里山人雑記

PCからの閲覧をおすすめします

オドリコソウの花の中

2020年04月15日 20時40分11秒 | Field Note<観察>
昨日アップしたオドリコソウの花、面白い花の形をしていましたよね。
あの花の形は、シソ科の植物などに見られる「唇形花冠(しんけいかかん)」と呼ばれるもので、桜などの花と比べると少し複雑な構造になっています。
さて、花は分解せずに、下からのぞいてみましょう。
こういうときに、M1mark2のボディ内深度合成は大活躍です。手持ちでできちゃいますからね。

オドリコソウの花を下からのぞいてみると、こんな感じ。
実は、葯(やく)と柱頭(ちゅうとう)が上側の花弁に沿うように伸びており、下を向いたような形で位置しているのです。
ちなみに、葯は雄しべの先端についた花粉の入った袋状の構造で、柱頭はめしべの先端の花粉が付着する部分です。
これをちょっとだけ拡大してみると…

↑こんな感じ。
4つある黒っぽいのが葯。そして、その4つがくっついた点、つまり上側の花弁の中央付近から下方向に伸びている白い突起のように見えるものが柱頭です。
わかります…?

野に咲く花って、下からのぞいてみたりすることはあまりありませんよね。
けっこうおもしろい構造をしていたりもしますし、ときどき中に虫がいたりもするもので、たまにはこんな感じで観察してみるのも良いかもしれません。
なかなかおもしろいですよー。

機材:OLYMPUS OM-D E-M1 MarkII + M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro
   (いずれも、手持ちボディ内深度合成)

------------------------
散歩中の方たちが、楽しく過ごす一助にはなりたいもので、もしかしたら場所も明かすかも…