里山人雑記

PCからの閲覧をおすすめします

2019 GWの回想 -19-

2020年04月20日 22時14分03秒 | 2019 GWの回想
引き続き、2019年GWの回想を。
まあいろいろな鳥がいますね、ボルネオ。
形もそうだし、声もそうだし、あらゆる点でユニーク。

Rufous-tailed tailorbird Orthotomus sericeus (和名はズアカサイホウチョウ?)
tailorbirdの仲間は、観察できた鳥たちの中でも特によく通る声で鳴いていました。
2種類以上はいたかと思いますが、いずれも「ピッチョーピッチョーピッチョーピッチョー…」といったフレーズをアレンジしたような声で鳴いていました。
音質はまるで防犯ブザー。気になった方は、Youtubeでも何でも良いので、"Tailorbird voice"とか"Tailorbird call"などで調べてみてください。聞けるはずです。

-----------------------
いつか尽きるであろう2019年GWのストック(笑)
人によっては、ちょっとどギツく感じるかもしれない虫たちの写真にも、そろそろ手を出しましょうかね。

2019 GWの回想 -18-

2020年04月19日 22時03分27秒 | 2019 GWの回想
今日も2019年GWの回想を。
ボルネオの熱帯雨林。林床は、たいてい暗い。
そんな地面を歩き回る鳥は、どうしても暗ーく写ってしまいます…
いや、諸々含めた"腕"の問題でもあるんですけどね…笑
さて気を取り直して。

Borneo crested fireback Lophura ignita (和名はコシアカキジ?)
図鑑(『Quentin Phillipps & Karen Phillipps (2014), Phillipps' Field Guide to the Birds of Borneo, PRINCETON』)によると、全長は60cmとなっています。
たしかにそのくらいでした。
動きは、キジやヤマドリみたいなイメージで、しっかりと踏みしめながら歩き回っていました。
道路を渡るときはそれこそキジっぽい小走り。
そうそうこのときは、2個体、おそらくつがいで歩いていました。

----------------
回想していると、うずうずしてきますね。
うずうずで留めますけども。
数年間は、海外はおろか、国内旅行もできないのかな…
その分、図鑑を眺めて勉強できるし、撮影の練習も重ねられるから、それも良し…か。という感じです。
これ以上は言うまい(笑)

2019 GWの回想 -17-

2020年04月18日 23時10分17秒 | 2019 GWの回想
久しぶりに、昨年2019年、GWの回想に戻りましょう。
ボルネオ滞在中のある日の早朝、熱帯雨林の中を歩いていた時のことでした。
遠くで落雷。その後すぐに、近くでもゴロゴロゴロゴロと絶え間なく空が鳴り出しました。
「うわやばいなー…」と思っていると、ガイドの人から上を見ろとの声が。
反射的に顔を上げるとそこには…

Buffy fish owl マレーウオミミズク Ketupa ketupu
感動も束の間、急いで観察しつつシャッターを切ること数分、やむを得ず移動することに。
他に目的もあったもので。
それにしても、日中にフクロウの仲間を観察できるなんて最高ですね。
どうやらこの個体も雷を気にしていたようで、しきりに上を見上げていました。
こちらの方は確認程度に目を向けるくらい。その、目を向けてくれた瞬間がこのカットです。写真はイマイチでしたが、観察できただけでもありがたかった。

実はこの翌日も、他の鳥たちにモビングされているところを観察できました。
数種の鳥が集まって地鳴きらしき声でけたたましく鳴いていたのです。何事かと思ったら、マレーウオミミズクを取り囲んでのモビング。しばらく留まっていたマレーウオミミズク、耐えかねたのか、スーッと対岸の森に消えて行きました。

ヤハズエンドウはカラスノエンドウ

2020年04月17日 22時02分13秒 | 坪井川遊水地
さて今日も、坪井川遊水地で見られる植物を。
今日は…

ヤハズエンドウ Vicia sativa L. subsp. nigra (L.) Ehrh.
標準和名こそヤハズエンドウですが、別名である「カラスノエンドウ」という呼び名の方がメジャーかもしれませんね。
さてこの植物、名前の通りマメ科植物です。
右上に写っている先端が、くるくるっと巻いた形になっていていかにもマメ科植物。
花の形もそうですね。そしてもう1つ特徴的なのが…

↑この葉っぱの形。
普通に数えると、奥の茎には葉が全部で12枚ついているように見えますが(一部手前の葉に隠れて見えませんけど…)、実はこの12枚合わせて1枚の葉です。
というのが、葉の数え方にはちょっとした定義があって、それに基づくとそういう数え方になるのです。
私もちゃんと説明できないので、ご自身で「単葉」「複葉」などのキーワードを用いて調べてみてください。
尚、ヤハズエンドウの葉のような構造を「羽状複葉(うじょうふくよう)」と呼びます。その中でも特に「偶数羽状複葉」と呼ばれますが、それはその名の通り葉状の構造が偶数枚か奇数枚かによります。ヤハズエンドウの葉の先っぽにさらに葉状の構造が1枚ついていればそれは「奇数羽状複葉」。そうでなければ「偶数羽状複葉」というわけです。
当然、すべての種がこのような形の葉を持つわけではありませんが、マメ科植物によくみられるのも事実。
このような形の葉をみかけたときには、「マメ科かも??」と思って調べてみると良いかもしれません。

------------------------------

カラフルな地面

2020年04月16日 20時36分37秒 | 坪井川遊水地
さて、いつもの坪井川遊水地。
自転車通勤の帰り道、ちょっとだけ自転車を止めて、写真を撮って帰ってきました。
道端の地面は、この時期とてもカラフルですね。

ホトケノザ Lamium amplexicaule L.
先日アップしたオドリコソウとは違い、てっぺん付近に花が集まっていますね。
花の大きさも、オドリコソウと比べるとけっこう小さ目。
しかし、オドリコソウと同じくシソ科に属するホトケノザ。その花の形は唇形花冠(しんけいかかん)となっています。

↑こんな感じ。面白い形ですね。
花弁についたぽわぽわっとした産毛みたいな構造もかわいいですね。
この構造、トライコームなんても呼ばれたりするようで、先日アップしたオドリコソウの花弁にもついていましたよね。
ぜひチェックしてみてください。けっこういろいろな植物にこのトライコームがあるんです。

尚、春の七草のホトケノザとこのホトケノザは別物です。
春の七草の方は、黄色い花をつけるキク科のコオニタビラコ。うっかり、「春の七草のホトケノザ」と説明してしまいそうになりますが、ここは注意が必要ですね。

ここから先は雑談。
自信がないので、鵜呑みにせず、気になった方はご自分で調べてみてください。すんまっせん…
では…
学名がいつもとちょっと違うのにお気づきですか?
いつもは「属名(イタリック体) + 種小名(イタリック体) 」ですが、今回は最後に「L.」というのを付けています。
私の記憶が正しければ、植物の学名は、次のように表記することも多いと教わったもので…それに倣って書きました。
「属名(イタリック体) + 種小名(イタリック体) + 命名者(イタリック体にはしない)」という書き方。
分野によってルールは異なると思いますが、この場合これで良いんでしたっけ…??

ちなみに、「L.」は、"分類学の父"としても知られるあのカール・フォン・リンネさん、Linnaeus(名前の表記は言語によって異なる)の略です。
あまりに有名かつしょっちゅう出てくるので、略式表記されちゃうわけです。これを命名者略記とも呼びますよね…?たしか。
それにしてもリンネさん、どんだけ生き物見て集めたんでしょう。やばいなー。

-----------------------
ブログに新しいカテゴリー「坪井川遊水地」を追加しました。
坪井川遊水地を利用される方、観察のお供にでもお使いください。

オドリコソウの花の中

2020年04月15日 20時40分11秒 | Field Note<観察>
昨日アップしたオドリコソウの花、面白い花の形をしていましたよね。
あの花の形は、シソ科の植物などに見られる「唇形花冠(しんけいかかん)」と呼ばれるもので、桜などの花と比べると少し複雑な構造になっています。
さて、花は分解せずに、下からのぞいてみましょう。
こういうときに、M1mark2のボディ内深度合成は大活躍です。手持ちでできちゃいますからね。

オドリコソウの花を下からのぞいてみると、こんな感じ。
実は、葯(やく)と柱頭(ちゅうとう)が上側の花弁に沿うように伸びており、下を向いたような形で位置しているのです。
ちなみに、葯は雄しべの先端についた花粉の入った袋状の構造で、柱頭はめしべの先端の花粉が付着する部分です。
これをちょっとだけ拡大してみると…

↑こんな感じ。
4つある黒っぽいのが葯。そして、その4つがくっついた点、つまり上側の花弁の中央付近から下方向に伸びている白い突起のように見えるものが柱頭です。
わかります…?

野に咲く花って、下からのぞいてみたりすることはあまりありませんよね。
けっこうおもしろい構造をしていたりもしますし、ときどき中に虫がいたりもするもので、たまにはこんな感じで観察してみるのも良いかもしれません。
なかなかおもしろいですよー。

機材:OLYMPUS OM-D E-M1 MarkII + M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro
   (いずれも、手持ちボディ内深度合成)

------------------------
散歩中の方たちが、楽しく過ごす一助にはなりたいもので、もしかしたら場所も明かすかも…

帰り道の植物

2020年04月14日 21時31分13秒 | Field Note<観察>
仕事の帰り道。
道端には、小さな花がたくさん咲いています。
その中の1つが…

オドリコソウ
花の付き方、そして形が独特ですね。
川沿いの土手などに集まって生育するような植物ですので、そのような場所を通るときには、少し意識して探してみると良いかもしれません。
花の大きさは、他の植物のものと比べてちょっとだけ大きく、多くの花が同じくらいの高さにつくので目立ちます。ぜひ探して見つけて観察してみてください。

ちなみに、左奥にボケボケで写り込んでいる黄色いのは、背の低いアブラナの花。
この写真には他にも、ヤハズエンドウ、ハコベの仲間、キュウリグサが写り込んでいます。
いずれもボケボケ、または葉っぱだけなど、現地を見ていないとなかなかわかりにくい状態ですが…笑

機材:OLYMPUS OM-D E-M1 MarkII + M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro

---------------------
ぱっと見で「これとあれは違う花。そっちのはまた別の花。」などと見分けながら観察すれば、種名はわからなくても種数はわかりますよね。
そういう楽しみ方だってできるのです。
知識があるとより楽しいけれど、知識がないと楽しくないなんてことはまったくないです。
詳しくないよと言う方も、まずはお庭の植物からでもぜひ観察してみてくださいね。
あ、しかし今は…

クサイチゴの花

2020年04月13日 20時44分48秒 | Field Note<観察>
無暗に出歩けないため、今日はお庭に生えていた植物を。
植えているわけではありません。

↑クサイチゴです。
通称ノイチゴ。酸っぱくも甘みのある赤いつぶつぶの実をつける野草です。
今から楽しみですね。

ところでこのクサイチゴの花、何かの花に似ていませんか?
花弁が5枚、雄しべは多い。
ほら。あれっすよ。春と言えば…

そう、桜です。
誘導が雑でしたね(笑)
実はこのクサイチゴも、広い意味ではサクラの仲間。
サクラと同じくバラ科の植物なのです。バラ科って、とても種類が多い科で、リンゴやイチゴ、ナシにえーっと、モモもバラ科の植物ですね。
ちなみに「クサ」という名はつきますが、クサイチゴは草(草本(そうほん))というよりは木(木本(もくほん))。

しかし草と木って、どこからが草でどこからが木なんでしょう。
考えたことってありますか?
実は、これにもいくつかの定義があっておもしろいので、ぜひ調べてみてください。

機材:OLYMPUS OM-D E-M1 MarkII + M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro
  (写真はほぼ撮って出し。ウォーターマークを入れる以外の処理はしていません)

----------------
庭を眺めてみて、意外と野草が生えていることがわかりました。
これは楽しいかも。

目覚めたのは…

2020年04月11日 20時26分27秒 | ふつうの日記
日較差、つまり1日の中での最高気温と最低気温の差はまだまだありますが、ついに目覚めたものがいます。
それは…

コクワガタ Dorcus rectus
昨年の夏から飼育していたものですが、昨年の秋ごろから飼育ケースで冬眠していたため、久しぶりの再会です。
体の縁にこびりついた土が、長い間冬眠していたことを物語っていますね。

日中にもかかわらずごそごそごそごそと歩きまわっていたため、もう眠ってくれないだろうなと思い餌を与えてみることに。
上の写真は、そのすぐあとの様子。
ゼリーに刺さってますね…笑
オレンジ色のモールみたいなものが口器。要は、口みたいなものです。ブラシ状になっており、これで樹液などを食べます。
この後も、日中にもかかわらず、ずっと餌にへばりついていました。
他の個体も動き回っていたので、今頃は餌にたどり着いている頃でしょう。
しかし、来週の寒気は心配ですね。気を付けておきましょう。

機材:OLYMPUS OM-D E-M1 MarkII + M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro
(写真はほぼ撮って出し。PCでは、ウォーターマークを入れる以外の処理をしていません)

----------------
飼育していた全個体(といっても3個体)が、冬眠から無事目覚めてきました。よかった。