里山人雑記

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滲む光、雫

2024年03月26日 22時06分13秒 | ふつうの日記
その日、帰宅する頃、建物の外ではしとしとと雨が降っていた。

OLYMPUSー事業売却によりOM SYTEMに変わったーのカメラを持つようになって以来、私は雨がとても好きになった。いや、雨の中での撮影が…という方が適当かも。強力な防塵防滴の機材は、雨の中でも視界に入るものに目を向ける時間を増やし、気になった対象があったときには、傘に頼ることなく撮影に没頭させてくれる。雨の中で、雨具に手を塞がれることなく、自由気ままに撮影できることはこの上なく楽しい。と、今回の話は雨の日の車内。防滴関係ないや。

さて帰り道、雨の雫に濡れるフロントガラスは、いろいろな光を滲ませ、周辺の景色の変化を伝えてくれていた。ある信号に差し掛かったとき、そこに滲む光が目に留まった。

停車させた車内からその様子を眺めていると、光の色や滲みや雰囲気がぽつぽつと変わっていった。美しいとか綺麗とかではなく、何か感じさせる光。語彙力が足りず形容できない光。

信号から発せれる青、黄、赤。

雫が顔に見えてきた。表情も、光も、少しずつ変わる。停車した車内から、しばらく見つめた。しばらく撮った。この日の光は、生き物のようだった。

OM SYSTEM OM-1 + M.ZUIKO DIGITAL ED 25mm F1.2 PRO

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