオヨン婆を中心とした村人の物語です。島の情緒あふれる、愛すべき人々が心に残り、この本がきっかけで、有吉佐和子が好きになりました。
中学、高校時代は、部活や遊んでばかりで数少ない読書はほとんどが有吉佐和子でした。
素晴らしく魅力的なたくさんの著書があります。晩年、TV「わらっていいとも」にゲスト出演していたのを偶然に見て、その奔放な彼女を見てますますファンになってしまいました。しかし、その直後ぐらいにあっけなく逝って
しまったんですよね。
有吉玉青は彼女の一人娘です。私は彼女がいつか偉大なる母のことを書いてくれるだろうと期待していました。
彼女が逝って四年が過ぎ、「身がわり」が書き上げられました。有吉佐和子ファンなら誰でも彼女の私生活の部分も知りたいと思うのだろうと思いますが、私も例外なく。
偉大な有吉佐和子が、どこにでもいる愛すべきかわいい母であったことが微笑ましい・・・。読んで見てくださいね。