里山人雑記

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食べ歩きサンカノゴイ

2022年03月30日 06時07分22秒 | Field Note<観察>
実は新しいレンズが生えてきまして…笑
2月のある日、少し足をのばしたとある地で、ちょろっと試し撮りをする機会に恵まれました。

サンカノゴイ Eurasian bittern Botaurus stellaris
最後に見たのは中学生の頃。緻密な模様と大きさ、行動含めて実はもう一度以上見たかった鳥なのです。
サギ科の鳥類は種によって興味深い捕食行動をとることが知られていますからね。
サンカノゴイはどうなんだろうと観察していると、なかなかの探索型な様子。

↑ある程度の距離を歩くごとに立ち止まり、こんな感じで首を伸ばして、枯れた抽水植物帯の水面付近まで嘴~頭全体を差し込むこと複数回。
その後は微動だにせず待機し、ある瞬間その形のままギュンッ…と跳び込む感じの捕食行動を見せてくれました。
一度、大型のテナガエビの仲間もしくは中くらいのアメリカザリガニを捕えていました。写真も撮ったのであとから確認してみます。
ただ、やっぱり気になるのは微動だにしていないように見えていた時間、頭から先がどうなっているのか。頭から先も微動だにしないのか、実は嘴を動かしてるのか、その他いろいろと妄想は膨らみます。くー…水中ドローンか何か手はないものか…まあ、手はすでに思いついているんですが。

↑ちなみにさっきの写真の顔の部分を拡大すると、こんな感じ。いーひひひこの目この模様この羽毛。最高。
そうそう、観察できた場所はあまり知られていないのか、はたまた人気がないのか、私以外に鳥を見ている人はいませんでした。
鳥に気づかせずに自然な行動を観察したかった私にとって、願ったりかなったりの状況。観察に集中できる地があるのはありがたいことです。

OLYMPUS / OMDS OM-D E-M1 Mark II + M.ZUIKO DIGITAL ED 300mm F4.0 IS PRO

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キャッチフレーズが便利な図鑑

2022年03月27日 01時16分44秒 | 里山人の書籍紹介
先日、久しぶりに図鑑を買いました。その図鑑というのは…

↑柴田 佳秀, 菅原 貴徳, piro piro piccolo著. 『散歩道の図鑑 あした出会える野鳥100』 山と渓谷社. 2022

せっかくなので少しだけご紹介。この図鑑のいいなと思ったところをざっくり書いてみます。ちなみに、1〜6の順番には特に意味はありませんし、特に内容を並べ替えてもいないので、読みづらいところはご容赦ください。それではいきましょう。

1. イラストと写真の両方が掲載されており、写真もイラストも紙面に対して大きめです。掲載種を100種に絞ったことで、持ち運びやすさと図版の大きさを両立した感じでしょうか。図鑑選びではよく"写真かイラストか"みたいな議論も聞きますが、本書ではそれぞれの良さが生きています。イラストは特徴をきちっと示しつつもすごくかわいいし、最初のイラスト索引なんてもう素敵。

2.全掲載種に、それぞれの特徴を的確に表現したキャッチフレーズがついています。例を引用すると『駐車場を爆速で走り回る ハクセキレイ(p.64)』といった感じ。本書の目次にはこのようなキャッチフレーズと種名が一緒に書いてあるため、種類によっては目次を見ただけで、"名前のわからなかったあの鳥"の名前が判明してしまう気がします。イラストや写真以外にも、こういった形で種名を検索できる手段があるのは良いですね。

3. 掲載されている情報が本書の目的によく合っています。私も観察会などでガイドをするのですが、そういった場面でよく話すような内容が的確に選ばれている印象です。そのため、各種に関して観察会に参加した程度の知識はバッチリ得られてしまうかも。また、説明文が細切れではないスムーズに読み進められる文章になっており、簡潔にまとめられてもいます。

4. ここもポイントかも。鳥の図鑑の説明文には、それがその種の確からしい事実なのか、個人が見聞きしてきた程度の事実なのか、個人の予想や感想程度のものなのかわからないものもよくあるように感じていました。しかし本書の説明文では、文末によく気を配られている印象で、文章をきちんと読めば、どこまでが事実でどこからが感じ方なのか(個々人の感じ方もしくは個体によってある程度の振れ幅があるものなのか)などもわかるようになっていると思います。

5. おそらくよく考えて写真が選ばれています。全編に渡って、イラストで示されていない角度や姿勢、色などのバリエーションを補足するような写真や、何らかの特徴的な行動をとらえた写真、実際によく目にしそうな風景をとらえた写真が用いられているようです。つまりどの写真も、鳥の姿をただくっきり示すためだけのもので終わっておらず、1枚1枚の写真に意味のある構成になっているように感じました。

6. 思ったよりも小さくて手触りもよく、ふわっと軽く感じる質感でとても良い感じです。大きさはおそらくB40判で、目測では縦が18cm程度、横は10cmちょっと、厚みは2cm程度のようです。重さは測っていないのでわかりませんが、私のスマホよりは軽いような気も。表紙の質感は次の写真のような感じですが、伝わらないかも。

わずかに凹凸のある優しい手触りといった感じ非常に良いです。

以上、ご紹介でしたー。

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ふう。思ったよりも長くなったし読みづらい文章になってしまいましたね。他にもいいところはいくつかあったのですが、書ききれませんでした。良い書籍が世の中に増えるのは良いことですね。今後も楽しみ。
あ、そうそう、この記事では本の帯を取っていますが、帯もこれまた良いんです。出版社のサイトもしくは通販サイト等でご確認くださいませ。

22'シーズン初フライ

2022年03月21日 22時55分35秒 | Fishing <釣行>
ちょっとお時間いただきまして、今シーズン初のフライフィッシングに行ってきました。諸事情により、時間帯は真昼間。
今回は親父と2人での釣行です。

ヤマメ Oncorhynchus masou masou
22'シーズン初の魚は、鰭が美しくかわいいサイズのヤマメでした。
水面を流れるフライに跳びついてくる瞬間は、心躍る。

↑その後かわいいサイズのヤマメがもう1匹。これからかな…?という時間帯ではありましたが、カゲロウの仲間が飛び始めた様子を横目に納竿。
わけあって、今シーズンに限り夕方の一番おいしい時間帯に川にいることは難しそうですが、それでも楽しいものは楽しい。
厳しい時間帯ではありましたが、今シーズン初のフライを満喫できました。

OM SYSTEM OM-1 + M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO

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中学生の頃に親父から教わったフライフィッシング。まだまだ技術を盗まねば…
親父のラインが描くループは美しく、アプローチも丁寧で的確。未だにその域には到達できそうにないのです。
親父が巻くフライだって、もともと美しいのに近年さらに磨きがかかって、なんなんだよもう…って感じです。精進せねば。

見つけてしまった

2022年03月05日 14時45分56秒 | Field Note<観察>
早朝に少しだけうろうろ。
カメラマンが比較的多いので避けていたフィールドですが、足を向けてみてよかった。

ササゴイ Butorides striata
この鳥は、ここらあたりでは基本的に夏鳥として観察される鳥なので、冬~早春にかけて見られる数は多くありません。
この個体が早めに渡ってきた個体なのか越冬していた個体なのかは不明ですが、行動を見る限りはやっぱり越冬個体かな…?という感じでした。
目的の行動は観察できませんでしたが、久しぶりに観察できてとてもよかったです。

OM-D E-M1 Mark II + M.ZUIKO DIGITAL ED 300mm F4.0 IS PRO

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余談です。
このフィールドではまだ日の当たらない時間帯だったので、カメラの設定が無理をするかと思いきや、実はそうでもなく、ちょいちょいっと撮れてしまいました。構図はあれですけど…
いやもうほんとこのシステム素晴らしいです。
日陰の換算600mm手持ちでも、ISO200のSS1/160でブレないなんて。

裏山散歩

2022年03月04日 22時45分13秒 | Field Note<観察>
少しだけ裏山を散歩。身近な鳥がたくさん。木々の葉も落ちているため、この時期は本当に観察しやすいですね。

エナガ Aegithalos caudatus
ちょろちょろ動き回るこの鳥は、いわゆる普通種ではあるものの、小さくて動きが速く観察や撮影の難易度が少し高め。
観察会では、そこらじゅうにいるのによく見えない…ということがよく起こります。
木の幹を上下に移動したり、小枝から小枝へ飛び移ったり、枝にぶら下がるようにして動いたり…と縦横無尽に動き回る様子を双眼鏡などで捉えるのはなかなかに骨が折れますね。
ちなみにこの時期は、繁殖のために巣を作り始めるころ。エナガの巣は、コケや羽毛、クモの糸などをあわせてつくられます。
そのため、コケの生えた場所や、クモの巣のある場所などで待っていると、それらを集める様子が観察できるかもしれませんよ。

OM-D E-M1 Mark II + M.ZUIKO DIGITAL ED 300mm F4.0 IS PRO + MC-14