里山人雑記

PCからの閲覧をおすすめします

間違えやすいササとゴイ

2021年08月21日 22時06分13秒 | 識別ポイント解説<鳥>
雨が降り続く日々で、スマホを眺める時間も増えてきました。
そんな中で気づいたのが、思いのほか、ササゴイとゴイサギが間違えられやすいようであること。
たとえばTwitterで"ササゴイ"と検索すると、それなりの数のゴイサギが出てきます。
鳥見を始めて間もない方や、鳥をよく見ているわけではない方にとっては、意外と間違えやすい鳥なのかもしれません。
ということで今回は、ササゴイとゴイサギの成鳥、そして若鳥もしくは幼鳥を描いて並べてみました。

ササゴイ Butorides striata と ゴイサギ Nycticorax nycticorax です。
もちろん、細かい特徴などは省いておりますが、ざっくり描くとこんな感じ。たとえば成鳥は、翼の色からお腹の雰囲気、目の色に至るまで、かなり違います。
また、若鳥もしくは幼鳥においても、ゴイサギでは背中あたりまで白い斑紋があるのに対し、ササゴイは途中までしかないなどの違いが見られます。他にも、お腹の様子や頭の様子、嘴真下の白い模様の様子など、違う点はそれなりにあります。まあ、こちらはちょっと難易度が上がるので(そして私の絵がへたくそなので)、そのうち写真も撮ってアップしようと思ってはいます。いつになるかわかりませんが…

身近なところで丸っこいサギを見られた際は、ちょっと気を付けて見てみてくださいね。
見分けることができれば、ちょっと嬉しいかも。

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そうそう、本当は私の名前も入れたくないんですが、以前写真を無断転用されたことがありまして。
それ以降は、クレジット、つまり著作権マーク+氏名を入れるようにしています。
それでも、悪意のある人は文字を消して転用するようですが、今後資料化して配布することも考えているため、見苦しい部分はご容赦頂けるとありがたいです。
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大雨の中で

2021年08月14日 13時54分26秒 | Field Note<観察>
一昨日の大雨の中、やむを得ず通りかかった近所の森の横の池。
降雨を防ぐものもない石の上で、ただただじっとしている鳥がいました。
アオアシ…?いや…

クサシギ Tringa ochropus
おいおい君ずぶ濡れになっちゃうよ。
と思いましたが、思いのほか雨滴をはじいていました。また、体調が悪いわけでもなさそうでした。
鳥の羽毛にはいろいろな種類があって、それぞれで役割が異なります。
基本的には、皮膚の表面に近づくほど、外に見えている羽毛に加えて綿羽や伸びている最中の羽毛などがさらに密に重なりあっていて、その重なりや羽毛の構造(小羽枝など)によって、雨が皮膚に到達するのをある程度防いでくれるのです。
他にも、尾脂腺(びしせん)から分泌される油なども撥水性を高めると言われますよね。
まあ、尾脂腺から分泌される油は、むしろ羽毛を長持ちさせることに役立っているとも言われるように、複数の役割を果たしているのでしょう。
とはいえ、そのあたりの仕組みにはそれほど詳しくないので、ご自身で調べられた方が良いかと思います。

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ブログ右側に再びtwitter欄を追加しました。私のtwitter。たまーにつぶやきます。
さて、なんだかここ数か月、漠然と調子が悪いのです。
この連休で体の疲れが取れれば良いですけども…
病は気から。リフレッシュしていきましょう。
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雨と情報-熊本市

2021年08月14日 12時24分31秒 | お知らせ<その他>
個人的に大雨の時に参考にしているサイトの一部です。
あくまで熊本市の場合です。
NHKのアプリなど、使いやすいアプリやサイトはいろいろあると思いますが、その他にも情報を集める手段が欲しいな…と言う場合の一選択肢として参考にでも…
状況は地点によっても異なるので、客観的な情報も欲しいですよね。
適切に情報を集めて適当な判断をするってのも、なかなかに難しいものです…みなさまどうかご無事で。

1. 熊本市防災情報ポータル
https://city-kumamoto.secure.force.com/
避難所情報が便利です。他にも必要な情報がある程度まとまっています。

2. 熊本市ハザードマップ
https://hazard.kumamoto-city.jp/sphone.html#
洪水、土砂災害の危険が高い地点を確認できます。避難経路を考えるときなどに便利。
ただ、ハザードマップですので、当然ながらその時その時の危険性を反映しているものではありません。

3. 気象庁 | ナウキャスト(雨雲の動き・雷・竜巻)
https://www.jma.go.jp/bosai/nowc/#zoom:10/lat:32.801705/lon:130.825195/colordepth:normal/elements:hrpns&slmcs
地図上で3時間前から1時間後までの雨雲の動き(降水量の変化)や雷の活動を確認できます。解像度が比較的高くそこそこ細かい地域まで確認できます。

4. 熊本県防災情報システム
http://www.bousai.pref.kumamoto.jp/GmnDsp.exe?M500
各河川を選択すると、最近の河川の水位や危険度を確認できます。トップの右側からはリアルタイムで河川カメラも確認できます。

5. 熊本県防災情報システム l 地方別水位情報
http://www.bousai.pref.kumamoto.jp/Dsp/GmnDspD.exe?44A
4のサイト内のページです。各河川の地点ごとの現在の水位や警戒情報が出ているか否かなど、リストで確認できます。モニターしたい河川や地点が限られている場合は4で、そうでなければ5で確認するのが良いかも。

その他.
台風・大雨時のクルマに関する注意点 | JAF
https://jaf.or.jp/common/attention/flood
通行しないのが原則かと思いますが、浸水箇所をやむを得ず通過せざるを得ない場合の予備知識として。

東京防災
https://www.bousai.metro.tokyo.lg.jp/content/kurashi_2/01tokyobousai.pdf
144ページからが主に水害関係の防災知識です。基本的なことですが見やすくわかりやすいです。

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数分で変化する降水や河川、土砂災害の状況などを正確につかむのは困難ですが、判断材料は多い方が良い場合も。
情報を確認するためにまとめとくと楽だな…と思ったので、そのついでと言っては難ですが、投稿しました。
自己責任でご活用ください。
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ツバメのねぐら入り

2021年08月08日 21時56分53秒 | Field Note<観察>
ご無沙汰しております。巷ではツバメのねぐら入りがピークを迎え(またはピークに近づき)、徐々に盛り上がりを見せているところですね。
今日は、そのねぐら入りの話題です。

ツバメ Hirundo rustica
実際はもっとすごいんですけどね。私の腕では伝えきれない…精進します。
さて、繁殖期も終わりに近づきヒナたちが巣立ったこのころ、一部のヨシ原などにはツバメの大集団が現れます。
集まるのは日没が近づいた時間帯。
ヨシ原の上空に集結したツバメたちは、その後徐々に降下し、ヨシ原の植物に止まって夜をすごすのです。つまり、夜間に休息をとるための"ねぐら"と言えますね。
そのため、これを「ねぐら入り」と呼んだりするわけです。
集団の中には、繁殖を終えた親鳥に加えて、巣立って間もないヒナも含まれます。
そうそう、巣立って間もない個体はヒナではなく"幼鳥(ようちょう)"と呼ばれ、少し経つと、成鳥(せいちょう)になるまでは若鳥(わかどり)と呼ばれるようになります。
うーん。集団の中の組成はわかりませんが、おそらく成鳥よりも幼鳥(もしくは若鳥)が多いのではないでしょうか。
調べてみなきゃですが、調べるのは骨が折れそうですね。暗くて、幼鳥と成鳥メスの区別がイマイチつかないのです…
ちなみに、このフィールドでのねぐら入り個体数や、時間帯ごとの集団の動きなどについては、複数人で簡単な調査を行っています。
なかなかに面白かったのですが、もうちょいデータが必要なので、詳細はまだ伏せておきます。

↑日没時刻が19:10ごろで天気は晴れ、夕立ちもない日だと、19:40ごろにはねぐら入りが完了しました。草の上に点々と見えるのが、ツバメたちです。
実際に調査した限りでは、夕立の有無で変わるのは個体数で、ねぐら入り時刻はさして変化なし。ただこれも、もうちょい調べてみないとわかりません。
インスタントな調査でも、きちんと計画してやるのはワクワクしますね。最高です。
(尚、ここで言う"完了"とは、ツバメがヨシ原に降下し終え、上空にツバメが確認できなくなったことを指します。一般的にもそのような認識だろうとは思いますが、一応私が勝手にそう呼んでいるだけで、科学的な"完了"の根拠は確認しておりません。ご容赦ください。)

身近な場所にヨシ原はありませんか?
おすすめは7月末から8月上旬ごろですが、8月下旬から9月上旬まではぎりぎり観察できるこの行動、ぜひ探して観察してみてください。
尚、熊本の場合、個体数のピークは8月上旬ごろのイメージ。観察するならやっぱり早めが良いかも…

そうですね。今回は最後にFAQも。
よくある質問&回答ってやつです。今日は3つだけ簡単に。

1. ヨシ原って何ですか?
ヨシ原とは、簡単に言うとヨシの仲間などの植物が群生した草地のことです。背丈が高いのが特徴ですね。
また、植物の根本付近は水没しているかかなり湿っているのが一般的で、湿性草地などと呼ばれることもあります。
ここの場合は、ヨシやヒメガマ、そして陸地にオギやダンチクなどが群生していますが、それらのうちヨシとヒメガマが生えているところをヨシ原と呼んでいます。

2. 夜は巣で眠るんじゃないですか?
「巣」と呼ばれるものには、アリの巣やクモの巣などいろいろありますが、鳥の場合は繁殖のための巣を「巣」と呼ぶことが多い印象です。
これを繁殖巣とも呼び、名前の通りあくまで繁殖のために使われるものです。つまり、毎晩休むための「家」的な存在ではないのです。
実際に、夜間の市街地などに鳥が集結し出すのも、場所によりけりではありますが繁殖期の後半くらいからで、集まるムクドリやハクセキレイなどは、電線や街路樹で休んでいますよね。中には、繁殖中であっても、巣やその近辺で休まず、そういったところで休むものもいますが、基本的には繁殖中は繁殖のための巣やその付近で休み、繁殖が終わると集団でのねぐら、もしくは単独から少数で樹木などにとまって休むようです。
まとめると、鳥にとっての巣は繁殖のための一時的なおうち。夜に巣やその近辺で眠るのは繁殖期だけなのです。もちろん例外はいますけど。

3. この場所、写真から場所が特定されませんか?
実はその可能性は高いというか、容易だと思います。ただ、ここについては度々メディアでも取り上げられていますし、地元の人にはその場所を知ってもらって、ヨシ原の価値も併せて知ってもらいたいと考えています。実際に、日本野鳥の会熊本県支部の観察会や、地元の観察会など、複数の団体が「ねぐら入り観察会」と銘打ってここで観察会を行っています。ただの鬱蒼とした草地という認識が、少しでも価値ある草地という認識に変わってくれるとありがたいなと思います。
あ、とはいえ、観察においてはいくつか気をつけていただきたい点もあります。
まず第一は、ライトやフラッシュなどでツバメやねぐらを直接照らしたり、故意に大きな音を立ててびっくりさせたりしないこと。次に、お散歩中やジョギング中の方の通行の妨げにならないように気をつけること。そして何より、足元も暗くなってくるので、転んで怪我をしたり水に落ちたりしないように気をつけること。
この3点は、どうかお気をつけください。鳥目当ての人もそうでない人も、それぞれに配慮して、みんなが気持ちよく各々の楽しみを楽しめるといいなと思います。もちろんツバメにも、可能な範囲で心地よくすごしてほしいですね。

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ふう。久しぶりにちょっと長めに書きました。写真少ないのに…お付き合いありがとうございました。
実は今、ねぐら入りの様子を映像として公開したいなと思っており試行錯誤しているところです。
フラッシュやライトは一切使わないので、なかなかに難しい。果たして実現できるんでしょうか。
最後にちょっとだけ紹介を。私の紹介。私は、ずいぶん前から、いろんな人にいろんな生き物の存在に気付いてほしい&知ってほしいなと思い、ブログやInstagramやtwitterやYouTubeなどを使ってちょいちょい発信しております。メインはこのブログですが、興味の出た方は他のものも合わせて見ていただけると嬉しいです。以下にリンクを貼っておきますね。

【本ブログ「里山人雑記」】https://blog.goo.ne.jp/satoyamajin-ninox_s
【ギャラリー】Fieldnotes by K.Okamoto ( https://satoyamajin.wixsite.com/k-okamoto )
【Instagram】@k.okamoto_ ( https://www.instagram.com/k.okamoto_/ )
【YouTube】Fieldnote by K.Okamoto ( https://www.youtube.com/channel/UCQfvklx_TK36iv7bkP6N-vg )
【twitter】@aolapin ( https://twitter.com/aolapin )
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