『模倣犯(二)』 宮部みゆき

2010年04月13日 22時53分18秒 | 宮部みゆき
まだ2巻目



「鞠子の遺体が発見されたのは、「犯人」がHBSテレビに通報したからだった。自らの犯行を誇るような異常な手口に、日本国中は騒然とする。墨東署では合同捜査本部を設置し、前科者リストを洗っていた。一方、ルポライターの前畑滋子は、右腕の第一発見者であり、家族を惨殺された過去を負う高校生・塚田真一を追い掛けはじめた――。事件は周囲の者たちを巻き込みながら暗転していく。」(新潮文庫より引用)

1巻目では主に警察の目線、鞠子の祖父の目線、ルポライターの滋子の目線など、事件の周りを取り囲む人からの目線により書かれていた。誰がやったのか、そういった面からとらえた作品であったかのように思う。いわゆる「フーダニット」


この2巻目では犯人や被害者といった当事者からの目線で書かれている。どのようにやったのか。「ハウダニット」の面が明かされていく。

1巻で伏線を張ったというか、謎のまま終わっていたことのいくつかがこの2巻で明るみに出ることになる。それが、当事者たちの行動をもとに明かしていくというスタイルは、今まであまり読んだことがなかったです。東野圭吾の「白夜行」とか「幻夜」で使われているようなスタイル。
1巻目を読んだ後に予想していた展開とは全く違う展開にこの作品を解剖していく作者に、また完敗です。


3巻はどう続くのか。期待してますよ。

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