里山人雑記

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水の生き物の観察会

2023年07月09日 17時46分00秒 | 観察会報告
先月、毎年恒例の観察会で講師を務めさせていただきました。テーマは、水の中の生き物。魚類を中心としつつも、エビの仲間から水生昆虫、トンボの仲間、カエルの仲間まで広く観察します。今回もいろいろな生物が観察できましたが、やっぱりピックアップしたいのはこちら。

オイカワ Zacco platypus
見てくだいこの美しい婚姻色。長くここを見てくださっている方は聞き飽きられた頃かもですが、婚姻色(こんいんしょく)とは、繁殖期になると現れる期間限定の体色のこと。色以外にも、尻びれ(尻尾に近い方の下側にあるひれ)の長さが伸びたり、顔の周辺には追星(おいぼし)と呼ばれる突起が現れたりと、いろいろな変化が起こっています。このパターンは種によって様々で、繁殖期になると、カワムツやタナゴの仲間など、それぞれの種がそれぞれに特有な美しい姿を見せてくれます。

↑ちなみに追星というのは、こんな感じのもの。顔の周辺の黒みがかった部分を見ると、白っぽいポツポツが見えると思います。触るとけっこう硬いです。
と、あともう1種。

ゼゼラ Biwia zezera
鱗の模様や背びれの形など美しく、好きな種のひとつです。日本固有種とされていますが、分布から考えてここではおそらく国内外来種。
捕まえてすぐはもっと体色も濃かったのですが、ケースに入れて明るいところに置くと心なしか体色も明るくなったような。比較用には撮ってないので確認のしようがなく残念。ちなみにゼゼラの婚姻色は、体が広く黒くなることで知られています。鱗の煌めきを含む黒って、美しいんですこれが。今回は見れませんでしたけど。

夏のシーズンはいろいろなところで水辺の生き物の観察会が開かれるので、興味のある方は地域の情報をチェックしてみてくださいね。尚、水辺の活動には常に命の危険を伴います。観察会では指示を必ず守ること、個人で遊ぶ場合も無理は絶対にしないこと、状況判断などに関して楽観的な憶測だけで動かないこと(「あそこは浅そうだし大丈夫だろう」が危ない)等、気をつけて楽しく活動されてください。

OM SYSTEM OM-1 + M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO

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観察会の場合、基本的に終了後にしか写真を撮る時間がとれないので、写真での紹介が難しいんですよね…もっと見せたいのに…
ところで約週1回投稿、しばらくは続けていきますのでたまにご覧ください。
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大盛況!立田山バードウォッチング

2017年03月05日 23時38分12秒 | 観察会報告
本日 3月5日(日)の立田山での鳥の観察会、大大大盛況でした!

↑個人を特定できないよう、鳥合わせの様子を遠目から撮影。
鳥合わせとは何ぞや!?と思われた方。ぜひ観察会にお越しください(笑)。
観察会中に見られた鳥は、クロジなどを含む28種、参加してくださった方はざっと数えて60名以上。しかも会員ではない方の参加が40名を超えたとか超えなかったとか…とてもフレッシュで楽しい観察会となりました。
参加してくださった皆様、ありがとうございました。

さて、出てきた鳥の中から数種をご紹介!
と思ったら…やっぱりね………鳥の写真1枚も撮ってない…
当然です。私、予定ではガイドではなかったのですが、人が多かったこともあり、気づいたときには複数の会員の方と一緒にビギナー班のガイドをやることになっちゃってたんです(もちろん喜んで、全力でガイドさせていただきました!)。
ガイドがのんきに写真撮ってちゃ世話ないですよね。
(注意:一瞬しか見えないような鳥、遠くの鳥など、多くの人がその場で観察できないと判断される状況においては、その鳥をその場で皆さんにお見せする手段として、写真を撮ることはあります。また、記録のためなどに撮ることはあります。)
ということで、昨日立田山を通った時に撮っておいた写真を代わりにどうぞ…

カルガモ Anas zonorhyncha です。
嘴の色をご覧ください。そうです、黄色が目立ちますね。付け根から中央付近にかけては黒色ですが、先が黄色になっています。これが、ビギナーの方がカルガモを簡単に見分けるポイントです。日本で観察できるカモの仲間で、このような色の嘴を持っているのはカルガモだけなんです。
(注意:アカハシハジロというカモのメスは同じような色ですが、カルガモの嘴ほど鮮やかではなく くすんでいます。その上アカハシハジロ自体非常に珍しく普通は出会いませんし体の色もだいぶ違います。したがって、この色はカルガモ!と覚えておいて問題ありません。)。
このカルガモ、集合場所横の池にいました。この池、面積は狭いですが実はとっても面白く、水辺の鳥から山野の鳥まで、様々な鳥を観察することができるんです。そのわけは…観察会でお話しします(笑)
そうそう、この観察会、もちろん鳥の観察会ですが、今日は鳥だけでなくいろいろな生き物を観察して歩きました。

↑特に盛り上がったのがこれ。ウスバカゲロウ Hagenomyia micans の幼虫です。写真じゃやたらとでかく見えますが、今日観察した個体は1cm程度の大きさでした。
名前の通り、成虫になると翅をもつ昆虫になるウスバカゲロウ、実は「アリジゴク」とも呼ばれています。「あーあれか!」と思われた方も多いのではないでしょうか。アリジゴクは細かい砂で すり鉢状の構造を地面に作り、その中心に潜む捕食者です。幼虫のうちは、大きなハサミのような形をしたアゴを持っており、何やかやで、すり鉢状の構造に滑り落ちた獲物を捕らえて食べるんです。
って…写真がなさすぎて説明しづらいです(←絵を描け(笑))。今度観察会で聞いてください(笑)

最近の観察会、たくさんの方、たくさんのこどもたちの参加があって、本当に楽しい観察会となっています。
私ごときが生意気ですが、観察会のたびに、保護者の皆様、本当に素晴らしいなぁと感じています。
観察会のガイドをしているこちらとしても、本当に嬉しくて本当にありがたいです。感謝感謝です。
こどもたちの遊び道具と化しているガイド(私)ですが、ガイド冥利に尽きます。
これからも全力で頑張りますので、ガンガンお越しください。楽しみにお待ちしております。


次に私がガイドする予定の観察会は、3月19日(日)の坪井川緑地公園(坪井川遊水地)での鳥の観察会です。
さらにさらに参加しやすく楽しい観察会を目指しますので、お気軽にお越しください。
詳細はこのブログの過去の記事( http://blog.goo.ne.jp/satoyamajin-ninox_s/e/7b6e3becd5350ce31499ab825c450cdd )、または日本野鳥の会熊本県支部のサイト( http://plataleaphoto.blog101.fc2.com/blog-entry-136.html )をご覧ください。そうそう、その他の観察会もいろいろあります。これも、県支部サイト( http://plataleaphoto.blog101.fc2.com/ )をご覧ください。
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【report】 ビギナーバードウォッチング@立田山

2016年05月17日 23時08分33秒 | 観察会報告
遅くなりましたが、取り急ぎ、簡単な報告をしたいと思います。
おととい(5/15(日))の「ビギナーバードウォッチング@立田山」、無事終了しました。
参加者のうち3分の2以上が会員外の方で、とてもありがたかったです。
さて、観察会の内容はというと、観察できた鳥は合計21種。
実は思ったほど鳥が見れませんでした……
中ほど以降を歩いていらっしゃった方は、キビタキを望遠鏡で見れたかと思いますが、夏の森は葉が茂っていてなかなか難しいですね(笑)
ただ、鳴き声はけっこう聞こえました!
夏の鳥たちのさえずりもしっかり聞けたのではないかと思います。
双眼鏡の扱い方も、マスターしていただけましたか??

参加してくださった皆様、ありがとうございました。
たくさんの方が参加してくださって、運営側としても大変嬉しかったです。
重ねて、スタッフとして協力してくださった皆様にも感謝申し上げます。
個人的には、もっと上手に構成できれば…と反省が多々あります。うーん、ちょっとまずかった。
夏の森、そして鳥たち、ほんとはもっともっと魅力的です!
今後も懲りずに(?)機会があればぜひぜひお気軽にご参加ください。
それから、鳥のことや双眼鏡のことなど、ご質問ご意見等ありましたら、そちらもお気軽にどうぞ。
このブログへのコメント、Facebookのメッセージ、LINE等何でもけっこうです。
私がお答えできる範囲でお答えします。
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即席観察会@江津湖

2016年04月04日 01時50分48秒 | 観察会報告
さて、先日江津湖で、水中カメラを用いてとある調査を行っていました。
調査の終わり際に、お散歩中だった方が声をかけて下さったので、調査を終えて、一緒に川の生き物を観察しました。
気づけばお散歩中の方が次々と足を止めて下さり、小さな観察会のようになっていました。
今回は、そのときに観察した生き物の写真を載せます。

↑川の中の様子です。砂地に、こぶし大くらいの石からやや大きな石、また小さな石がありますね。石にはちょっとした藻類なども付いています。

↑さて、観察を始めて最初に獲れたのは、ヨシノボリの仲間です。
この個体は、繁殖期に出る"婚姻色(こんいんしょく)"が鮮やかに出ていました。背びれに青と黄色が見えますよね。
手に載せてしまうと非常にわかりにくいですが、水中で撮ったものにはまともな写真がありませんでした…そこで2月末に撮ってtwitterでつぶやいた写真を流用します。

↑これがその写真。2月末にtwitterにはアップしたものです。このように、背びれの先は伸び、それぞれのひれが鮮やかな色で縁取られます。場所にはよりますが、川をのぞくとけっこういるので、川底や石の表面などをじっくり見て探してみて下さい。

↑腹側も見てみましょう。腹びれに注目です。次に腹びれを拡大した写真を載せます。

↑これです!以前お話ししたように、多くの魚の腹びれは左右1つずつですが、ヨシノボリの仲間では丸い1つのひれになっています。これが吸盤のようになっていて、石などにくっつくことができるんです。詳しくは(それほど詳しくないですが)、過去の記事"突如始まった魚の観察会♪"をご覧ください。
このあと、タカハヤやカワムツが獲れました。そしてその次に獲れたのが……

オヤニラミです。全長10cmちょっとくらいの個体でした。在来種の肉食魚で、一生を淡水域のみですごす魚です。
セイジャンババやヨツメなどとも呼ばれています。このように、多くの魚には、図鑑などに正式名(標準和名)として載る名前以外にも、いろいろな呼び方があります。そちらの名前の方がよく知られていることもあり、日本の人たちの魚とのつながりの強さ(?)を感じます。
さて、オヤニラミという名前の由来はというと…とこれはちょっと長くなる(というか図を作るのがちょっとめんどくさい…)ので次の機会に(または後日加筆します)。
ちなみに、江津湖のオヤニラミは、もともと人の手で日本の他の場所から持ち込まれたものだったかと(分布の南限より南??)……
環境省カテゴリーでは絶滅危惧IB類、熊本県では絶滅危惧II類に指定されています。

↑と、魚はこんな感じでした。いくつか割愛していますがご了承ください。さてお次は魚以外の生き物たち。
川の中にはたくさんの…てこのフレーズ何度使ったことか……笑
ちょっと長くなってきたので、あとはサラっと流します。

サイゴクコツブムシです。ダンゴムシみたいに丸まります。
海に住んでいる生き物の仲間ですが、この種はここ湧水の淡水域で見つけることができます。
湧水環境は栄養が乏しく………ナベブタムシが………これも長くなるのでやめときます。直接お尋ねください(笑)

↑このブログではそろそろおなじみ(?)のヒゲナガカワトビケラの幼虫です。
糸を吐き出し、その糸を使って大きな石に小石(大きめの砂利も)をくっつけ隠れ家にするだけでなく、石と石の間に網も張ります。その網に引っかかった食べ物を食べます。川の流れに耐えられるだけの網であることからも、この糸が強力なものであるとわかります。
その網の様子は、過去の記事"久々の餌釣り"をご覧ください。

↑こちらは、グマガトビケラの仲間(グマガトビケラでOK??)です。
こちらは、ヒゲナガと違って、まるでミノムシのような巣を小石をつなげて作り、それを身にまとって生活します。

コオニヤンマのヤゴ、つまり幼虫です。まるで落ち葉のような形。
薄っぺらい体をしていますが、触ると実はけっこう硬いです。

↑全部でこんな感じでした。小一時間の即席観察会でしたが、前回以上に盛り上がりました。毎度ご好評いただきありがとうございます。
それでは、水中カメラで撮影した動画の中からキャプチャーした画像をいくつか載せます。

↑オオカナダモの陰に流下してきたオイカワ。実はここ、流れがけっこう早くて、オオカナダモがぐわんぐわん動いていて、動きの激しい映像でした(笑)

↑右と真ん中あたりにいる、体に黄色い斑紋があるのは…そう、アユです。
そして、左側に見える、体の中央に黒い線の入った魚がカワムツです。いろいろいます。

以上、調査後即席で行った観察会、オヤニラミも出ていつも以上に盛り上がり、楽しい小観察会となりました。
最終的には5名の方が最後まで残ってくださいました。ありがとうございました。
江津湖に行くと毎回観察会を開いているような………笑
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坪井川遊水地公園バードウォッチング (日本野鳥の会熊本県支部)

2016年03月21日 22時32分03秒 | 観察会報告
以前から宣伝していた『坪井川遊水地公園バードウォッチング』、無事終了しました!
この観察会は、(公財)日本野鳥の会熊本県支部の主催で、当日のメインガイドは私でした。

↑私はいつも通りこんな感じです(笑)
ちなみに写真は"こらどうし"様が撮影してくださいました。紹介はこの記事の最後にあります。ぜひブログをご覧ください。
さて、話を戻します。
今回は、10名ほどのこどもたち、5名以上の高校生と大学生を含む、合計40名ほどの方が参加してくださいました。
観察できた鳥も合計39種と、賑やかな観察会となりました。
参加してくださった皆様、協力して下さった皆様、ありがとうございました。

それでは、ちょっとばっかり報告を…
今回の見たい鳥(観察会ごとに決められています)は、キジでした。
キジは、『桃太郎』にも出てくる有名な鳥で、皆様ご存知ですよね。
国鳥にも指定されています。

キジ Phasianus colchicus です。
オスはこんな姿をしています。今回の観察会でも、間近にオスとメスの両方が現れ、おそらく多くの方が観察できたかと思います。
顔の様子、体の形や足の形にも注目です。オスの体の全長は、図鑑(日本野鳥の会 熊本県支部, 『くまもとの野鳥 写真図鑑』, 2009)によると80cmですが、体重は1kg程度。そうそう、鳥の体重は……て書くと長くなるのでこれはまた別の機会に…笑
あ、こんな姿をしていますが、ときどき飛びます。まるで矢のように滑空するので、漢字表記は"雉(きじ)"なんだと聞いたことがあります(飛ぶ姿勢が矢のように見え、飛び上がったあとに滑空するのがポイントで、決して矢のようなスピードで飛ぶわけではないです。大事なのは姿勢と形と飛び方です。)。キジが飛ぶ姿勢と飛び方、興味の出た方は調べてみて下さい。

↑ちなみにキジのメスはこんな感じです。

ウグイス Cettia diphone もけっこうさえずっていました。
立田山の個体と比べて鳴き方が下手でした(笑)

ツリスガラ Remiz pendulinus もたくさん。
ガマの穂をつっついていました。「チーュッ、チーュッ…」と、鳴き声のフレーズの末尾「ュ」に向かってキーが下がるような独特な鳴き方をします。
鳥自体は非常に小さく見つけづらい場合もあるので、この声をもとに探すと群れごと簡単に見つかります。

↑同じくツリスガラ。オスはこのように目の周りの黒い帯が濃いので、正面から見ると、アイマスクを付けているみたいに見える…かも(笑)

↑こちらはツリスガラのメスです。メスは、アイマスク(と呼んぶとわかりやすい…?)が淡い色をしています。

ホオジロ Emberiza cioides も、ヨシ原に生えた木の高いところにとまってさえずっていました。

↑同じくホオジロです。
地面に降りて草の実をついばんでいるものもいました。この角度だと、頬が白いのもわかりやすいですよね。

モズ Lanius bucephalus もまあまあいました。
"百舌(モズ)"の名前通り、いろんな鳴き声で鳴いていました。

↑こんな感じで観察しました。
いやー、しかし、うちの支部の観察会としては、平均年齢がめちゃめちゃ若い探鳥会でした(笑)
もしや30歳代前半いったんじゃ……笑

↑最後に"鳥合わせ"と呼ばれる観察会のまとめ。全員で、その日出た鳥を確認します。
紹介した以外にも、ベニマシコにアリスイに…いろんな鳥が出て楽しい観察会でした。

さて、あんまり書くと支部報に提出する原稿に支障が出るので、今日はこの辺で……笑

*今回の記事に使用した鳥の写真は、キジ以外すべて、観察会前日の下見の際に撮影したものを使用しています。キジの写真はそれ以前に撮影したものです。また、当然ですが、すべて坪井川遊水地で撮影したものです。

また、観察会風景などの写真は、同じ会員のこらどうしさんが撮影してくださいました(←本名は伏せてブログのハンドルネームで書いています)。
こらどうしさんのブログもご覧ください→http://koradoushi.seesaa.net/
ちなみにこらどうしさんのブログには観察会の様子も掲載されています→http://koradoushi.seesaa.net/article/435361205.html
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2016.02.07.Sun. 立田山定例バードウォッチング

2016年02月08日 00時21分54秒 | 観察会報告
(公財)日本野鳥の会熊本県支部主催の「立田山定例バードウォッチング(←野鳥の観察会です)」、無事終了しました。
最初に断っておきますが、私は今回担当者ではなく、一参加者の大学生です(笑)

参加者は今回40名以上、小学1、2年生を中心にこどもたちも多数参加してくれました。
とても賑やかで、なんだか楽しい探鳥会(←"たんちょうかい"すなわち鳥の観察会の呼称)になりました。
参加して下さった皆様、ありがとうございました。また参加して下さったら尚嬉しいです!今後もよろしくお願いします。

さて、「名前だけじゃ忘れちゃうよ!」という方もいらっしゃると思うので、今回は、探鳥会中に出た鳥+αをちょっとだけ説明します。
あくまで復習用なので、内容は浅いです(笑) しかも探鳥会終了後に集合場所付近で撮影できたものだけなので、種に偏りがあります…

↑陸に上がって食べ物を探すカルガモ Anas zonorhynchaです。
カルガモを見分けるポイント…何だったか覚えていますか?
そうです!くちばしの色でしたね。体全体の模様も他のカモとはちょっと違うのですが、「正直みんな茶色くて一緒に見える…」という方はぜひ、くちばしに注目してください!
くちばしが根元から黒色で、先だけ黄色になっています。この色のくちばしはこのあたりでカルガモだけなので、確実に見分けられます。
ところで何を食べているんでしょう…ちゃんと確認しませんでしたが、落ち葉をよけながらその下の地面で採餌していました。
くちばしもけっこう開いたりしていて地面にはドングリ系の殻(カルガモによるという確証はまったくないです)…
うーん。オシドリみたいにドングリも食べるんでしょうか?
今度もっとちゃんと観ればわかると思いますが、何かご存知の方がいらっしゃいましたら教えて下さると嬉しいです。よろしくお願いします。

↑お次はアトリ Fringilla montifringillaです。
アトリをはじめ、アトリの仲間は植物の種子を食べたりします。
ときどき、「種子を食べても消化できないんじゃない?」って言われるのですが、もし丸呑みするのなら、おっしゃる通りです。
しかし、アトリの仲間は、種子を噛みつぶして割って食べるのです。そのため、固い殻に包まれた種子の中身、つまり貯蔵された栄養分(←いろいろあるのですが今回はざっくり"栄養分"笑)たっぷりの部分を食べることができるのです。今日お話ししたくちばしの形もそこと関係しています。
ご覧のとおりですが、アトリのくちばしは、ちょっと縦幅が広く、分厚くなっていますよね。
例えるなら、虫をつまんだりするのに適した"ピンセット"ではなく、ものをつぶしたりするのに使える"ペンチ"。……イメージ掴めましたか?
ちなみに、今回も確認できた"シメ"や今回は出ませんでしたが立田山で見られる"イカル"と言う鳥は、もっと太くもっと分厚いくちばしをもっています。
このブログでも以前紹介したので、ぜひご覧ください↓リンク貼っておきます。
(シメについては過去の記事"近所を散策"、イカルについては過去の記事"久しぶりの更新@南阿蘇ビジターセンター"へ)。
ところで、アトリは群れで動くことが多いような鳥なのですが、今日はカワラヒワの小さな群れに1羽(?)だけ混ざっていました。
実は今年、他のところでもカワラヒワの群れに1~数羽だけ混ざっているのを見ています。

カワラヒワ Carduelis sinicaです。
後ろ姿でごめんなさい。羽のところに見える黄色いワンポイントが特徴です。そして、翼を開くと(つまり飛ぶと)、翼に黄色い帯のような模様が表れて綺麗なんです。ぜひ飛ぶところも、「あー、飛んじゃった…」と言ってあきらめずよく観てみてくださいね。
ところでこの鳥も、実はアトリの仲間です。同じく幅広分厚いくちばしをもっています。ヒリヒリコロコロ鳴いています。
スズメと同じくらいの大きさで、曇り空を背景に電線に止まったりすると、見分けるのが難しそうですよね。というのは振りで、実は尾羽の形が識別のポイントになります。ざっくり言うと、スズメの尾羽は先が平坦~丸っこいくさび形、カワラヒワの尾羽は先が鋭いくさび形です。
この写真じゃわからないので、そのうちまた話します。

↑次はこれ、アオゲラ Picus awokeraです。
木の幹につかまっていますよね?そうです、キツツキの仲間です。
キツツキの仲間、意外といるんですよ~。アオゲラは運もありますが、コゲラという小さなキツツキは、公園や大学キャンパスなどにも出てきます。
コゲラに興味のある方は、以下のリンクをご覧ください。
(コゲラの写真は、過去の記事"11.03.11.Fri.-坪井川緑地-"、イラストと解説は過去の記事"実習で観た鳥-復習用-"をご覧ください)
ちなみにこのアオゲラは、頭の赤色が後頭部だけに見えるので、メス。オスはくちばしの付け根、つまりだいたいおでこの位置まで赤色が出ます。
(アオゲラについては過去の記事"11.04.10.Sun.-立田山-"もご覧ください)

↑最後はおまけ。マヒワ Carduelis spinusです。
名前からも見た目からもわかるかもですが、これもアトリの仲間です。
カワラヒワより小さいです(アトリ>カワラヒワ>マヒワ)。食べ物は…てこの記事を読んだ方はもうお分かりですよね。
池に降りて水浴びをしたりもしていました。水辺は鳥が水浴びに集まるので、観察場所としてはおすすめです。待っていればいろいろな鳥が姿を見せてくれますよ。
ちなみにマヒワ、探鳥会終了後にこらどうしさん(本名伏せてます(笑))とおしゃべりをしていた時に、小さめの群れで出てきました。ラッキー。こんなにきれいに色が出た個体を見られるなんて。こらどうしさんと鳥見をすると必ず何かいいことがあります。
終了後だったため、探鳥会で確認できた鳥のリストには加えられないのが残念です(笑)

実はこらどうしさんのブログにも今日の模様が紹介されています。写真も見やすいので、興味のある方、復習したい方、ぜひそちらもご覧ください。リンクも貼っておきますね→こらどうしの写真日記"立田山定例探鳥会"

探鳥会全体で見ることができた鳥は合計31種。この時期の立田山としては…まずまず。
とりあえず賑やかで楽しかったです。こども連れで参加して下さる皆様にも感謝です。
いろいろな鳥がいる&見やすいこの時期、ぜひ、立田山など身近な場所に足を運んでみてください。探鳥会にもまた来てくださいね。
次の探鳥会は…野鳥の会の行事予定活動等の上部をご覧ください(←クリックで見れます)。

(教育目的等に限定させていただきますが、サイト名の入っていない写真が必要な場合、連絡ください。学校等で使ってくださっている先生、ありがとうございます。そのまま使用されるのもかまいませんが、名前ない方が使いやすいかも…と思って…)
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実習で観た鳥-復習用-

2016年02月04日 00時08分52秒 | 観察会報告
立田山で開かれた実習で観た鳥を、簡単にまとめました(笑)

雑なイラスト&コメントですが、参加者の皆様はぜひ見て復習してみてください!
(画質粗い、見づらい等の理由で元画像を見たい参加者の方は、LINE等で連絡ください)。

いやー、しかし、今の時期の立田山、定点観察中心でもいろいろな鳥が出ます。おもしろい。
今回は、計22種の鳥たちを観察できました。大きな目的が観察のポイントや識別ポイントについて知ることだったため、種数はぼちぼちでしたが、盛り上がってすごく良かったです。参加者みんな楽しそうで、その雰囲気がうらやましかったです(笑)

今日の立田山の様子を見る限り、2月7日の立田山バードウォッチング(探鳥会)期待できますよ!
ぜひ皆様ご参加を~(笑)
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上江津湖初心者歓迎バードウォッチング

2015年12月21日 01時03分57秒 | 観察会報告
今日(12月20日)実施された「上江津湖初心者歓迎バードウォッチング」、この時期らしく計46種類の野鳥を観察することができました!
今回の観察会には、初めて参加して下さった方も数名いらっしゃったようで、いつも以上に賑やかな観察会となりました。
観察の中心はもちろん、カモ類などの水鳥でした。上江津湖で今見ることができるカモ類のほとんどは、秋ごろから翌春まで観察できる冬鳥です。ちなみにカルガモだけ年中観察できます。
さてこのカモ類、今回も江津湖ではヒドリガモがダントツに多かったです。次いでオカヨシガモ、コガモといった具合でした。

↑これがそのヒドリガモ Anas penelope のオスです(ヒドリガモの写真は今日撮っていなかったので、昔(2014年1月)の写真を再利用しています)。
実はこのヒドリガモの個体数、上江津湖と下江津湖の合計で、ピーク時には1,000個体を超えるんです。カモ類の個体数と移動に関する調査データを公開しているウェブサイトがあるので、この記事の末尾にその紹介をしておきます。

↑こちらはオカヨシガモ Anas strepera のオスです。
グレーの体に黒っぽい嘴が、オスのオカヨシガモの特徴です。地味地味言われますが個人的には綺麗と思ってます。
カモ類はこの時期、多くのオスが繁殖羽と呼ばれる鮮やかな羽を纏っています。メスは地味な色をしています。その理由は…次回(笑)

キセキレイ Motacilla cinerea です。
セキレイ類を見ていると、石の上などに止まって尾羽を上下させる様子がよく観察できます。この様子から、"石叩き"とも呼ばれます。
それから、テケテケテケテケーって素早く足を動かして走ります(笑)写真はその様子です。
今日観察できたセキレイ類には、セグロセキレイ、ハクセキレイもいましたが、これらのうちセグロセキレイは日本固有種、日本にしかいない種です。写真は…撮ってませんでした。

↑それからなんと、寝ていますがクロツラヘラサギ Platalea minor です。
越冬地でも、このように内陸に入ってくる個体はいます。

↑あ、そういえばカワセミ Alcedo atthis も何度も見れました。これは…オスです。
オスはくちばしが上半分も下半分も黒一色で、メスまたは幼鳥は、上半分が黒色、下半分はオレンジ色なんです。そこで見分けることができます。

今日はデジスコ用のカメラのバッテリーを忘れた上に、鳥に関するお喋りに徹したため、報告用の写真をほとんど撮っていませんでした。そのため写真が少ない(しかもキセキレイ以外は望遠鏡にスマホ押し当てて撮影)ですが、ご容赦ください。
といっても、観察会の時には、望遠鏡はできるだけ人に鳥を見せるために使うようにしているため、バッテリーを持ってきていても、デジスコはあまり使わなかったと思いますが…

さて最後に、冒頭で述べたウェブサイトの紹介です。
興味のある方は、ぜひ以下のリンク先をご覧ください。
=====
カモ類の季節変化-ヒドリガモ・オナガガモ
このリンク先のページの下の方に江津湖のデータがあります。
ページ上の方の"2014/2015年カモ類1"などをクリックすると、他のカモ類についての結果も参照できます
======
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15.03.22.Sun. 坪井川遊水地探鳥会

2015年03月23日 00時12分30秒 | 観察会報告
坪井川遊水地探鳥会、天気にも恵まれ、予定通り開催できました。
今回の探鳥会(←鳥を探す観察会のこと)では、私が担当者だったため、ガイドとして坪井川遊水地をご案内させていただきました。
It was held that the birds observation meeting at Tsuboigawa-Yusuichi on March 22th.
I joined it as a observation guide.

↑写真の様子は、探鳥会の最後に、今回観察できた種類を確認する作業、"鳥合わせ"の様子です(こらどうし様 撮影)。
今回はなんと、合計で43種の鳥類を観察することができました。3時間でこれだけって、なかなかです。
担当者としては願ったりかなったりでした(笑) ちなみに、参加者は少なく、11人でした……
In the end of the observation, we checked all the species that we watched in it as like this. This time, we coukd watch 43 species of birds.
さて、探鳥会で観察された種を1種類だけ紹介します。
今回の探鳥会で観察できた鳥の中で最も盛り上がったものは、おそらくこれでしょう。

ツリスガラ Remiz pendulinus consobrinus です。まるでアイマスクのような形をした黒い部分が、目の周りを覆っています。おもしろい顔してますね。
この鳥は、ヨシ原などを主な活動の場にしている上に、大きさがスズメより小さいんです。しかし、群れで行動し、「チーユッ、チーユッ…」といったような特徴的な鳴き声を持つおかげで、そこにいさえすれば、探し出すことはそれほど難しくありません。今回も、鳴き声が聞こえてきたことをきかっけに発見することができました。
この鳥は冬鳥であるため、熊本では、3月末のこの時期頃が、観察の最後のチャンスになりそうです。ぜひ、近所のヨシ原などで探してみてください。
We call this bird "Tsurisugara" in Japanese. This bird is smaller than a sparrow and its face is covered by big black line like an sleeping mask. This is the most characteristic of the species.
They are living in reed fields. So, if you have that kind of places near your home, let's try to find them.

参加してくださった皆様、ありがとうございました。
またお会いできるのを楽しみにしております。
以上、久しぶりの探鳥会報告でした。
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14.09.07.Sun. -立田山定例探鳥会-…とその後

2014年09月07日 22時51分28秒 | 観察会報告
今日は、立田山定例探鳥会に、副担当として参加してきました(ほとんど働いていないですけど…笑)
結論から言うと、確認できた鳥は、合計20種類。この時期にしては上出来だと思いますが、やっぱり…この時期は難しいですね。
ただ、旅鳥として、主にこの時期に見られるサメビタキが出たのでよかったです!
I joined the observation meeting as a sub leader. Finally, we could watch 20 species of birds.

↑ところで、今日はなんと、留学生の友達4人が参加してくれました!英語やインドネシア語(スマホの翻訳機能含む(笑))が飛び交い、新鮮な気持ちで臨むことができました。今後も、誘ってみようかなと思います。みんな、来てくれてありがとう!
By the way, international students studying at Kumamoto University joined it too. Thank you very much! Many Japanese participants enjoyed talking with you. Please join another one :)
さて、その後の話ですが………
なんと、探鳥会終了直後に、このブログを見てくださっている宮崎の学生さんが、遠路はるばる会いに来て下さいました!
もう感動で、本当に嬉しかったです。しかし探鳥会はすでに終了していたので、ちょっとだけ立田山を一緒に歩いて回りました。
そのときに観て盛り上がったものの1つがこれ…
After that, a student who often reads my blog came to meet me from Miyazaki!
That was great meeting with her. Thank you so much!
We had a small observation meeting after that.

トノサマガエル Rana nigromaculata です!立田山には、たくさんのカエルがいて楽しいです(笑)
一緒に回った方も、いろんな生き物に興味をもっておられて、楽しい時間をすごすことができました。本当にありがとう!
もっといろんな生き物を観て、もっとお話できればよかったなぁと思いました(笑)
そしてその方と別れた後………
We enjoyed watching some living things there. For example, this frog! We can see many individuals of this species there.

ホトトギス Cuculus poliocephalus です。調査のために、調査地に戻った際に観ることができました。まるで"おつまみ"のように、気まぐれに(?)毛虫を食べていました(そこらじゅうに毛虫がいるのに、ときどき、思い出したようにぽいっとつまんで食べるだけなんです!)。そうそう、カッコウやホトトギスなどは、毛虫を食べることで有名です。今日観察できた個体は、嘴の先端付近で毛虫をつまむようにくわえて、弱るまで振り回したり噛んだりしたあとに飲み込んでいました。やはり、刺されたくはないんだろうなぁーと思いました。
After I part from her, I went back there and I saw this bird. It was eating a hairly caterpillar. This kind of species often eat hairly caterpillars.

以上、久しぶりのまともな更新でした。留学生友達が参加してくれたこと、宮崎から学生さんが来てくれたこと…
とにかく嬉しい一日でした。本当に感謝です。あ、お土産ありがとう♪
もっとがんばって時間を作って、更新しなければと強く思いました。良い刺激をもらいました。

*右側のサイドバーにツイッターでの更新も表示しているので、そちらもぜひ見てくださいね。
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